素晴らしき茜空の会

主に特撮番組の感想文。ブログタイトルは仮面ライダーキバに登場する「素晴らしき青空の会」より。

仮面ライダーアマゾンズ Episode8「UNDER WRAPS」

2017-05-27 07:30:00 | 仮面ライダーアマゾンズ
鷹山仁はトラロックにより理性を失いながらも、アマゾンを一匹残らず、殺すことに執着していた。傷も癒え、意識を取り戻した鷹山は、ずっと寄り添っていた七羽の異変に気付くも・・・。悲劇の始まりは静かに進行していた。


久々に。
「感想もなにも言葉もでない」心境です。これは・・・。

さらに次回は今回を超える展開なのか。そうか。
余談ですが、人間の赤子でも乳首噛むよね(どうでもいい)

前のエピソード <<<     >>> 次のエピソード

仮面ライダーアマゾンズ Episode7「THE THIRD DEGREE」

2017-05-20 17:30:00 | 仮面ライダーアマゾンズ
4Cは千翼の出自を探る為、千翼に対して非情な手段をとる。一方、イユは千翼に言われた“楽しかった場所”へと向かうも、そこに現れたのはアマゾンを狩ることに全てを懸けた男だった。


第七話にしてようやくの、鷹山仁登場。

しかし、その虚ろな瞳。
障害物に足を取られそうな、おぼつかない足取り。
アマゾンに変身したものの、敵の位置すら把握できない様子。
殴られたうえでの、相手の腕を掴んだ反撃。
相手を引きずり倒してからの、やみくもな攻撃。
這いずって殴りつける拳は地面に当たるばかりで、より攻撃面積の広い「体当たり」に手段を変える。

そして敵の腕を引きちぎる、鬼神のような行動は
すべてが歪で、見る者に不安しか与えない。まるで大事なものが壊れてしまったかのような。

それでも。

「探したよ、おまえが千翼だな?」
「・・・父さん」


千翼の声を聞いた仁さんの笑顔が。
season.2が始まって以来ようやく、心の底から「あぁ、良かった」と
微笑ましく思えるものと出会えました。
仁さんと七羽さんに、愛すべき存在が生まれていたことが、本当に嬉しい。

そして。回想シーンの海の青。
アマゾンズで、こんなきれいな色の海を見られるとは。

しかし。アマゾンを生み出した者の責任として、
自らの命に替えても、すべてのアマゾンを殺すことを誓った男が、
その代償として、もっとも愛すべき自分の息子にアマゾンの宿命を背負わせてしまった。

「全てのアマゾンを殺す」

その対象に自分を含むことすら厭わなかった仁さんですが、
息子は。
「倒すべきアマゾンの一人」なのか、「未来へつなぐべき命」なのか。

その他感想。

「third degree」を検索したら「 (警察などの)拷問」という結果が出てきて、
毎回、アルファベットの縛りがあるとは思えない秀逸なタイトルをつけてくるアマゾンズですが、
秀逸だが趣味が悪いぞ。

「お願いします」
「あのぉ・・・普通、やる前に尋問とかを・・・」
「いえ、一度経験するだけで十分目的にかないます」


というやりとりには、こんな展開だけどちょっと笑ってしまった。
いや「普通」って。普通の拷問ってなんだよ。
そして、拷問慣れしてる(?)スタッフすら戸惑わせる加納さん、何者だよ。

さておき加納さん。事情を説明することなく、いきなり拷問にかけるとか。

「それと同じものがイユに仕掛けられています。
 もちろん彼女は痛みを感じませんが、感じないままに先ほどの衝撃を受け続けることとなります」
「・・・やめろ」
「あなた次第です。あなたがここへ来るまでのこと、知っていること、覚えていること、
 全て話してください。
 そして、命令には絶対服従すること。わかりますね?」


加納さんにとってこれは、千翼の出自を問うことではなく、
橘局長の命令を隠れ蓑にして、イユを人質に千翼を支配下におくことが目的だったわけで。
そして、おそらくそれは「橘局長の」支配下ではなく、「加納さんの」支配下であり、
つまるところ千翼は「水澤本部長の」手駒になった、ということじゃないか?

