てつがくカフェ@いわて

てつがくカフェ@いわてのブログです。

てつがくカフェ@いわて-etcetra avec DAN- Bien fait!⑧

2013-12-08 16:41:27 | イベント

今日は『釜石第九』に行く予定だったのですが、研究発表のスライドづくりで断念。

宮古の友人とそのご友人の釜石の方と、DANさんのフルートを聴きに行きたかったのですが、本当に残念無念。

さて、てつがくカフェ。DANさんの奥さまとお互い自覚のない「音痴」だとういう点で盛り上がり、意気投合(笑)したところで、喫茶店「しゅん」に参加者が少しずつやってまいりました。

参加人数は途中からいらした方も含めて、計20人以上はいたと思います(ホント一人で運営したので、正確にカウントしてません)。1Fカウンターにいらっしゃった方々も入れると25人くらい?男女のバランスは男性が多めかな?常連さんももちろんいましたが、初参加の方もたくさんいらっしゃいました。落ち着いた層の方々、会社員、公務員、農家の方、主婦、学生、先生、実に様々の方々にお越しいただきました。

今回の資料を手渡し、お茶を飲みながら開始時間までゆっくり待っていただきました。しゅんの看板料理、「わがままカレー」を注文されてる方々もいました。ワインを片手に静かに資料を読んでる方もいました。

18時半になったところで、開催の辞をもって「てつがくカフェ@いわて-etcetra avec DAN-」はスタートしました。

最初私が、DANさんの紹介やこの企画の経緯、テーマ(「音楽の力」)設定の理由を簡単に解説し、そしてDANさんに『命の花』を作ったいきさつなどを語っていただきました(この詳細は広告文や「岩手日報」(11月16日朝刊)に詳しく書いてありますので、そちらをご覧下さい)。

開場で事前に『命の花』を聞いたことがある参加者はゼロ。これは面白い現象だと思いました。@いわてのブログでDANさんの歌はかなり紹介していて、訪問者数や閲覧数などコンスタントにあり、岩手日報掲載翌日のカウント数はブログ開始以来最高記録でしたので、皆さんご存知での参加だと思ったのです。

つまり、皆さんの自己申告が正しいとするならば、@いわてのブログを見ている方々と、実際にてつがくカフェに来られる参加者は違うということになります。「へぇ~」といった感じでした。

それはさておき、DANさんの歌です!

実際DANさんに『命の花』を、震災当時の映像と一緒にギターで(音響機具なし)で歌っていただきました。2Fの照明を落とし、白壁をスクリーンに映像を映し、私はスペースがなかったので、踊り場に下る階段のところでDANさんの後ろからその様子を見ていました。

花巻の本妙寺で最初に聞いてから約1か月ぶり。DANさんのこの歌の力が、私にこの企画を遂行させるくらいのものだったんだ、ということを改めて実感しました。胸にこみ上げるものがありました。目の前にあの震災当時から、被災者の数え切れない思いを、苦しみを、祈りを、感謝をこの「音楽」で「歌」で表現してきた人がいる。驚くほど純粋に。そして少し不器用なまでの真面目さと誠実さで。

私も真剣にこの人たちと対峙しなければならないと思いました。もちろん、はじめから相当の覚悟で向き合ってきました。

「これはフィクションじゃない」。

『風立ちぬ』を震災後完成させた宮崎駿(元)映画監督は、周囲に「宮崎映画は終わった」と言われる中、この映画を制作しながら、「これはフィクションじゃねぇんだ」と自分に怒りを込めて自戒を込めて言い聞かせながら、「フィクション」を作ってました(NHK『プロフェッショナル』より)。

「これはフィクションじゃない」。

あらためて、尊敬と感謝のあふれる思いがDANさんの背中へと向かう。

非常時の「あの時」にこの出来事を「音楽」で表現してくれた人がいたことは、私にとってかなりでかい。そしてそれは「救い」に近い。

色んなことが頭を駆け巡りました。

皆さんがこのショッキングな映像と歌との難しいプレゼンをどういう風に解釈するのか、ドキドキしました。

次回はいよいよてつがくカフェの対話記録に入りますー(加賀谷)。(。-∀-)