素晴らしき茜空の会

主に特撮番組の感想文。ブログタイトルは仮面ライダーキバに登場する「素晴らしき青空の会」より。

仮面ライダー響鬼 四十五之巻「散華する斬鬼」

2017-02-10 08:00:00 | 仮面ライダー響鬼
ザンキの死を確認したはずのイブキ。だがザンキは再びトドロキのもとを訪れていた。一方、ヒビキのもとで修行をしている明日夢はひとみが取り組んでいるパネルシアターに参加。そこで少女・直美に出会う。一方、イブキはザンキの使っている呪術に気が付く。


これは、もう、響鬼のクライマックス回ではあるまいか。

「伝えるべきでしょうか・・・トドロキさんに・・・」
「伝えようぜイブキ。ザンキさんのためにも、トドロキさんのためにも」

え! 伝えちゃうの!?
ザンキさんが命を賭けてまでトドロキさんのためにやってることなのに
バラしちゃうのか!って思ったんですが。そこは鬼なんだよな。

どんなときでも強くあらねばならない。闇に染まってはならない。

「愛されてるなぁ、トドロキは」とヒビキさん。
前話で「お前みたいに愛されてる鬼が、強い鬼なんだよ」とヒビキさんは言ってましたが
本当にな。よくわかんないけど、なんかそうだなって思った。

そんなわけで。反魂の術で強引に魂を縛り付けたとしても、その肉体はすでに息絶えており、
時が進むにつれて魂は肉体との結びつきを失い、自我が薄れ、闇を彷徨うことになる。
そうなる前にザンキさんの魂を返そうと、トドロキさんは自分の足で立ち上がります。すごいぞ!

これでザンキさんも救われる・・・と思いきや。
現れた魔化魍を倒すためにトドロキさんを置き去りにして走り出すザンキさん。

「行かないでください! ザンキさんは、もういいんす、戦わなくていいんすよ」
「だったら止めてみろ俺を。お前の力で」

いやちょっと待って!いまようやく立ち上がれたところ!さすがに止められないっすよ!

と思ったんですが。止めにきたよトドロキさん。
そして鬼に変化したよ。懐かしい、並び立つ師弟。16話以来かな。

戦闘後には懐かしいトドロキさんのオンステージ。
今回はザンキさんも参加してのセッションです。
熱いな!前半の設定を、後半のクライマックスで活かしてくるとか!泣ける!

20話で戦闘後のギタープレイについて聞かれたトドロキさんは
「最近の魔化魍はみんな強いっすから、
 だから俺の音撃じゃ清めきれてないんじゃないかって気がして
 やつらの、その、邪気みたいなものがまだそこらへんに残ってたらまずいなって思って」
と、しどろもどろに答えていたんですけれど。

今回の演奏は、だとしたら、呪術に手を染めたザンキさんの魂を清めるためのものだったのかもしれないなぁと。

「ありがとうございました」と深々と頭をさげたトドロキさん。
次に顔をあげたときには、そこにはもうザンキさんの姿はなくて。
辛いけれど、良いラストでした。ザンキさん格好良かったっす。

一方。若い弟子ペア。

復讐のために陰陽菅を使っていた?と思われた京介くんですが、
実はそれで、かつての同級生達を魔化魍から守ろうとしていた。なーんだよかったね!

・・・と言いたいところですが。
明日夢くんから盗んだのは事実だし、それを問い詰められてもしらばっくれて
「君は証拠もないのに人を疑うのか?」などと逆ギレしてたし。
そもそも「最初は仕返ししてやろうと思ったんだ」と同級生達の後をつけていた訳で。

結果オーライだけど、本当はダメダメじゃん!みたいな感じである。

「どうしてこの陰陽菅を使わなかったんだ」
「それは・・・俺の力じゃなかったからです」

いや、俺の力でなくても何でもいいから、使えるものは何でも使えよ、抵抗しないと死ぬぞ!
などと思いました。いやもう自分でコントロールできたら、自分の力も同然だろ、そんなん。
パソコンだって電子レンジだって、理屈はまったくわかんないけど使いこなせば俺の力だろ!?
使いこなす力だって、言い換えれば「俺の力」だろ!

とついつい鼻息荒くなってしまったのは、
ディスクアニマルを使役してイブキさんのサポートをしていた
あきらちゃんを否定された気がしたから。
なんつうかさぁ。同級生との喧嘩に陰陽菅使ったら反則だけど、
魔化魍相手ならアリだろ? そこはTPOに応じて賢く使い分けようぜ?