そう、とうとう水澤本部長も登場ですよ。
おそらく志藤さんを通じて悠と水澤本部長がつながってるような気配だし
(悠の手元に新しいアマゾンベルトが届きましたね。新フォーム?)
さらに千翼も水澤本部長の手駒に、となると、勢力図がガラリと変わった気配が。
千翼がいたら仁さんもついてくる・・・とはいかないか。仁さんは永遠の一匹狼だから。

加納さんはなぜ、敢えて電話回線を通じて
千翼の悲鳴を水澤本部長に聞かせたんだろうね。
彼なりの罪の意識とか、罪の共有?

ところで今回の話とはまったく関係なく、とつぜん思いついたんですが、
前話、溶源性細胞のオリジナルが千翼の遺伝子と一致→しかし千翼に欠損部位はない、
という流れから「オリジナルは千翼の一卵性双生児では?」と思ったんですが。

1話。「食べてる姿って汚らしいっていうか」という千翼の言葉があって、
たぶん、誰かが食べてる姿に嫌悪感を抱いたんだろうなぁってそのとき感じたんですが。
もしかして、その「誰か」とは、自分と同じ姿形をした兄弟だったのではないか?
その兄弟が、自分にとって大切な誰かを食べる姿を、目の当たりにしたんじゃないのか?

まぁ完全に妄想なんですが、もしそうだとしたら、
その事実は、今回、加納さんへと伝えられてる可能性が高いよな。

イユちゃん。
感情のないはずの彼女が、自分の中にある記憶に付随した「楽しい」という何かに触れ、
その正体を見極めるために、楽しい記憶を追い求めて旅に出る。

感情を取り戻せるとは思えないけれど、
「楽しい」記憶は彼女にとって心地よいものだったんだろう。
そんな心地よい世界で過ごさせてあげられたら、不幸な彼女にとってささやかな幸せとなるんだろうけれど。

「もし、イユに行きたい場所があるとしたら・・・」
「父親のところだ。
 五年前、シグマになった仲間を殺した。それで良かったと思ってる」


まぁ、前原くんは明らかに共存できない感じで、駆除班を攻撃対象にしてきたところもあるけれど、
うーん、やっぱりそうだよな、敵としてじゃなくとも、やっぱり殺すべきだったんだと思う。

完全オフの休日を、スイーツバイキングに出かける黒崎さんと
エステに行っちゃう札森さん。素晴らしいご趣味をお持ちで。チョコフォンデュいいなぁ。

前のエピソード <<<     >>> 次のエピソード

仮面ライダーアマゾンズ Episode6「SCHOOL DAYS」

2017-05-15 21:00:00 | 仮面ライダーアマゾンズ
千翼はイユの笑顔が見たいと、生前のイユが好きだったものを調べ始める。彼らを取り巻く“オリジナル”という元凶、その存在は果たして・・・。


「アマゾン達の物語を終わらせるために」とつぶやく悠や志藤さんたちの言葉で、
season.2の目指すべきゴールが、ようやく見えてきたような気がします。
そこへ至る道は、まだわかりませんが。

しかしその一方で

「終わらせない・・・、俺たちはまだ、何も始めていない!!」

と叫ぶ千翼を見て、なんだかやりきれない気分にもなってます。
五年前からアマゾンたちに関わってる人々にとっては、これは終わらせなければならない世界であり、
終わらせて初めて、彼らが暮らしていた「元どおりの、平和な世界」に戻ることができるんだけど、
千翼はもう、次の世代の人間なんだよ。今の世界が、千翼の世界なんだよ。
大人の都合で、勝手に「終わらせる」とか、なんなんだよ。

なんかね、もうね、千翼を主体に考えると、切ない。
食べたいという欲望を、体は受け付けてくれず、
この世でただ一人の自分に近しい存在は、こちらを見てくれず、
挙句、自分の生きる世界すら、大人たちは「狂った世界」と勝手に終わらせようとしている。

さて。溶源性細胞のベースとなった「オリジナル」の素性が判明しました。
千翼の、腕だった。
そして、マモルくんたちはまだ、オリジナルの一部を保持しているらしい。

えーーーっと。悠や千翼の「驚異的な回復力」は何度か見てきましたが、
腕、切られたら、また生えてきちゃったりとかは、しないよね? さすがに。

可能性として高いのは、やはり別人の腕や足じゃないの?ってとこまで考えたところで、
千翼に一卵性双生児が存在する可能性に行き着き、妄想した内容に勝手にドン引きしている。
んで、第1話の冒頭を見直したら、千翼が確保された場所にアマゾンの腕や足が落ちてるんですね。
これが、今回の事件の鍵となってる腕か?

