むじるし魂の気まぐれ映画紹介。
普段は歌詞ばかり訳していますが、先日Youtubeで『EŞKIYA』というトルコの映画を見て、ぐっと来てしまったので、あらすじをぜひ紹介できればと思います。
英語版のWikipediaに詳しく記載があったので、少々私の手で加筆しながら下に抄訳していきます。
https://en.wikipedia.org/wiki/File%3AE%C5%9Fk%C4%B1ya.jpg
【概要】
『EŞKIYA ~エスキア 心の旅路~』は、1996年のトルコ映画で、ヤヴズ・トゥルグルが脚本・監督を務め、シェネル・シェンとウウル・ユジェルが主演を務めた。
35年の懲役刑に服した後、イスタンブールにやって来た主人公の盗賊について、ヤヴズ・トゥルグル監督は「架空の物語の中でリアリティを保ちつつ、おとぎ話の要素を取り入れた」と述べている。
この作品はトルコで非常に人気を博し、国内で250万人を動員したほか、ドイツではボギー賞も受賞している。この作品は1980年代以降、外国映画と激しく競争しつつも、観客動員に行き詰まりを見せていたトルコ映画の転換点として考えられている。
【あらすじ】
35年の懲役刑に服した後、エシュキヤ(トルコの盗賊)であるバラン(演:シェネル・シェン)はトルコ東部の町にある刑務所から釈放された。
故郷の村に戻った際、バランはダムの建設で故郷の村が水没しているのを目撃し、自身の服役中に周りの世界が大きく変わってしまったことを悟る。
(バランの故郷、ジュディ山の位置。シリアやイランとの国境にかなり近い場所にあります。言い伝えではノアの箱舟が最後に到着した場所といわれています)
その後、バランは自分への裏切りを首謀した人物が、かつて兄弟よりも近しい親友であったベルフォ(演:カムラン・ウスルエル)であることを知る。
ベルフォは、バランの恋人であったケジェ(演:セルミン・シェン)を自分のものにすべく、親友であったバランの金を奪い、ジュディ山に駐屯する軍警察にバランを逮捕させたのであった。
そしてベルフォは彼女の父親からケジェを金で買い、行方をくらませた。噂によると、彼はイスタンブルにいるといわれていた。
その噂を聞いたバランはイスタンブルへ向かうことを決める。
(元盗賊のバラン(左)とイスタンブルの若者ジュマーリ(右))
列車でイスタンブールに移動している間、バランは車内でジュマーリ(演:ウウル・ユジェル)という若者に出会う。
ジュマーリはベイオールの路地裏で育ち、彼の周りにはバー、賭博場、アルコール、ドラッグ、娼婦がいつも存在していた。ジュマーリはマフィアに参加し、ビッグになることを夢を見る若者だった。
ジュマーリの描く将来の夢には、恋人のエメル (演:イェシム・サルクム)がいつも一緒だった。
しかしエメルには有罪判決を受け、刑務所に収監されている兄のセダット(演:オズカン・ウウル)がおり、彼は刑務所の他の囚人たちとのいざこざに巻き込まれていた。
彼は劣悪な刑務所の環境で命の危険にさらされており、刑務所から出るためには2億リラを工面する必要があった。
ジュマーリはセダットの出所のためにできるだけ早く2億リラを工面すると、恋人のエメルに約束をする。
ジュマーリはマフィアからの依頼を受けてドラッグを運ぶ際、セダットの出所のために十分な量だけドラッグを盗み、金の工面に充てようとするが、後にマフィアのボスであるデミルカン(演:メリ・チャルダック)に見つかり、トラブルに巻き込まれていく。
(マフィアのボス、デミルカン)
一方のバランは、かつての恋人ケジェと彼女を奪った宿敵ベルフォを探し始めるが、彼らがどこにいるのか全く見当がつかず、見知らぬ土地イスタンブルをただぼんやりと歩き回るのみであった。
探し始めてから数日たった後、現在は名前を変え強力なビジネスマンとして活躍するベルフォがホテルのテレビに映るのをバランは偶然目にし、復讐の手続きを始める・・・。
バランは宿敵ベルフォを見つけ出し、かつての恋人、ケジェに会うことができるのか?
そしてジェマーリは無事、恋人の兄を救出できるのか?
トルコの巨大都市、イスタンブルの裏社会で繰り広げられる波乱の結末やいかに??
Youtubeには字幕なし版しかないので、あまり多くの人に知ってもらう機会が少ないのが悲しいですが、時々日本でもユヌス・エムレ・インスティトゥート主催のイベント等で日本語字幕版が上映されることが稀にありますので、気になる方はイベントに参加してみてください。
個人的にはバランがイスタンブルのホテルで出会う2人のおじいちゃま達が気に入っています。
年金はもらえているのか、はたまた失業中なのか・・・。心配にはなりますけれども・・・。
以上、むじるし魂の気まぐれ映画紹介でしたー。
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