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上田電鉄別所温泉駅に保存されている丸窓電車(正式名称はモハ5250形)。
2007年6月11日撮影。
先日、野暮用で長野市へ出かける機会がありまして、少し足を伸ばして上田電鉄別所線へ乗車してきました。
上田市中心街と信州の鎌倉と呼ばれる別所温泉間を運行する路線なのですが、ご多分に漏れず赤字ローカル線であり過去路線廃止が何度も計画されたようです。
かつてこの路線には「丸窓電車」と呼ばれる名物電車が走っていました。
引退した後は別所温泉駅に保存されており、乗車を兼ねて丸窓電車へ再会するのが目的です。
かつて、私の友達がこの沿線の大学へ通っており、その縁で彼の下宿へ何日か逗留したことがありました。
その際、この電車に乗ったのですが、残念ながら乗ったと言う記憶が残っているだけです。
当日は、しなの鉄道を乗り継いで上田電鉄上田駅から別所温泉へ向かいました。
驚いたことに、上田駅自体が高架駅になっていました。
当時の曖昧な記憶をたどっても、こんな立派な駅ではなかったことは確かです。
上田駅を出発して千曲川の鉄橋にかかる頃には、のどかな田園風景を走るローカル線ならではの景色になりました。
ただし、乗っている電車は銀色に輝く全然ローカル線らしくない電車です。
内部も、何となく都会の雰囲気を感じさせます。
受け売りですが、この電車はかつて東急電鉄で活躍していた電車を再利用しているのだそうです。
のどかな田園風景の中を、午後の気だるさを感じながら、マッタリとローカル線に乗車するのは良い気分でした。
30分ほどで別所温泉駅に到着しましたが、途中は数分おきに駅へ停車するダイヤなので、直通列車を作ったらこの半分程度の時間で到着してしまったでしょうね。
途中の駅は、いわゆる昭和の時代を感じさせる駅が結構ありました。
ただし、朽ち果てたイメージではなく、古いながらもこざっぱりとした雰囲気です。
終点の別所温泉駅も信州の鎌倉にふさわしい古風な雰囲気を持っていました。
ホームでは昭和の女学生姿(和服に袴)をした女性がお出迎えしてくれます。
どうもこの方が駅長(観光駅長かな?)のようでした。
古いながらも、駅内がこざっぱりしていると感ずるのは、駅長さんが一所懸命メンテナンスを行なっているからと感じました。
さて、問題の丸窓電車はかつての引込み線らしき線路の終端に保存されていました。
久し振りを通り越した年数を経て再会した丸窓電車には、そう感傷的な感じはわきません。
あまりにも、記憶が薄すぎたようです。
さて保存状態ですが、残念ながらメンテナンス状態は良いようには感じられませんでした。
本来であれば、廃車されても仕方ないのですが、赤字の私鉄会社が保存をしてくれているだけでも感謝しなければならないでしょう。
各地に保存されているこの手の歴史的な鉄道遺産を、メンテナンスが行き届く方法で保存する手段はないものでしょうか?
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上田駅へ入線する上田電鉄車両。
ステンレスの輝きがまぶしく感じました。
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電車の内部です。
くたびれた感じは否めませんが、何となく都会的な雰囲気を感じさせます。
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別所温泉駅へ到着した電車。
ホームを支える柱に飾りがありますが、かつてはどこの駅もこんな感じでした。
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別所温泉駅の全景。
この駅は、温泉の道路側から見ると、少し下がった位置にあります。
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ホームの様子。
「駅長」の文字が古い漢字になっているのが分かります。
ただし、何回か書き直している感じがしますね。
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別所温泉駅内部の様子。
古さを感じさせるのですが、駅長のメンテナンスが行き届いている感じがしました。
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別所温泉駅のホーム。
まさしく、終着駅の趣です。
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丸窓電車の愛称の元となった「丸窓」です。
丸窓電車と呼ばれるようになったのは、この戸袋窓が円形であることからだそうです。
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丸窓電車の前面です。
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新旧電車の2ショットです。
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途中の下之郷駅(多分)で見た丸窓電車。
ここにも保存されているのかと思ったら、現代の丸窓電車(東急電車を改造)でした。
いわゆる2代目ですね。
残念ながら平日は運転をしていませんでした。
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同じく下之郷駅にあった車庫の様子。
上田電鉄の電車を堪能するなら、ここで下車して見学した方が良いですね。
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電車に掲げられていた上田電鉄のエンブレムです。