GHQ日本占領統治法(現在日本国憲法といわされているもの)は、占領当時の臨時法であるから、占領が終わった時点で、自動的に廃止されるべきものであった。
しかし、当時の政府の怠慢で、それがなされて来なかったため、多くの矛盾が生じている。
「第一回-前文について」のブログでも述べたが、第一章の天皇の項についても同様である。
GHQ日本占領統治法(現在日本国憲法といわされているもの)は、占領統治法であるから、元首は、明記されていない。
占領統治された日本の元首は、占領軍の最高権力者、すなわち、マッカーサー司令官と言うことになる。
通常の日本国の運営においては、形式的には、従来の大日本帝国憲法(第一章 第四条)に定められた様に、天皇が元首の立ち振る舞いをすることが容認されていたが、実質的には、占領軍最高司令官のマッカーサーが元首であり、統治権を持っていた。
昭和27年のサンフランシスコ講和条約の発効によって、GHQによる日本占領が解かれた今日でも、 GHQ日本占領統治法(現在日本国憲法といわされているもの)が廃止され、日本帝国憲法に戻るか、新しい憲法が制定され、その条文で規定されなければ、日本の元首は、存在しないのである。
実質的には、日本の占領が解かれた時点で、日本の元首は、天皇に戻っている。
しかし、大日本帝国憲法の条文で、天皇陛下が元首であると規定した以上、大日本帝国憲法に戻るか、新憲法を制定して、天皇陛下が元首であると明記しなければならない。
占領を解かれた後の政府は怠慢で、この処置を怠ってきた。
不敬の極みである。
政府だけでなく、日本国民もこの責めを負わなければならない。
また、今になって、皇統の断絶の心配をしているが、GHQの命令により、皇籍離脱をさせられた旧皇族を、講和条約発行後、直ちに皇籍復帰させなかった当時の政府の責任でもある。
早急に、皇籍復帰の処置をすべきである。
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「日本国憲法と称するもの」の原文の前文を下に載せて、問題点を挙げておきます。
(正式原文は、GHQが作成した英文である事をご理解ください)
Chapter I. ①The Emperor
Article 1.The Emperor shall be the symbol of the State and of the unity of the people, deriving his position from the will of the people with whom resides sovereign power.
Article 2.The Imperial Throne shall be dynastic and succeeded to in accordance with the Imperial House Law passed by the Diet.
Article 3.The advice and ②approval of the Cabinet shall be required for all acts of the Emperor in matters of state, and the Cabinet shall be responsible therefor.
Article 4.The Emperor shall perform only such acts in matters of state as are provided for in this Constitution and he shall not have powers related to government.
(2) The Emperor may delegate the performance of his acts in matters of state as may be provided by law.
Article 5.When, in accordance with the Imperial House Law, a Regency is established, the Regent shall perform his acts in matters of state in the Emperor's name. In this case, paragraph one of the preceding article will be applicable.
Article 6.The Emperor shall appoint the Prime Minister as designated by the Diet.
(2) The Emperor shall appoint the Chief Judge of the Supreme Court as designated by the Cabinet.
Article 7.The Emperor, with the advice and approval of the Cabinet, shall perform the following acts in matters of state on behalf of the people:
1. Promulgation of amendments of the constitution, laws, cabinet orders and treaties.
2. Convocation of the Diet.
3. Dissolution of the House of Representatives.
4. Proclamation of general election of members of the Diet.
5. Attestation of the appointment and dismissal of Ministers of State and other officials as provided for by law, and of full powers and credentials of Ambassadors and Ministers.
6. Attestation of general and special amnesty, commutation of punishment, reprieve, and restoration of rights.
7. Awarding of honors.
8. Attestation of instruments of ratification and other diplomatic documents as provided for by law.
9. Receiving foreign ambassadors and ministers.
10. Performance of ceremonial functions.
Article 8.No property can be given to, or received by, the Imperial House, nor can any gifts be made therefrom, without the authorization of the Diet.
①The Tennoとすべきであった。
時勢の国家権力を握ったものが就く西洋等、諸外国で言われているEmperorとは異なり、初代の神武天皇以来、一系且つ男系で継承されてこられたお方が天皇である。
②天皇陛下に対して「承認」と言うことは、不敬である。
あり得ない表現である。
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憲法を改正した場合、この英文原典の変更はどんな手続きでやるつもりか?
もう、占領軍はいないし、GHQもない、従って、GHQ日本占領統治法(現在日本国憲法といわされているもの)は実質的に改正はできない。
廃止以外に手段はない。
従って、大日本帝国憲法に戻るか、全く新しい憲法を制定するしかないのである。
例え、GHQ日本占領統治法(現在日本国憲法といわされているもの)と多くの部分が同じになってもである。