ザンキの死を確認したはずのイブキ。だがザンキは再びトドロキのもとを訪れていた。一方、ヒビキのもとで修行をしている明日夢はひとみが取り組んでいるパネルシアターに参加。そこで少女・直美に出会う。一方、イブキはザンキの使っている呪術に気が付く。
これは、もう、響鬼のクライマックス回ではあるまいか。
「伝えるべきでしょうか・・・トドロキさんに・・・」
「伝えようぜイブキ。ザンキさんのためにも、トドロキさんのためにも」
え! 伝えちゃうの!?
ザンキさんが命を賭けてまでトドロキさんのためにやってることなのに
バラしちゃうのか!って思ったんですが。そこは鬼なんだよな。
どんなときでも強くあらねばならない。闇に染まってはならない。
「愛されてるなぁ、トドロキは」とヒビキさん。
前話で「お前みたいに愛されてる鬼が、強い鬼なんだよ」とヒビキさんは言ってましたが
本当にな。よくわかんないけど、なんかそうだなって思った。
そんなわけで。反魂の術で強引に魂を縛り付けたとしても、その肉体はすでに息絶えており、
時が進むにつれて魂は肉体との結びつきを失い、自我が薄れ、闇を彷徨うことになる。
そうなる前にザンキさんの魂を返そうと、トドロキさんは自分の足で立ち上がります。すごいぞ!
これでザンキさんも救われる・・・と思いきや。
現れた魔化魍を倒すためにトドロキさんを置き去りにして走り出すザンキさん。
「行かないでください! ザンキさんは、もういいんす、戦わなくていいんすよ」
「だったら止めてみろ俺を。お前の力で」
いやちょっと待って!いまようやく立ち上がれたところ!さすがに止められないっすよ!
と思ったんですが。止めにきたよトドロキさん。
そして鬼に変化したよ。懐かしい、並び立つ師弟。16話以来かな。
戦闘後には懐かしいトドロキさんのオンステージ。
今回はザンキさんも参加してのセッションです。
熱いな!前半の設定を、後半のクライマックスで活かしてくるとか!泣ける!
20話で戦闘後のギタープレイについて聞かれたトドロキさんは
「最近の魔化魍はみんな強いっすから、
だから俺の音撃じゃ清めきれてないんじゃないかって気がして
やつらの、その、邪気みたいなものがまだそこらへんに残ってたらまずいなって思って」
と、しどろもどろに答えていたんですけれど。
今回の演奏は、だとしたら、呪術に手を染めたザンキさんの魂を清めるためのものだったのかもしれないなぁと。
「ありがとうございました」と深々と頭をさげたトドロキさん。
次に顔をあげたときには、そこにはもうザンキさんの姿はなくて。
辛いけれど、良いラストでした。ザンキさん格好良かったっす。
一方。若い弟子ペア。
復讐のために陰陽菅を使っていた?と思われた京介くんですが、
実はそれで、かつての同級生達を魔化魍から守ろうとしていた。なーんだよかったね!
・・・と言いたいところですが。
明日夢くんから盗んだのは事実だし、それを問い詰められてもしらばっくれて
「君は証拠もないのに人を疑うのか?」などと逆ギレしてたし。
そもそも「最初は仕返ししてやろうと思ったんだ」と同級生達の後をつけていた訳で。
結果オーライだけど、本当はダメダメじゃん!みたいな感じである。
「どうしてこの陰陽菅を使わなかったんだ」
「それは・・・俺の力じゃなかったからです」
いや、俺の力でなくても何でもいいから、使えるものは何でも使えよ、抵抗しないと死ぬぞ!
などと思いました。いやもう自分でコントロールできたら、自分の力も同然だろ、そんなん。
パソコンだって電子レンジだって、理屈はまったくわかんないけど使いこなせば俺の力だろ!?
使いこなす力だって、言い換えれば「俺の力」だろ!
とついつい鼻息荒くなってしまったのは、
ディスクアニマルを使役してイブキさんのサポートをしていた
あきらちゃんを否定された気がしたから。
なんつうかさぁ。同級生との喧嘩に陰陽菅使ったら反則だけど、
魔化魍相手ならアリだろ? そこはTPOに応じて賢く使い分けようぜ?
そして、それを受けたヒビキさんが「陰陽菅をどう使うか、それも修行のひとつだ」などと言い出して
弟子を試したのか!?と思いました。そういうワナみたいなの、大っ嫌いです。
でもまぁ。これがきっかけでようやくヒビキさんと京介くんの心がつながったし、
笑顔を見せる京介くんに「強いやつは笑顔になれるぞ」のヒビキさんの言葉がよかったです。
少しずつ、響鬼後半戦のテーマが形になってきた感があります。