これが千翼の一卵性の兄弟の腕だとしたら、
彼はもう生きてはいないんだろう。
死んでるとか切ない。しかし、腕や足を失った状態で生きてたらそれはそれで辛い。

福さん。

「4Cに入ったのはお金のためって」
「ありきたりだ。母親の介護と手術。銃を撃つ理由は、それだけでいい」


黒崎さんは今までにも福さんに選択の余地を与えてきましたが、おそらくこれが最後の決断。
かつて駆除班でもそうしていたように、「金のために」動くことを、あらためて再確認します。
あのときは、マモルくんを守りたいという理由だけで、金のためじゃなく自分の衝動で動いてしまった福さんが
今また、原点に立ち返る。強い。

ただ。それはやっぱり裏を返せば
「金に困ってさえいなければ」他にやりたいこと、生きたい道がある、ということで。
金のために信念を曲げなければ生きていけないなんて、そんなの間違ってるよなぁと。
・・・そんなん、アマゾンズに限らず、社会全般で当たり前のように転がってることなんでしょうけれども。

志藤さんに五円玉を投げつける福さん。
私は、前回の感想でも暴走気味に書いたとおり、
五円玉が結びつけたチームワークは、確かにあの瞬間は美しかったけれども、
あれはマモルくんの意志を犠牲にした上で成り立っていた関係だったんだ。
それが彼らの意図するところではなかったにせよ。

だから。福さんが投げ返したのはそういう意味合いじゃなかったとは思うんだけど、
五円玉が結びつけたチームワークという甘い思い出を、今も信じて大切に抱えてる志藤さんに
なんか、一矢むくいてやったような気分になってたりしました。
発想が完全にアマゾンサイドである。

「罪のないアマゾンは豚や牛と一緒だが、罪のない人間は殺しちゃダメだ。なぜか」

それはもう、人間という種の生存戦略が、
個体数をできる限り増やして種としてのバリエーションを最大限に広げ、
人間の敵であるウィルスや寄生者との勝負に勝ち残ること、だからですよ。
(・・・というのを何かで読んで、まるっと鵜呑みにしていますよ)

人は人を殺してはならない。人を殺すことは、人間の生存戦略に反する行為だから。
弱い者も見捨てず、助け合って生きていかなければならない。
そうやって個体を増やし続けることで、生き残ってきた種族だから。

だから、アマゾンは人間と同様に救われるとは保証されない。
なぜなら、人間じゃないから。違う生き物だから。
アマゾンを救ったところで、人間の遺伝子は多様化しないから。

黒崎さんは豚や牛に喩えてましたが、私は前回の感想でヒグマ呼ばわりしてた。
だってヒグマじゃん。
豚や牛なら飼い慣らせるけど、アマゾン飼えないじゃん!(もういろいろと人道的にアウトな発言)

「じゃあ、人間が全部アマゾンになれば・・・?」

うーん。
ただ、マモルくんはその後の世界のことを考えてるわけじゃなく(考えてたら新世界の神なんだけど)
行き場のない現状を打破するために。仲間達がせめて心安らかに生きていけるように、
そして、人間たちへの復讐のために、新型アマゾンの大量発生を目論んでいるわけで。

でも、やっぱりそれで気になるのは、アマゾンたちに生殖能力が付与されていないことなんだ。
(新型アマゾンについては、繁殖可能かどうか明示されていませんが)
さすがに、全ての人間をアマゾン化させるほどに増やせば、
突然変異とかで繁殖できる個体も出現すんじゃねーの?って気はしますが、
現時点での設定のまま全人類をアマゾン化すると、当然人間は絶滅だし、アマゾンもいずれ絶滅するよね。
共倒れか。なんかもう真木博士が「良き終末を」とか言っちゃう世界だな。

エミリと藤尾。
なんか、すごい純愛なんですよ。一番愛していて、一番食べたいけど、食べちゃいけない藤尾と、
そんな彼のために食料を運んで、最後は「食べてもいいよ」と笑顔で許すエミリと。

すごい、胸につまるシーンだな、と思いながら見てたんだけど、
いや、エミリは客の首を片っ端から切ってたからね! 人間とは思えないほど切りまくってたからね!
んで。二人が究極の愛を語るベッドの横には、看護士さん(?)の首なし屍体が落ちてるっていう。なんかもう。