そして、それを受けたヒビキさんが「陰陽菅をどう使うか、それも修行のひとつだ」などと言い出して
弟子を試したのか!?と思いました。そういうワナみたいなの、大っ嫌いです。

でもまぁ。これがきっかけでようやくヒビキさんと京介くんの心がつながったし、
笑顔を見せる京介くんに「強いやつは笑顔になれるぞ」のヒビキさんの言葉がよかったです。
少しずつ、響鬼後半戦のテーマが形になってきた感があります。

仮面ライダー響鬼 四十四之巻「秘める禁断」

2017-02-09 08:00:00 | 仮面ライダー響鬼
ザンキは命を捨てる覚悟で再び鬼になる道を選ぶ。京介はヒビキは自分を弟子にするつもりがないと決め付け、鬼への道を投げ出す。リハビリ中のトドロキ。二度と鬼になれないという残酷な運命を前に「オレの弟子になれ、もう一度」と励ますザンキだが・・・。


かの有名な「お茶の間にもっとも多く流れた美尻」の回であった。

ネタ的な話はさておき、もう、とことんザンキさん回であるし、
井上先生らしさが大爆発してる感じの回である。

日菜佳ちゃんを追い返すトドロキさん。
「俺、必ず自分の足で歩いて日菜佳さんのところに帰りますから。
 それまで待っていて欲しいんす・・・お願いします・・・」

それは自分に課した目標みたいなものかと思ったんですけれど。
直後に現れたザンキさんの前で「俺、ダメっす」と泣き出すトドロキさん。

弱音を吐く場所もなかったんだな。
「俺、このままじゃ、ずっと日菜佳さんに甘えちゃいますから」と言っていたけど、
日菜佳ちゃんの前では「負けない自分」の仮面をつけて頑張っていたんだ。

そんなトドロキさんに対して「俺の弟子になれ、もう一度」というザンキさん。
もうこの辺りで涙腺決壊です。泣ける。

そう、もうこの時点でウルウルしてるのに、
さらにザンキさんは血を吐き、死の気配に気付きながらまたも鬼に変化して戦い
命尽きるも禁断の反魂術によって還ってくるという、なんかもうてんこもり展開ですよ。
うん、有名なネタなので知ってはいたんですが、こんなに怒涛のごとくなだれこむ展開だとは。

「大丈夫だ。何も心配することはない。俺が・・・俺が、ついてる」

こんなに愛おしい幽霊を他に見たことがない。

思えば。ザンキさんはそもそも朱鬼さんの復讐に巻き込まれたことがきっかけで
戦えない体になってしまったわけで。
それでもギリギリのところで狙いが逸れたから、ザンキさんも死ななくて良かったよね〜って。
なんだかんだ言っても朱鬼さんもそんなに悪い人じゃなかったよね〜みたいな感じになってたけれども。

結局、あのときの朱鬼さんの行動でトドロキさんは再起不能の怪我を負ったし
ザンキさんは戦えない体をおして戦い、命を失った。
やっぱ復讐は良くないよね〜っていう結論なのかもしれないけれど、
なんかな、なんかもうな、こうなるとただひたすらに恨めしいよな。もういないけれども。

一方。明日夢と京介。
片やザンキさんサイドが命を超えた怒涛の展開をしてるっていうのに、
片や高校生同士の揉め事をやってるという、日常と非日常の同時進行です。
いや、当人にとっては日常だけども大問題だからね。いいよね、大事だよね。

鬼じゃなくても式神を使える陰陽管。
「どう使うかは、お前次第だ」ということで、そうだなやっぱり気に食わないやつに使って驚かせたいよな〜
などと雑魚キャラレベルの発想をしてたら、まさか京介くんがそれを実行。闇落ちしてくなぁ。

しかし。1対1で殴り合えばそれなりに勝てない相手じゃないと思うんだよ。運動神経は悪いけど。
なのに、敢えて明日夢の物を盗んで、人外の力という卑怯な手を使って相手をやっつけるとか
なんなんだろうなぁ。それで気分がスッキリするのか。
いま何を目指してるんだろうなぁ京介くんは。ヒビキさんに連なる物を使うことで、かまってもらいたいのかなぁとか。

「怒らないんですか?」
「別に。理由は知らないけどさぁ、お前はもう俺の弟子なんだから、俺はお前の味方するよ?」

ヒビキさんの言動が素晴らしい。親として、かくありたいものである。

仮面ライダー響鬼 四十三之巻「変われぬ身」

2017-02-08 08:00:00 | 仮面ライダー響鬼
大量発生した魔化魍の攻撃により瀕死の怪我を負ったトドロキは弟子をとったばかりのヒビキに心配をかけまいと自らの病状を隠そうと周囲に口止めをする。ヒビキは明日夢と京介の修行を本格化させていた。京介は明日夢に負けられないと卑怯な手を使う。


大変どうでも良い話なんだが、珍しく響鬼の夢を見たので、ちょっと聞いて欲しい。

たちばなの前で掃除するヒビキに、初老の男性が道を尋ねる。
「スカイツリーはどちらですかな?」
「あっちですよ。・・・そっちじゃなくてあっち!
 ここから見えるでしょ? それに向かって行ったらいいから!」

