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THE有頂天ホテル(映画)

2006-03-13 21:10:06 | 映画
昔、そうですね60年も前のこと、ある人が私のことを揶揄して「イシベキンキチカナカブト」と呼んだ。これに漢字をあてると石部金吉鉄兜となる。頭が固くて融通が利かないことを意味した。随分と傷ついたものだったが、今思えばさもありなんと自分でも納得する。例えば風呂炊き用の廃材を鋸で切る仕事を与えられると一本一本物差しで測ってから切った。だから、それらを積み上げてもビッシリと揃って並べることができた。しかし、兄が切ると長さはまちまちで、でこぼこになる。どうせ釜にくべて灰になるものだから長さなどはどうでもよかったのだ。しかし私は四角四面にこだわったのだった。

それからの歳月は私を多少はま~るくしてはくれたけれど、いまだにそのような所が残っている。その私が映画の批評をするのだから、あまり参考にしないで戴きたい。ご自分で情報を集めて判断をしていただきたい。

さて、芸能音痴の私でさえ知っている俳優さんが続々と登場した。その名を上げると、記憶に残っているだけでも次のような面々だ。役所広司、松たか子、津川雅彦、伊東四朗、西田敏行、香取慎吾、唐沢寿明。新聞の広告には”2006年邦画NO.1ヒットの呼び声!観客動員、堂々400万人突破!!”とあり、さらに”爆笑また爆笑”と続いて、”三谷監督の真骨頂”と書いてあった。

NK細胞ことナチュラルキラー細胞は免疫を高めて平均して日に五千個発生するガン細胞をことごとく死滅させて、私たちの健康を保ってくれているらしい。日本笑い学会なるものがあって、その学会の発表では、笑いがNK細胞を増殖させて癌や糖尿病に効果的だとのことだ。このことが伏線としてあったので、私はこの映画を選んだ。

上映時間は約2時間。妻は半分以上は眠っていた。笑いが起きるどころかし~んとして白けているのだ。時たまクスクス笑いが聞こえた程度だ。ある高級ホテルでいくつかのグループのてんやわんやのドタバタが同時進行するのだけれど、まったくまとまりが無くて何を言いたいのかさっぱり分からなかった。妻がすやすやと眠る隣で私はその内なにかが分かるだろう、そのうち、そにうちと思って最後まで見た。残念ながら点は一点も差し上げられません。逆に入場料を返してくださいと真面目に叫びたい。

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
月曜日は映画の日 (anikobe)
2006-03-13 21:57:48
そう決めなくても、ほんとに観たいものを見る。

評判によるのでなく、心の要求に従ってみる。

そしたら、満足な点数の映画と出会えそう。



石部金吉さんの要素をまだまだ崩すと世の中が楽しくなるのではと・・・

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こんばんわ (ナツシバ)
2006-03-13 22:09:54
月曜日は映画の日。良いなぁ~。お疲れ様です。あまり良く無かったみたいですが(笑)映画も結構当り外れがありますよね。私は今度ナルニア国物語を見に行く予定です。他にもまだまだ見たい映画があるのですが…。

我慢我慢ッ!!(笑)
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anikobeさん、こんばんは (polo181)
2006-03-13 22:14:09
コメントを有難う。映画を選ぶのがとても難しいと分かりました。新聞の広告では当然、誉め言葉で飾られるだろうから責めることは出来ない。これだけネットが普及しているのだから、どこかに真面目な映画評論のサイトがあっても良いはずなんだけれど。これでも石部金吉は南都可成蔵に変わってきたのだけれど。。笑
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ナツシバさん、こんばんは (polo181)
2006-03-13 22:34:51
コメントを有難う。今日見た映画の感想は上の通りです。まあ、私たちにはいま一つでしたが、見て良かったと思った人もいたことでしょう。ナルニア国物語は面白そうですね。来週見ようかな。笑 妻の一週間は、三味線、詩吟、体操、カラオケなどなどで埋まっていて、外出できるのは月曜日だけなのです。ですから、この日を映画の日と決めています。終わった後の外食も、彼女は楽しみにしています。
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ドタバタホテルですね (熊子)
2006-03-13 23:35:10
友人もポロ様と同じ感想でした。ドタバタバタバタと流れていったと残念がっていました。前評判はこの人気作家兼脚本家兼エセ俳優に対するマスコミの上げ膳と思います。せっかくの名優揃いだったのにね。でもファンタジー洋画ですがナツシバさまが挙げているナルニア国物語は面白そうですよ。今夜は寺内貫太郎一家の懐かしい場面がTVであり、ああ、いいオヤジだなって思いました。石部金吉、橋を叩いて渡るが如し、素晴らしいと思います。ポロ様メールで元気が戻りました。ありがとうございました。
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熊子さん、こんにちは (polo181)
2006-03-14 12:46:06
コメントを有難う。あんな映画を作っていたら外国人に嘲笑されるは必定。情けないなと思いました。私も同意見で来週はナルニア国物語を見ようと思っています。それとも、都心では(ちょっと遠いが)まだ、Always三丁目の夕日をやっているので、それを見るかも知れません。前もって予備知識を十分あった方が失敗がなくてすみます。三つ子の魂百までもとかなんとか、私はいまだに石部金吉が続いているようです。クワバラクワバラ。笑 私のメールが役だったのなら、これほど嬉しいことはありません。人間色々ありますね。常に前を向いて進みましょう。
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いやぁ~大爆笑しましたよ。 (スイポテ)
2006-03-14 13:29:37
いいえ、この映画を見たんじゃありませんよ。

だってpoloさんのこのブログ、笑わないで最後まで読める人って・・・

ごめんなさいね。悪気はないんですよ。

poloさんだけじゃなく見ていたほとんどの方が笑うこともなく見終えた爆笑映画。

それだけでどんな映画か想像がつくような。

たくさんの役者さんが出ていながら・・・もったいない。

お疲れ様でしたね。

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スイポテさん、こんにちは (polo181)
2006-03-14 13:41:41
コメントを有難う。大爆笑ですか。それはまた光栄なことで。私の文章のどのあたりが可笑しかったのだろう。本人はいたって真面目に書いたつもりだけれど、それが笑わせる効果があったとすれば、実に望外の喜びです。ええええ、貴女に悪気のないことは十分承知しております。話は変わりますが、私は毎回月曜日に行きます。ですから、お客はご年輩が多いですね。今どきの若い人たちは、あれをみてゲラゲラ笑っているのかも知れません。つまり、笑いの質が変わってきたのかもしれません。(好意的に解釈して)私としては、実に迷惑なことでした。
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なんだか (あまもり)
2006-03-14 21:44:46
逆に見たくなるような(笑)

爆睡じゃなくて爆睡するような映画なのですね。

風呂釜にくべる木をひとつひとつ丁寧に切っているpoloさんを想像して私もクスリの口でした。薬じゃないですよ。
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あまもりさん、こんばんは (polo181)
2006-03-14 22:29:04
コメントを有難う。映画についてはちょっと自信を無くしかけています。「私にとっては」面白くないけれど、若者にとってはどうなのか知りたい。貴女は私と若者の中間にいらっしゃるから、ご覧下さい。そして、実際、笑えたのかどうかを知りたいな。でも、今の貴女には映画を見る時間などないことでしょう。仕事で忙しくて。
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