「マトリックスの二番煎じだと思っていたら、イタイ思いをするぞ」
というわけで、↑の総括が全てだったりする(苦笑)
いや、だってさ、テレビのCMとか見てると、どうしてもマトリックス的な近未来アクション映画を思い浮かべちゃうでしょ。
でも冷静に考えれば、ドリームワークス製作で、香港のスタッフがいないんだから、んなもん最初から期待するなよ、って観終わってから反省してみたりした。
近未来を舞台とした、アクション+サスペンス映画なんだけど。
まあ、この手の映画はネタをばらしてしまうと全てが台無しになってしまうので、中身にはあんまり深く突っ込まないでおこう。
まあ、ようするに簡単に言ってしまえば、「人間賛歌」の映画ってことなんだろうけど。
非人間性も愛の前には勝てないっていうか、家族愛って大事なのよっていうか、さ。
でも、俺的には、こういうクサいのは、ちょっと興ざめだったりする。
いや、家族愛とかヒューマニズムを前面に押し出した映画だったら、俺はそれを評価するんだけどさ。
でも、興行主(配給元の広報?)がさ、アクション映画であることを前面に押し出してきたくせに、結末があれだと、「なんだよ、これ」ってカンジになっちゃうんだよな。
映画の冒頭から中盤(ちょうどメディアで大きく取り上げられている部分だ)にかけては、退廃的なキャラクタの設定や、意味深な謎かけや伏線が散りばめられていて、それこそマトリックスの二番煎じ的で楽しみにしていたのに。
でも、謎が解決してからは……いかにもハリウッド的っていうのかな。
力技での正義一直線と、一途なまでの人間愛で、大きく広げた風呂敷を無理やり畳み込んでしまったという印象が拭いきれない。
やっぱり、スピルバーグっていうかドリームワークスの看板を背負っている以上、こういう解決の仕方しかできないのかな、と思ってしまう。
『A.I.』のときも、そうだったよな。
中盤までの盛り上げ方が面白かっただけに、非常に残念というか、もったいない映画だった。
ああ、それと。
アクションシーンで時折見られた、無意味なコメディシーンは無駄かなと思った。
アクションシーンでのコメディってのは、効果的に使われないと白けちまうんだよな。
そういう意味では、いみじくもジャッキーの『マイ・スタント』で語られているので、余計に、この作品の無意味なコメディシーンには白けさせられた。
んじゃあ、なんで評価が6点なのかというと……やっぱり、ハリウッドはスゲーってことかな。
VFXは金がかかっているだけあって、たいしたもんだし。
ユビキスタコンピューティングも、アニメじゃなくて実写でああやって見せ付けられると、迫力があるよ。
(かなり疲れそうなインターフェイスだけど)
それに繰り返しになるけど、中盤までの盛り上げ方は謎が解けていないだけに、ハラハラドキドキでのめり込んで観ていられたから。
前半が8点、後半が4点で折半して6点といったところだろうか。
でも、今年最後に観た映画が映画館という小屋で観ることができたということだけは、映画の出来とは別に喜ばしいことであった。
朋友に感謝!
『マイノリティ・リポート』(映画館)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演: トム・クルーズ、サマンサ・モートン、コリン・ファレル、 キャスリン・モリス、マックス・フォン・シドー、他
評価:6点
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