毎日、朝夕土手道を歩く。
いつも、ぼくがマリアと名付けた
桜の前で立ち止まる。
マリアは三歳の時に死んだ母のようにホンワカと立っている。
マリアに話しかける。
母ちゃん、
いつも見守ってくれて
ありがとう。
母ちゃん、
いつも励ましてくれて
ありがとう。
そして、
いつも導いてくれて
ありがとう。
今までも
これからも
ありがとう！
そっと
祈りの言葉が降りてくる。
毎日、朝夕土手道を歩く。
毎日、朝夕土手道を歩く。
満月なのです。
なんだかな、
と思うような満月なのです。
なんかグッと来るような
そんな満月なのです。
満月に
「ごめんな、ありがとうな」
と呟いてしまう。
昔、勇気が欲しいと思ったのです。
どんな時も、
「ごめんな」
と、
謝れる勇気が欲しいと願ったのです。
そんな小さな勇気が
今も欲しいのです。
しあわせは、「仕合せ」なんだとおばあちゃんが言った。
お互いに仕えて支え合わせることなんだと。
夫婦のしあわせの有りどころは、
そういうことなんかもしれない。
しあわせは、「皺合せ」なんだとおばあちゃんが言った。
皺が一本増えると、しあわせを感じるんだと。
皺を合わせて笑い合うことが
しあわせなんかもしれない。
まあまあ、慌てなさんな！
ゆっくり、のんびりしあわせになったら良いやん！
と、
おばあちゃんは言った。
蓮の池を折り初めています。
人から見て、意味のないことをやるのが好きだ。
折り紙になんの意味があるのか？
折り紙を三角に折る。
ひたすら折る。
一万回折ろうと思う。
だからといって何かが有るわけでもない。
意味のないものは、
やっぱり意味がないのかもしれない。
意味なきものを意味なくやる。
意味は人が決めることなんやろな？
と思う。