先週の予告を見た時点では、大事な恋人を人間に殺された藤尾が
敵討ちのためにマモルくんたちのチームに入って、新型アマゾンと旧来のアマゾンが集団化する、
みたいな展開を予想してましたが、違った。
思えば彼らはもともと普通のカップルだったわけで、マモルくんが新型アマゾンに感染させたせいで
ハッピーエンドを迎えることができなかったんだから、そりゃ手を組むわけがないよな。

イユとケーキ。
生前のイユの話を聞いた千翼が嬉々としてケーキ買ってて、
いや待て、いったん落ち着こうと。クレープ食べられないのにケーキとか無理だろと。
礼森じゃないけど、あーぁーまた無駄な努力を頑張っちゃってるなぁと眺めてたし
そもそも渡す前に落ちてグズグズになっちゃう涙展開だったわけですが。

しかし。そのケーキでイユの口から「楽しい」という言葉が出てきてびっくりした。
現時点ではまだ、ケーキについてきた「記憶」に、楽しいという「単語」がくっついてきただけですが、
予告で「楽しかった場所に行きたい」と要望(意思)を見せてくるとか
本当に?本当に???

予告といえば。「お前が千翼か」という仁さんの声ですよ。
うわぁやっぱり千翼は仁さんの息子とかじゃないのか!?
今気づいたんですが、「七羽」と「千翼」って、名前が対になってる!いまごろ!気づいた!!!

前のエピソード <<<     >>> 次のエピソード

仮面ライダーアマゾンズ Episode5「RAMBLING ROSES」

2017-05-09 09:30:00 | 仮面ライダーアマゾンズ
志藤たちの前に現れたマモルは、ひっそりと生きることも許されない<アマゾン>の現実をぶつける。別の水源へと向かった美月は悠と遭遇する。アマゾンと共に姿を消した悠は、本当に人類の敵なのか・・・。


「人間の理屈だっていうのはわかってる!
 ・・・しようがねぇだろ、俺たちは、人間なんだ」


という志藤さんの言葉が、結局のところ、見ている私の意見そのものなわけで。
だから。

「新しいアマゾンの駆除には協力するよ。僕にも責任があるからね。
 でもマモルくんたちだけは、守りたいって思ってる。
 マモルくんたちが生きられる場所が、見つかるまで、僕は死ぬわけにはいかないんだ」


という悠の言葉は、理想は素晴らしいけれどちょっと待ってくれと。
アマゾンを守るというその姿勢は、五年前から変わっていないんですけども。
今にして考えると、「人を襲わないアマゾンは守る」という姿勢は、
「最初の犠牲者が出るまでは動かない」ってことなんだよ。最初の犠牲者の立場はどうなるんだよ!

・・・とか、視聴時はモヤっとしたんだけど、文章にしたらなんか自信なくなってきた。
この構図は、野生動物と人間の関係に似てるんだよな。
ヒグマ、見つけ次第駆除したらいいじゃん、っていうのは、やっぱり鬼畜発言だし。
ヒグマが自由に生きられる場所が見つかることが、やっぱり理想ではあるわけだし。
してみれば、悠の言ってることが正しいんだよ。

しかし。その理屈で進んだ結果、新型アマゾンを守るマモルくんを助けに入ってる、
つまり間接的に新型アマゾンを守ってるような形になってて。
なんだか今回も線引きの難しいところに立ってるなぁ悠。
それでも、その曖昧な地点でぶれずに立っているまっすぐさが、強くて眩しい。

「僕たちは五年前から殺され続けてる。ずっと・・・!
 逃げても隠れても、ずっと・・・!
 だから今度は僕たちの番だ。僕たちが人間を『狩る』!
 でも仲間がかなり減っちゃったからね。返してもらってるんだ。人間から」


というマモルくんの言葉と

「人はアマゾンを殺しすぎた」

という悠の言葉には、なんかもう本当にごめんなさいなんだけど、
じゃあ反省するかって言われたら反省なんてできないし、
やっぱり殺し続けると思うんだ、本当にごめんなさいだけど。

