映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回と次回は、名優の最期の作品を紹介します。今回はロビン・ウィリアムズ、最後の主演作となったヒューマンコメディ「余命90分の男」です。
ヒューマン作品での主人公を演じれば群を抜く俳優であるロビン・ウイリアム。今回は、余命90分と宣告された男が、人生で失ったものを取り戻そうともがく中年男を演じています。また、作品は全米でも一部公開で、ビデオンデマンドでの配信ながら、ブラックスワンのミラ・クリス、ピーター・ディンレイジなど実力俳優が出演。監督はフィールド・オブ・ドリームスのフィル・アルデン・ロビンソンが務めています。
ロビン演じる中年男ヘンリーは、偏屈で短気な性格の嫌われ者。その彼が、主治医の変わって診察した女医から誤って余命90分の宣告をされてしまいます。医師として誤った行為をした女医シャロンは、必死に彼を探します。
病院を飛び出したヘンリーは死ぬ前にやりたいことを全てやろうとするのですが、ことごとく失敗。その失敗振りが情けなさを超えてt滑稽で笑いを誘います。最後に疎遠となった息子にビデオレターを残し橋から身を投げようとしますが、女医に助けられ、息子に最後の言葉を伝えようとします。
ロビンが選んだ役は、これまでの誰からも愛される役柄と正反対の役で、それが彼の人間性の豊かさを反映して、円熟した演技は光ります。日本では一部でしか一般公開されていない作品ですので、ぜひDVDで楽しんでもらい最後の雄姿を心にとどめてください。