掃除を終えてたちばなの店内に戻るヒビキ。その表情にトドロキが問いかける。
「あれ? どうかしたんですか、ヒビキさん」
「いや、今度の週末、スカイツリーを階段で登ろうって話をしたんだけど、
 あの二人、ちゃんと来られるかな」
「あぁ、もう見えてるんだから、目指して歩くだけだし楽勝っすよ」

そこへ明日夢と京介が入ってくる。
「ちょうどよかった。二人とも、スカイツリーの行き方はわかるよな?」
「はい、大丈夫ですよ。先週持田と行ったばっかだし」
「そうか。京介は?」
「行ったことがないと悪いんですか? 第一、俺は高いところ嫌いですから」


このやり取りを見て。
明日夢くんの、充実した高校生活を送っているくせにデートしてるという自覚がないので
悪気なくリア充自慢するという地味に破壊力ある攻撃がタチ悪いなぁとか、
それをもろにくらった京介くんが「悪いですか?」と脊髄反射で否定して、
さらに、高いところが苦手という予防線を張り、負けてないことを証明して自己完結してるとことか、
実はヒビキさんの質問に何ひとつ答えてない(それに気づいてもいない)ってとことか。

短い会話に見所満載だよなぁとニヤニヤしてたら、それが夢だったので、
えっとこれはどういうことだ、恐ろしいのは私自身の才能さ!ということでよろしいのか?
と、自覚はないけどとりあえず自画自賛したかったと、そういう話であります。

ちなみにスカイツリーが着工したのは2009年? 響鬼が終わって3年後の話だし、
たちばなとスカイツリーの位置関係とかまったくわからない。
同じ東京だから見えるんじゃね?的な、考証がユルユルなところはさすが私である。
もちろん一般客が登れる階段があるかどうかなんて全く知らん。多分ないよね?

さておき本編。
トドロキさん、まさかの戦線離脱です。

なんかもう、「あいつは根っからの鬼だから」と言われたトドロキさんが
もう鬼として戦えないことの絶望とか。
そこでザンキさんに叱責されての奮起とか。
ヒビキさんからの「また一緒に人助けをしよう」という言葉だとか。

なんかすごい回でした。
んで。「俺はいま、心のなかでお前を殴った」という台詞。
38話の「俺も殴ってくださいよ!」「いまのお前は殴る価値もない」からつながってるんですね。
殴るという行為は、殴った方の拳も痛いんだよなと、今さら。
このときのザンキさんは、たぶんトドロキさんのことじゃなく
あの場で何もできなかった自分自身を殴りたかったんだろうなって、気がします。

ともあれ。変身をドクターから止められているザンキさんが
弟子が鬼としての生命を絶たれる姿を目の当たりにして、
再度、鬼になることを決意します。神々しいまでの、変身姿。

終盤になるにつれ、辛い展開が続くな。

一方。新弟子ペア。
こちらはいつのまにか主人公が京介にシフトしてます。
「いずれはどちらか一人に絞りたいと思います」というヒビキさんの言葉を盗み聞きしていた京介、
しかし運動面では明日夢に遅れをとってるし、
ヒビキさんとのつながりという点でも、負けてる。

ただ。それらは決して致命的な要員ではないんですよね。
ヒビキさんも「基礎体力を見てるんだ」と言っていたように。
運動神経が悪くてもいい、泳げなくてもいい、
大事なのは、そこからどう這い上がるか、出来ない自分に打ち勝つことが出来るのか。

・・・なんですけど。
どうしても鬼になりたい京介は、明日夢を追い抜くためにタクシーを使ったり、
明日夢より優れていることをアピールするために過去の栄光を披露したりと
違う、間違っているぞ!ってことばかりをやらかします。
それがわかっていないのが本人だけなので、さらに痛々しさが倍増。

ただしかし。最終的にどうなるかを実は知っておりますので、
あらら〜とか思いながらも今後の展開を楽しみにしつつ、どこか安心して見てたりもします。
頑張れ京介。まぁ嫌なヤツだけど。井上先生は嫌なヤツ書かせると上手いなぁ(苦笑)

仮面ライダー響鬼 四十二之巻「猛る妖魔」

2017-02-07 08:00:00 | 仮面ライダー響鬼
念願叶いヒビキの弟子となった明日夢と京介だったが、ヒビキからは何の音沙汰もない。そして先日発生した「木霊の森」は伝説と思われていたオロチが現実となりつつあるというものだった。


