江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

第84回メーデーに参加して

2013-04-27 | 江戸川区教組
朝8時過ぎから続々明治公園に集まってきた労働者たち。
東京地公労(東京地方公務員関係労働組合連合会)に結集する仲間たちです。
江戸川区教組からも多数参加しました。

高度成長期には総評も同盟も共催の統一メーデーとして実施されてきました。
そして、1984年の第54回メーデーでは「メーデーの祝日化要求」が採択されました。

その後も労働時間短縮の実現等を掲げ、全労働者共通の要求として闘われてきました。

しかし、労働組合の全国レベルでの再編がなされことに伴い、1989年以降、国内では労働者の統一したメーデー集会が行われなくなりました。
この背景はいろいろありますが、政党による労働運動への介入や企業による労働者分断攻撃にさらされ、労働組合が分裂したり右傾化したりして、かつての「総資本」に対抗する「総労働」の存在が自己崩壊していったのです。

私たち日教組傘下の労働組合は、その後、連合系と称される団体の一つとしてメーデーに参加してきましたが、新しい世紀になった2001年より伝統的に行われてきた5月1日の開催にこだわらず4月最後の土曜日等の休日に開催するようになってしまいました。
これに伴いデモ行進もなくなり、代々木公園では様々な催しが行われる「おまつりメーデー」と化してしまいました。

家族そろって参加して子どもたちも楽しめる場の創設も必要ですが、労働者の生活を守り改善する闘いとしてのとりくみを外すことはできないはずです。
ましてこの国の労働者は、低賃金の下でこき使われ過労死したり徹底した人事管理下で競争させられたり、お世辞にも労働者が安心して楽に暮らせる態勢にはなっていません。

例えGDP(国内総生産)やGNI(国民総所得)が世界的に高い位置にあっても、実際に全労働者の賃金が安定し健康に働ける職場になっていなければ何の意味もありません。
今盛んにメディアによって煽り立てられている「アベノミクス」などに喜んでいる労働者はほんのひとにぎりにすぎません。

労働者の最大の闘う武器はストライキですが、自らの意思を街頭に出て表示するデモ行進は欠くことのできない有効かつ自らの意識を高揚させる大切なものでもあります。

私たち東京地公労は、労働運動を象徴するこのメーデーの取り組みが変わったことを遺憾に思い、伝統的デモ行進を敢行することにより労働組合としての存在を誇示確認したわけです。

今年も、代々木公園の中央集会に参加するための前段に明治公園で集会を決行しました。
賃上げ等の労働者の生活と権利を守る要求と並んで、脱原発や改憲阻止、日の丸君が代強制反対、安倍式教育改革反対、30人代学級復活、主権回復の日開催反対等々の要求も掲げながら神宮外苑から青山通り、表参道の繁華街をシュプレヒコールしながらデモ行進しました。

率直な感想として、同時に開催されていた隣接の東京体育館でのスポーツイベントの参加者の顔ぶれと比較して、私たちの方は年齢がかなり上の世代が多数を占めていたことが気になりました。
先の脱原発集会の折にも、国立競技場には多くの若者たちが参加していましたが、これが日本の労働組合運動の現状なのかもしれません。
原則的な労働運動を進めると同時に、職場の若い世代に何が大切なのかそれこそ原則的な働きかけをしていくことも大切です。

代々木公園の中央集会は4万人を超えたと発表されましたが、日本の労働運動を牽引するナショナルセンターの指導性が真に労働者のために発揮されたなら更に多くの労働者が結集するでしょう。

明日からは、安倍改憲内閣の暴走を許さない、原発事故被害徹底救済する運動を継続したいと思います。
それが私たち「子どもの『教育』を司る」労働者の最低限の共通認識にすべきだと考えます。
何故なら、「命を守り育む」ことが、私たちに課せられた大きな任務の一つだからです。


〈すばる〉

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