それを思うと中止を決めた「国際芸術祭」の主催者側大村知事や名古屋市長河村たかしの発言は、表現の自由の侵害と権力を持つ側に立つ人間の驕り高ぶる振る舞いに感じる。
少女像の展示は「日本人の心を踏みにじる」と河村は云う。
「国民感情として如何なものか」
と中止に賛意の声もある。
しかし、会期を70日以上も残し、たった三日間の開催で「テロや脅迫の抗議で安全な開催が危ぶまれる(大村知事)」から中止とは、pあまりにも性急な結論だ。
安全な対策を立てて「芸術祭」を見てもらう保障をするのが主催者の役割ではないのか。
少女像を撤去しないなら「ガソリンの携行缶をもって行く」とテロまがいのフアックスを2日早朝に送り付けた男を愛知県警は7日夜ようやく逮捕したが、「いたずら目的の可能性」もあると調べていると云うがとんでもない。
脅迫やテロ行為そのものだ。
脅しや暴力的な行為で表現の自由が奪われる事態は、ファシズムに直結する。
さらに河村市長は「表現の不自由展」関係者に「謝罪させる」と話しているという。
主催者である己の立場を放り投げ、何をほざいているのか。
謝罪すべきは河村市長本人だろう。
「表現の自由が何かも理解できない」「知らない」「芸術への無知・無理解」と知性も教養のかけらも感じない「世界の恥さらし者」が己だと自覚すべきだ。
東京新聞8月6日記事では、企画展の中止の発端は7月31日百田尚樹氏らがツイッターで「なんで芸術祭に慰安婦少女像が」「津田大介か…。こいつほんまに売国運動に必死やな」と攻撃を開始。
翌日松井一郎大阪市長が「河村市長に確かめよう」とツイートし、2日に河村市長が視察して、大村知事に即時中止を文書で要請。
大村知事は中止を決めたものの、河村市長に対し「検閲を禁じた憲法違反の疑いが濃厚」「税金を使っているからこそ表現の自由は保障されなければならない」と発言したが当たり前のことだ。
ところで「日本人の心」「国民感情」とは、どんな心や感情なのだろうか。
売国運動に必死なのは、国民の血税でポンコツ戦闘機を買いあさり、自衛隊員の命を危険に晒している首相ではないのか。
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