チョッパーのこと。

甲斐犬とテリアのmix チョッパーの日々。

たまには無力を思い知ろう。

2008-06-09 | チョッパー中継


予想以上に大暴れこいてくれたチョッパー。

私の手には彼の渾身の引っかき傷が…。
痛いよもう。

先生が電気バリカンのスイッチを入れた途端、

「ころされるー!!!」

と言わんばかりに暴れまくって…。

興奮しすぎてチアノーゼ(呼吸困難)を起こす始末。

興奮しすぎると麻酔も効きにくくなるらしくって、
延期になりました。

「こういう繊細で怖がりな子は、
あんまり無理やりやるとトラウマになっちゃったり、
飼い主への信頼を無くしてしまう恐れもあるからね…」
と先生もため息。

「ごめんなー怖がらせちゃったなー」

いやいや、先生こちらこそ申し訳ないっす。

次に向けて、先生も色々対策を練ってくれるそうだ。
宜しくお願いします。




そして男子バレーの興奮も冷めやらぬ昨日、
「おねえ、ちょっと来て!」と妹。
妹の部屋から下を眺めると、なんと野良犬くんが1匹すぐそこに座り込んでいる。

「皮膚病にかかってるみたい…」

よく見ると、全身の毛がほとんど抜けている。
皮膚は真っ赤にただれて。
「疥癬ぽいね…」
人間で言うと、アトピーくらいの狂うような痒みらしい疥癬。
その子も痒さからか、ほとんど歩かない。
数歩歩いては、体を掻いたり噛んだり。

目の届くところにいるなら、なんとかしたい。
もし付いてきてくれるなら病院に連れて行ってあげる。
うちの子になる?
妹と色々やってみたけど、野良くんは警戒心も強く、
やっぱり人間が怖いんだね。
どこかに逃げてしまった。

あまりにやるせなくて、ななママに電話。
ななママとは犬に関しても価値観が似ていて、大事な犬仲間。

気のせいかもしれないけど、
ちょっと最近つまんねえなって思ったりとか、
なんであんな人ばっかなんだよって言い争いばかりしてると、
こういうことが起きる気がするんだよねえ。

えらそうなこといくら言ったって、
苦しむ犬1匹助けられないじゃんって。
ほら、どうしようもなかったでしょう?
あなたには何もできなかったでしょう?
あと1歩踏み込めば何とかなったかもしれないけど、
あなたそれをしなかったでしょう?
自分がいかに無力な偽善者か、よく分かったでしょう?

おびえた小さな黒い目を思い出すと、
そう言う声がどっかから聞こえる気がするんだよねえ。
私は、神様なんて信じないけど。

ななママはうんうん、と聞いてくれて、
私たちはやっぱりしょせん無力だよね、
でもその分、野良だった自分家の子を死ぬまで大事にしようね、
これからずっと雑種だな、
と話し合ったのでした。

犬を飼うということは、お金も時間も労力もかかること。
軽はずみにやたらめったら拾ってくるわけにもいかない。

でもね、
昨日は本当に思ったんだよ。
うちの子になる?うちにおいでって。

「もう放っておいてやれ」
「助けてその後どうするつもりだ」
と言った親父に、
「うちの子にするじゃん」
と答えた私は、
きっとまだまだ子供の顔してたんだろうなぁと思います。

私なんて偉そうなこと言ったってホント小さな人間です。
久々に目の覚める思いです。

大暴れしたチョッパーを見ていると、
切なくなってきて、
せめてあんただけは幸せにしてあげるからね、と思い。
抱きしめるとパンチされるのでした。



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