教育講座 「授業に新聞を(4)」

《時代を認識する目を持とう!》

世の中を客観的に認識し、正しいこと、間違っていることは何かを子ども達に伝えなければならないのは、教師の使命と思う。
知識をきちんと教えるとともに、いま自分達はどのような社会に生きているのか、そして、どのような未来が待ち受けているのか、教えていくことは必要なことである。
特に原発事故・放射能に関することは、正しい知識を得て教えること。
子ども達の命や将来にかかかわることであり、未来の時間を奪い去った大惨事であり、これが将来にわたって続いていくことの重大性を伝えていくことは必要です。

教師の社会を見つめる目が広く深くなったとき、子ども達や学級は質的に大きく成長していくと思う。
自分の言葉かけによって子ども達が変化していく。
成長していく。
周りと関わり合いお互いが成長しあう関係が生まれてくる。
一日のわずかな時間を新聞に割くことによって、社会を見る目が育ち、未来が開けてきます。


《取り組みの実践例》

◼︎ ニュースの紹介

日直にテレビや新聞で知ったニュースを紹介してもらう。
簡単なメモ用紙を作りそれに書く。
そのメモ用紙は、模造紙貼り廊下に掲示する。
日直が紹介したニュースは、他に知っている子がいるか、知っていたら感想を言ってもらう。
担任は、ニュースを紹介した日直や知っていた子を必ず認める。

新聞を読んでみよう。
テレビのニュースを見ようという気持ちを育てる。
家庭学習表の自由学習欄に読んだ新聞の内容やテレビのニュースを書かせる。
それを学習した時間として認める。
子ども達に新聞を与え興味のある記事を切り抜き、色画用紙に張り、選んだ理由とかコメントを書いて発表する。

廊下に掲示する。
学期に一度は行うと効果的と思う。
教師が、その時々の時事問題や経済記事など切り抜き、子ども達に紹介して掲示しておく。
コピーした記事に感想や意見を書いて、自分の考えが持てるように育てる。

◼︎新聞切抜きノートの作成

・ 高学年などになると夏休みの自由研究等で
・国語のディベートの資料として
・ 理科の月の動き、天気図の切り抜き

新聞記事で授業を一時間使うことは、無理なことです。
あくまでも、新聞は教科の補助的な資料として使用し、また社会の動きや仕組みを紹介するものとして使います。
毎日ニュースを報告すると、日本や世界の主な出来事を知り、社会を客観的に認識する力が育ちます。
世の中の仕組みが分かると、もっと知りたくなるし、知ったことを話してみたくなります。

学年に応じて、興味・関心の持ちそうな記事を選びますが、いずれにしても、どんな記事をどの学年のどの教科に使うかはすべて、教師の主観一つで決まります。
選んだ記事に、子ども達がどんな反応を示すか、わくわくしながら新聞を切り抜くことは、この職業でしか味わうこの出来ない、最高の楽しみだと思いますが・・・・・・。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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