桃の節句が近づいている？
五人囃子を折っている。
五人に、
「ファイト」
と呟いてみる。
五人で頑張ってるんやな！
そして、世界中の皆んなが頑張っている。
それぞれの人生を。
同じ時代を過ごしているや、
と思う。
そんな優しい想いが、降りてくる。
「ファイト」
「ファイト」
桃の節句が近づいている？
桃の節句が近づいている？
「道」という字は、
首が行くと書く。
中国は殷の時代、漢字が産まれた。
殷の国では、他国へ行くとき、馬車のような乗り物に乗り、他国の人を捕まえてその首を切り、
その血で道を清めながら
道を切り拓いたんだとか？
残酷なんやな、
と思う。
そんな道をボクたちは歩いてるんやな。
と思う。
すべてを浄化するような冬の雨や雪が好きだ。
七年前だった。
突然、C女史が
「あんた、絵とか描いてんだから、ミドルネーム考えたら？」
ボクは笑ってしまう！
「クリスチャンじゃあるまいし、気恥ずかしいじゃん」
でも、その時、何故か？
「abyman」
って謂う言葉が浮かんできた。
何故だか分からない？。
それから5年が経った。
「何故abymanなんやろか？」
恐る恐る、abyという英語を検索してみた。
「贖罪」
と謂う文字が出てきた。
abymanは、
「罪を償う人」
と謂う意味なんや？
ボクは愕然としてしまう。
何でこんな大それたミドルネームが浮かんできたんやろ？
ボクが介護の仕事に着いたんは、そういうことなんかな？
絵を描くこと、
折り紙を折ること、
レクでおじいちゃん、おばあちゃんたちを笑わせること。おじいちゃん、おばあちゃんたちの世話をやくこと。
そんなことが、贖罪になるんやろか？
ボクはやっぱり、罪深い人間なんやろな？
と思う。
二十歳の頃、親父が
「損か得か迷ったら、損な道を選べ」
と言った。
何故親父は、そんなことを言ったのだろう？
損なことが、決して損ではないのかもしれない。
いや、損か得かと悩むボク自身の在り方を否定せよと言っていたのか？
損な道を選ぶ。
そんな潔さであって欲しいと思ったんやろか？
