上武大学を日本一に導いた谷口英規監督。(東洋経済オンライン)より
雑草軍団による快挙だ。大学野球の頂点に立った上武大ナインが派手なガッツポーズで喜びを爆発させた (撮影・今井正人)より【拡大】
上武大、群馬から天下獲った!/全日本大学野球
全日本大学野球選手権最終日決勝(上武大6-5亜大、16日、神宮)決勝を行い、上武大(関甲新)が6-5で亜大(東都)を破り、3年連続12度目の出場で初優勝を飾った。関甲新代表の優勝も初。11年ぶり5度目の日本一を狙った亜大は昨年に続き準優勝。上武大は2点差を追う六回に1点を返した後、代打・清水和馬内野手(4年)が逆転満塁本塁打を放ち、連投の横田哲投手(4年)が亜大の反撃を九回の2点に抑えて逃げ切った。今大会4勝を挙げた上武大のエース左腕、横田哲が最高殊勲選手賞と最優秀投手賞に選ばれた。首位打者には12打数6安打の打率5割で、4強入りした明大の糸原健斗が輝いた。
【全日本大学野球】上武大、初の日本一!谷口監督、13年かけ雑草軍団に花
◆報知新聞社後援 第62回全日本大学野球選手権大会最終日 ▽決勝 亜大5―6上武大(16日・神宮球場) 上武大(関甲新学生)が亜大(東都大学)を6―5で破り、3年連続12度目の出場で初の大学日本一を達成した。1点を追う6回1死満塁から、清水和馬内野手(4年)が大会史上初の代打満塁逆転本塁打を放つと、エース左腕・横田哲(4年)が亜大の最終回の反撃をしのいで完投勝ち。横田は今大会4完投勝利(1完封含む)で、MVPと最優秀投手賞をダブル受賞した。同連盟勢の優勝は初で、亜大は2年連続の準優勝に終わった。
熱戦を、雑草軍団らしく締めた。初優勝目前の9回、1点差に迫られ、なお2死二塁。一塁後方にふらふらっと飛球が上がった。二塁手が右翼手と交錯しながらグラブに収めた。「9回は何かあると思ってました。絶対落としたと思ったんですけどねえ」。ナインの手で3度、宙を舞った谷口英規監督(43)は、感涙を隠すかのように冗談めかして振り返った。
試合を決めたのは伏兵だった。6回に清水が代打満塁逆転本塁打。内外野を守り、代打、代走をこなすスーパーサブで、公式戦通算わずか1安打。それでも指揮官に迷いはなかった。「彼はいちばんの苦労人。あの子でダメならあきらめがつく」。いつ来るか分からない出番のために、今大会中も汗だくになってバットを振り続けてきた男が、最高の形で期待に応えた。
反骨心で、頂点までたどり着いた。東洋大―東芝というアマ球界のエリートコースを歩んだ谷口監督は、00年に就任した当時を「(ドラマの)スクールウォーズみたいだった」と振り返る。バイク、たばこ、茶髪、サボり―。30歳だった青年監督は「10年後に、上武大野球部OBですと胸を張って言えるようにしてやる」と体当たりで指導。「14年目ですが、約束を果たせたかな」。当時の教え子たちはスタンドで涙を流した。
校訓は「雑草(あらくさ)魂」。スター不在で、レギュラーには通信制高校出身者もいる。それでも、東京六大学、東都の代表校を連破して堂々の日本一だ。「泥臭くていい言葉だと思う。田舎っぺだけど、意地はあるというね」と指揮官。部員161人。全国から集った名もなき草が、神宮という聖地で確かな花を咲かせた。
※ジジイのたわごと
雌伏14年にして、大学野球日本一!!諦めずに、よくぞ我慢した谷口監督に最大限の敬意を払いたい。わが母校、明治大学は、上武大学に負けて決勝進出出来なかったようだ。
明治大学の連中には、「心技体」の内、「心」の中に、上武大学は格下という思い上がりがあったのかもしれない。