エロい話とは、実は意外と、難しい。
「単に美少女をXXしまくれば良いんじゃないの?」
すると?それは単に男尊女卑を加速させるだけで、まず倫理上の批判は避けられない。「物語とは結論で”良い結果”に成らねばならない」色々視点はある、作品としての影響は…まず大きい。破壊系、「って言う事が無い様に」女性が夜道を不用心に歩いてたら、物陰に連れ込まれて云々。創造系、「困った状況を打開する道筋を創る」オークに捕まり凌辱中の仲間を助けに行かねば!それぞれ、方法論があり、作法が有る。前者を具体的に描いたら悪い運命を創る事に成り不快であり、後者で主人公をただ突入させたら犠牲者が増えるだけだ。が、特に後者は「するとエロいシーンが入らない」女性にとってそれは「不味い事態」なので、それは良い結果とは言い難い、と言うジレンマを抱えてしまい?要求を満たさなくなる。大概は…前者の方が創りやすいだろう。自分にとって「それは無い」有ったら困る、そんなシチュエーションに、「矛盾的導入」から入る様にすれば、或いは書き易いか。「エロい話なら、導入からエロシーンは不可欠」と言う倫理を唱える人も居るので一応そこは盛り込む。
プロット例
説明:普段から仲の良い(意味深)少年と少女だったが、ある日突然、少女の携帯電話がボーイフレンドの携帯電話を傍受できるようになっていた(破壊系の特徴、矛盾的導入。何故突然?そう言う漫画だから)。つい、その話を聞いていると?別の女の影。
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行動:携帯で話していた場所に出向くと二人がそう言う深い事をしていたので。一通り確認して証拠写真を入手。それを元に、彼女は女の方を問い詰めつつ拘束し、奴隷化。
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事件:その後、奴隷化した少女を利用し、男をおびき出しつつ一服盛って、二人で男を拘束する。問い詰め、男が謝るのでしょーがない的に拘束を解きつつ、そのまま二人とも相手をしてくれるよう、要求。
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解決:3人で色々と恥ずかしい事をし、男の方がもうあかん、とか言いつつも?少女らの方は男に薬を飲ませつつ、更に求める。
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テーマ
表「これはエロ漫画」否定肯定
浮気した男の末路は何と言うか。
裏「浮気はいけません」肯定否定
説明/行動/事件/解決、この構成は、いわゆる「起承転結」の自己流表現で。テーマに関しては「表」と「裏」を設定すると穴が出来にくい。一つのテーマは投擲する様に、最初は強く!後半は弱く作用する。後半になるにつれて「裏」のテーマの方が比重を持つ様に成って行く、と理解するとイメージはし易い(経験上、ここは表と裏で肯定否定が逆に成ってればどっちでも良い様)。と言う感じで構成すると、まあ、悪いイメージは出ない。
…だた、エロい話、と言うのは良くも悪くも「非常に注目度が上がりやすい」ので。迂闊に綺麗な構成にすると?簡単に「個人創作の上限」”それ”を、超えてしまう気はする。多くのエロ作品が、構成的にはなんちゃらに成ってしまうのは?「だから」で。1000万人とかを前に、こんな話を見せてその雑多な反発に堪えるのは結構、重い。それ以上!を目指すなら、ここはやはり、「ストリードの連携」に出張ってもらう必要がある、が。
…そこまでしますか?ガンダムなんかとステージ同じですけど。
この辺、分岐があって。それ以上を目指す!なら、正直、エロい話は避けるべきかもしれない。ただ、一般的でまともなストーリーに入ろうとしたら?それは突然10倍位の要求を受ける事になるのでそれはそれでリスキーだ。やっぱりそこは、意図的に下層を飛ぶ様な意識になった方が良い、エロ作品とはそう言うモノだ、だから。この領域での「高度」売れる作品それは、一般論での「下手」には、見える訳だ。
その場その場に、求められる物というのは有る。「その場に必要なモノ」を提供する事でこそ、”それ”は高い価値を持つ訳だが。やっぱりエロ系は、個人創作的範疇から出るべきでは…無いのかもしれない。ストーリー的には特に、あんまり真剣に成る…必要は無いのだろう。先の例なら、浮気現場に突入して強引に3人で、でオチにしちゃうくらいが適当なのではあるまいか、企画原案が如何に前出のプロット例の様でも、事件は現場で起こっている訳で。
エロ作品一つ描いて一生分の仕事を終える、と言うのも何とも、切ない話だ。