「そうだ、あの・・・オロチのことが片付いたら、一緒に、お、温泉でもいかがっすか?」

まさかこれが死亡フラグになるとはなぁ。
お泊りですらなく、日帰り温泉旅行なのにだぜ。清らかだな。

さておき本編。

京介くんは球技とかのチームワーク系が苦手なんだろうなと勝手に思ってたんですが、
さにあらず。運動全般ダメだった。まじか。なんで鬼を目指した。
文化系の明日夢くんにも劣るダメダメっぷりである。まぁ吹奏楽は意外と体力作りもさせられるんだけど。

「ヒビキさん、こんなことして、何になるんですか。
 鬼の修行って、もっと神秘的なものじゃないんですか?」

なんなんだ、滝行とかやるつもりだったのか京介くんは。
これだから響鬼の前半を知らないやつは困ったものだな。ヒビキさんと言えば「鍛えてますから」だろ。
そんなもん、体力づくり、体力づくり、体力づくり、だろ。

てな感じでスタートした鬼修行ですが、そんな事情はお構いなしの魔化魍サイド。
オロチの予兆で魔化魍増量中だし、オロチ復活したら人間滅亡もアリっていう展開で
ちょっと、ちょっとどころじゃないか、かなりピンチな感じです。

まぁ仮面ライダーの最終話は人類の未来をかけての戦いになるのがお約束なので
気づけばもうそんな時期なのか・・・などと思ったりします。
別に、世界レベルの危機にならなくたっていいんだぜ?

今さらですが、やっぱり響鬼装甲、かっこいいよね。

イブキさんとヒビキさんの訪れたラーメン屋さん。
メニューの文字が響鬼の毛筆ではあるまいか?
康唯子さん。ググったらこれは書家としての名前だそうで
本業は特撮のカメラマンさんなんですね。多才な方だなぁ。

一方、童子と姫。成長したことで、自分たちの存在に疑問を持ち始めました。
確かになんなんだろう。なんやかやで洋館の男女の目的も不明なままだし。
ともあれ。姫は本当に美人ですね。きれい。

仮面ライダー響鬼 四十一之巻「目醒める師弟」

2017-02-06 09:00:00 | 仮面ライダー響鬼
師匠・威吹鬼の危機に変身したあきらは魔化魍に一撃を加える。一方、不思議な森の出現に恐怖を感じるおやっさん。目の前に現れた一匹の蝶に導かれるようにして、謎の男と女と対峙する。


イブキさんと香須実さんがデートすると魔化魍に出くわす、第三弾である。

とうとう鬼に変化したあきらですが、
コダマの攻撃をくらって一瞬で変身解除。
ていうか、ていうか響鬼の場合変身解除したら裸になるんだったな!その設定すっかり忘れてたよ!
まじか!美少女が裸で落ちてる!おーい誰か毛布!

このあと、どうやって帰ったんだろう?とか、そんなことばかりが気になってしまう。

さて急展開ですね。
あきら。鬼の修行から離脱です。そっかぁ。
結局のところ、何がダメだったんだろうか。やっぱり親の復讐のためにしか戦えなかったんだろうか。
イブキさんのあとについて、まっすぐな目で頑張っていたあきらのことを思うと、
朱鬼さんと同じ道をたどるようなことはしないと思うんだけども。

それでも。あきらなりに考えて考えて結論を出して。
イブキさんから教わったことを明日夢くん・京介くんに伝えることで
未来への架け橋にした、っていうのが、よかった。
いや、このまま鬼をやめたとしても、イブキさんが教えたことは
決して無駄になんてなってないけどね。あきらなら、ちゃんと活かしてくれるだろうし。

しかし、正直な気持ちを聞かせて欲しいと詰め寄るイブキさんと
それに対して「すみません」としか答えないあきらの様子は
なんかもう、別れ話するカップルにしか見えなかった。さすがは井上脚本(違)

そして。意外だったのが明日夢くんです。京介くんに引きずられるように弟子入り志願して、
でもぶっちゃけ流されてるだけでしょ?とか思ってたんだけど、
ヒビキさんが弟子をとるフリして適当に流そうとしてると気付くと
ヒビキさんに背中を向けて、あきらの元へ走り出す、それくらいの決意はあったんだなと、びっくり。

あきらの後押しもあって、ようやくヒビキさんの弟子になれた二人です。
めでたしめでたし。

勢地郎さんが古文書をひっくり返して読んでる姿を見ていまごろ気づいたんですけど、
オロチって、劇場版のボスですね。つながってたのか。
オロチと聞いて、ウルトラマンオーブのマガタノオロチしか思い浮かばなかった。
年末にショーを見に行ってきたからさ。こどもがマガタノオロチの強さにガチで泣いてたからさ(笑)

鬼に変身するときは、かなり強めの照明が当たるんですが、
今回の照明は最強じゃないでしょうか? 黒目が浮かび上がって見える。
リアルに鬼っぽいですね。いやリアルな鬼ってなんだよって話ですけども。