しかし。その一方で。

「おまえがあれから、どんだけひどいものを見てきたのか・・・お前を見りゃあわかる」

「五年だ・・・変わるには充分だろ」


という志藤さんの言葉に、なんか怒りを感じたのだ。
変わったんじゃない、今の姿こそが野生の、本当のマモルくんじゃないのか。
駆除班が見ていたマモルくんは、おそらく強い「食欲抑制剤」の効果で思考能力を奪われた姿じゃないのか。
そうして人間の言うがままに、人間の手先となってアマゾンを狩っていたこと自体が
彼にとってもっとも辛く苦しい、忌まわしい過去ではないのか。
判断力を奪われ、嬉々として同族殺しを行っていたことが、どれほどマモルくんにとって罪深い行為であったか、
気づいていないのか、志藤さんは。

挙句に五円玉を掲げてみせるとかな。
それはマモルくんにとって、過去の罪の象徴ではないのか。
そんなもので昔の関係に戻れるとか、わずかでも期待することが、
どれだけ無神経なことか、気づいていないのか。

・・・とか悶々としましたが。そういうことじゃないのかな?
マモルくんにとっての駆除班は、まだ温かい記憶として残ってたりする? いや無理だよね?

「それが、なに? それ、僕たちを助けてくれる!?
 ずっと殺され続けてたんだ! 捕まって!実験に使われて!死んだ仲間だっている!!
 一度も人間を襲ったことのないヤツだったのに・・・。
 だから、強い仲間が要るんだ! 人間と戦って、僕たちを守ってくれる仲間が!!!」


「一度も人間を襲ったことのない」「実験に使われて死んだ仲間」
キーパーソンの気配濃厚です。とりあえずマモルくんの親友と仮定。
実験の主催はイユパパかな。

「アマゾン細胞が溶源性細胞に変異するには、条件があるんだ。人の遺伝子を持つかどうか」

「やつはいろいろと知っているようで。人間の細胞が溶源性細胞にどーたらこーたらとか。
 五年の間に博士号でもとったんですかねぇ。ま、どーでもいいか」


黒崎さんが「博士号」と皮肉るように、溶源性細胞の発見はイユパパが関わってるんだろう。
悠の「僕にも責任があるからね」のセリフ。マモルくんの親友を被験者にした実験を行い、
そこに飛び込んできたマモルくんが、例の腕を盗み出して今回の事件を起こしたって感じか?

悠が協力していることから察するに、
実験とはアマゾンから食人の本能を消去することが目的かな?
・・・少なくとも、悠が把握してるレベルでは。

現時点で判明してる限りでは、「人でありアマゾンであるもの」は仁さん、悠、千翼の3人で、
水源に埋められた腕の持ち主たり得るのは、仁さんしかいないよな。
仁さんなら、隻腕でも普通に元気そうな気はするけどな、なんとなく。
しかし、そう考えると彼らは死して溶源性細胞の塊となる可能性が大きいわけで、
死ぬ時は、遺体を完璧に処理しないといけないのか。なんかそれも悲しい。

「変でしょ?人を食べたいのに、食べられないんだ。
 ここにいるみんなも・・・僕もね」


とマモルくんが自嘲するように、彼らは「人を食べられない」アマゾンたちであって、
っていうことはなんだ、人を食べるアマゾンたちを、悠が(そして仁さんも?)根絶やしにしちゃったの?
五年・・・そう考えると凄絶ですね五年。


今回もイユが美しかった。
終始噛み合わないイユと千翼だけど、唯一、戦闘中は美しいほどのコンビネーションを見せていて、
戦っている間だけは、お互いが1対1の存在として正しく認識できてるんじゃないのかな、などと思ったり。
美しいけれど、刹那的な関係ですね。

前のエピソード <<<     >>> 次のエピソード

仮面ライダーアマゾンズ Episode4「QUO VADIS?」

2017-04-29 21:30:00 | 仮面ライダーアマゾンズ
イユに人間らしく振舞って欲しいと願う千翼は、イユを連れて4Cから抜け出す。一方、事件の源であるウォーターサーバーの水源調査にあたる志藤たちは、そこで思いも寄らぬ人物と再会する。


ローマ帝国におけるキリスト教徒への迫害は日を追うごとに激しくなり、キリストの弟子の筆頭であったペトロも周囲の人々の強い要請を受け渋々ながらローマを離れることに同意した。夜中に出発してアッピア街道を歩いていたペトロは、夜明けの光の中に、こちらに来るイエス・キリストの姿を見る。ペトロは驚きながらも、ひざまずき、こう尋ねた。
- Quo vadis, Domine? (主よ、どこに行かれるのですか)
 (Wikipediaより引用)

この問いに対し、キリストの霊は、ローマに残された教徒たちのために、
ローマに行って再び十字架にかかるつもりだ、と答える。
そのまま気を失ったペトロだが、目をさますと決意を胸にローマへと戻り、
皇帝の手の者たちに捕らえられ、十字架にかけられ殉教した。
カトリック教会では、彼が初代のローマ法王とされている。

どうも。クリニックの店頭でウォーターサーバーを見かけたんですが、
怖くて近寄ることすらできなかったビビりです!
ハンバーグよりも!ウォーターサーバーの方が怖い!

