母子死亡事故で運転の男性「ブレーキ踏んだが進んだ」 車不備なし
2024/01/16 18:33
母子2人が車にひかれ死亡した事故現場付近。車は写真手前の店舗からバックで都道に出ようとして歩道を歩いていた2人をはねたあと、反対側の歩道に乗り上げたとみられる=2023年12月26日午後7時12分、東京都杉並区高井戸東3丁目付近、長妻昭明撮影
(朝日新聞)
東京都杉並区の都道沿いの歩道で昨年12月、母子2人が自動車整備工場からバックしてきた車にひかれ死亡した事故で、自動車運転死傷処罰法違反容疑で逮捕された自動車整備士の男性(50)が、「ブレーキを踏んだが車が後ろに進んでしまった」と供述していたことが捜査関係者への取材でわかった。
警視庁交通捜査課によると、事故は12月26日夕発生。近くに住むイラストレーターの杉本千尋さん(当時43)と娘の凪(なぎ)さん(当時6)が車にはねられ死亡した。車は反対側の生け垣まで、幅約11メートルの都道をバックで突っ切っていた。
車は車検のために工場に持ち込まれていた1991年式の外国製オートマチック車。捜査関係者によると、事故後、警視庁が依頼した別の整備士が車を調べると不具合は見つからなかったという。
男性は今月16日付で処分保留で釈放され、同庁が任意で捜査を続ける。(御船紗子)