私はオーソドックスというかスタンダードというか大衆的というか、そういう感覚の持ち主なので奇をてらった物を好まない。多分。
だからKANの曲でも1番好きなのは『永遠』だ。
学生当時はお金もなかったので音楽は殆どCDをレンタル→カセットテープに録音、で聴いていた。でも岡村靖幸とKANは最終的にCDを買っていた。『野球選手が夢だった。』や『ゆっくり風呂につかりたい』はいつも車に乗っていた。
青いワゴンRに乗っていた頃。きっと30代の頃だと思うんだけど、車に鍵を掛け忘れたらゴッソリ車内のCDが盗まれたの。多分全部売られたみたい。その中に上の2枚も入ってて。で、結局数年後BOOKOFFで再び買い直したという顛末…。
今年私は実家と自宅を何往復しただろう。自分の車を子供に渡し、私はオンボロ軽バンに乗り換えた。ナビもないし当然Bluetoothもない。真夜中に実家へ車を飛ばすことも1回や2回ではなかった。そんな中深夜のラジオ放送を聴いたり、CDを聴いたりして2時間を過ごした。
KANは学生の思い出に加えて、老いた両親の映像も加わってしまった気がする。何度も『永遠』を聴きながら、真っ暗な国道をかっ飛ばした。そんな記憶だ。
誰が歌ってもダメなんだ。ミスチルの桜井さんですら。やっぱり『永遠』はKANの声で、歌い方で、聴きたい。