さて今回もいろいろあったんですが、
ラストに出てきたマモちゃんに全てが吹っ飛ぶほどの衝撃を受けました。
だって・・・だってフクさんが「もう一人・・・」と言うから、
「あぁ、美月ちゃんが出てきてビックリ!っていう展開だよね、三崎さんのメル友だし」
とか、油断してたんですよ。ていうか美月ちゃんはどこ行った。

千翼。
イユちゃんを「普通の人間として扱いたい」と願う彼は、その手をとって逃亡し、遊園地へ行くんですが、
考えてみたら彼自身も、お手本になれるような普通の人間じゃないわけですよ。
「僕の真似をすればいいから」と言う彼自身が、必死に「普通の人間」を真似ている。

イユちゃんにクレープを差し出し「自分の口で食べるんだ」と命令する千翼だけど、
それは同時に、自分に対する挑戦でもあって。
彼自身が必死に人間であろうとする姿であって。

「アマゾンでも人間だ。あなただってそうでしょ!?」
「人間ねぇ・・・そんなことを考えるのは、人間じゃないヤツだけだ」


1st season第4話の仁さんのセリフですけども、
人間であろうと必死になる千翼の姿は、
逆に彼が「人間ではない」ことを浮き彫りにしてしまう。

ただ、まぁなんていうか、遊園地を楽しんだりクレープを食べたりすることが
「人間らしさ」ではない、んだよ。
もっと本質的な部分で「人間らしさ」を追求していた悠とは違って、
表面的な部分、おそらく長瀬たちとつるんでいる期間に見聞きした彼らの生活を
手本にするしかないんだよな、千翼は。

そう考えてみると、悠がああいう生き方になったのは、
最初に会った人間が「鷹山仁」だった影響が大きいかも。
いや、悠の場合は食人衝動がきっちり抑えられていて、
他のものを食べてエネルギーに代えることができたのも、大きな違いか。

「いまの腕輪よりも強力な抑制剤をセットしてある。
 それをつければ、人間など食べたくなくなるよ。
 まぁ精神的にもフラットに近くなるが、戦闘においてはむしろ有効だ」


という橘局長のセリフにもあるように、初期の悠も薬の管理下で「養殖」された状態だったなと。
千翼の「アマゾンに育てられた子」という設定が、そもそも、野生からのスタートであるし、
同じく「人間らしく生きること」を望んでいても、立ち位置が違って当然か。

悠には水澤の母や美月のような、絶対的な味方、
「あなたは人間だ」と言ってくれる人がいたのも大きかったよね。
千翼は一人。孤独すぎる。

ともあれ、人間でありたいと願っているのはイユではなく、千翼自身であって、
「イユは人間として扱うべき」と言いながら、無意識のうちに
「自分を人間として扱って欲しい」という願望に巻き込んでしまってる、利用してるような状態です。
でも表情が幼くて可愛いから良し。千翼かわいいよね。

自分を本気で殺しにきた相手と、よくデートを楽しめるよなぁとか思いましたが、
彼女だけが唯一、食人本能を刺激しない人物、
自分が唯一、人間らしく振る舞える相手、
人間みたいなのに人間じゃない、「仲間」だから。

(それも、「人間らしさ」という観点ではイユは自分より下位である、
 という無意識の優越感みたいなものも、あるかも)

しかし。人間であろうと必死に生きる千翼にとって、
たったひとりの仲間である(と信じている)イユは、その瞳は千翼を映すことなく。
唯一、彼の中のアマゾンが目覚めたときのみ、彼を「ひとつの個体」として見つめる。
すごい、すごい鬼畜設定ですよね。

今回は二人の「アマゾン」という声がきれいなユニゾンを奏で、
良いコンビネーションで戦ってたのが、とっても良かったです。

「千翼。駆除しちゃいけないヤツ」
「・・・イユ、もう一回言って」
「千翼。駆除しちゃいけないヤツ」


それでも。
あくまで彼を「アマゾン」としてだけど、
ようやく「ひとつの個体」として認識し、名前を呼んだイユ。
千翼にとって、ここから二人の物語の始まる・・・。

・・・千翼にとってはな。遠くから二人を見た黒崎がうっすら笑いを浮かべるように、
イユちゃんにとっては、そんなこと何の意味もないんだよ。
彼女は屍体だから。記憶はあっても意志も感情も持たないから。
橘局長を始めとして、周囲が何度もそれを言って聞かせていると思うんですが、
千翼はそれを認めない。彼女が人間に戻る日が来ると、信じている。
まるでかかしに恋した、愚かな男のように。

いやぶっちゃけどうなんでしょうね。イユが意志を持つ展開が来るんでしょうか。
正直、そうあって欲しくないと思っている。
エグゼイド27話の飛彩のセリフにもありましたが、
やはり「死者が蘇るなど、ありえない、絶対に」という想いが強い。
あ。考えてみたらそれこそ靖子にゃんの思想の核になってる部分じゃない?

ところで千翼の様子を見ていると。
・食べたいと思うのは「人間」のみ
・「食べる」という行為そのものに生理的嫌悪感を抱いている
なんだよな。回想シーンに現れていた泣き叫ぶ幼い千翼に
彼のトラウマが起因しているんだろうけれど。

母親を、食べたんだろうか。
あるいは、自身にとって大切な誰かを?

しかし、そんなこと(と軽々しく言える内容ではないことは重々承知)で
食への本能を拒否することができるんだろうか。野生動物が。
例えばマモちゃんは、あんなことがあっても、食べることを拒否したりしないだろう。
だって、食べないと死んでしまうから。食べることは「悪」ではないから。

いずれにしろ、人間らしく在りたいと思いつつ、現在のところそれが叶わない千翼なわけで、
「じゃあ、アマゾンの仲間に入れてもらいなよ!」という気もするんですが、
そのトラウマがあると、アマゾンにもなれないんだよな。うーん。

黒崎さん。

「イユ〜、いいか? よく聞け。
 こいつは千翼、アマゾンだ。でも駆除しちゃダメなヤツだ。とりあえずな」


「ここはアマゾンの保育園かよ」と愚痴っていた黒崎さんの、
小さい子に言い聞かせるような優しい諭し方がツボ。

前回、瀕死の千翼を見下ろす黒崎さんが、どことなく楽しげに見えたんですが、
その内心は。

「イユが警報装置みたいなもんだ。千翼に喰われそうになったら、すぐわかるってわけだ」

とのこと。なるほど、黒崎さんにとっての千翼は、
「大事な預かりもの」でも「戦力=仲間」でもなく、危険な野生動物、なんだな。
むしろ、食人衝動をあからさまにするような、目に見えて危険な千翼の動向は
「単純、わかりやすい、対処しやすい」のかもしれない。
いざという時はイユが発動することも確認できたわけだし。

今となってみれば。1話「アマゾンのことを『生き物として』わかっていなかった」というフクさんに対し
「生き物、ねぇ・・・」と含みを持った言い方をしていた黒崎さんの方が
よほど、アマゾンとの関係を割り切って理解できてたってことかもしれん。

アマゾンと真っ向から向き合う覚悟の強さ。守るもの、切り捨てるものの、明確な線引き。
黒崎さんが意外とseazon2の鷹山仁なのかも。

その他。

前回の感想で「イユパパと水澤本部長がつながってるんじゃない?」と予測してましたが、
まさかの!鷹山仁の恩師だったという展開です。そっちかー、なるほどー。

橘局長のセリフ。

「『歌をうたう屍体』なんてホラーでしかない」

なんかもう、アメリカンジョークか!ジョークだよな!?
笑えないけど、橘さんのこういうセリフが案外好き。

予告。

「今度は僕たちが人間を狩る!」
「人はアマゾンを殺しすぎた」


展開がエグゼイドだし、マモちゃんがパラドだし!
マモちゃんの言動も、season1の幼い感じとは雰囲気が違っていて、
今にして思えば、食人衝動を抑える強い薬を使われていたのかもしれないなーとか。

前のエピソード <<<     >>> 次のエピソード