gooブログ、リニューアル!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

「液体ミルク」

2024-01-26 06:52:25 | ニュース
多くの人が避難生活を余儀なくされている能登半島地震。

赤ちゃんがいる家庭では、衛生面など気を遣うことも多い中、関心が高まっているのが、お湯や水がなくても赤ちゃんにそのまま飲ませることができる「液体ミルク」です。

1歳児を子育て中の記者が、液体ミルクを取り巻く現状を取材しました。

最後に、メーカーに教えてもらった、災害時の液体ミルクの与え方も紹介しています。

(経済部記者 佐野裕美江)
被災地に液体ミルクの支援
 赤ちゃん用のミルクと言えば、まず思い浮かべるのは粉ミルク、という人も多いかもしれません。

ただ、粉ミルクは、赤ちゃんに飲ませる前に、哺乳瓶を消毒し、計量した粉を入れ、お湯や水で溶かして、人肌まで冷ます、といった作業が必要です。

断水などが続く被災地では、こうした作業を行うのは難しいのが実情です。

一方、母乳を与える場合も、避難所などでは、授乳する場所に気を遣う必要があります。

こうした中で、関心が高まっているのが、清潔な哺乳瓶などは必要ですが、缶やパックなどの封を開けたら、常温でそのまま赤ちゃんに飲ませることができる「液体ミルク」です。こちらは、石川県七尾市に届けられた液体ミルクです。

能登半島地震では、被災地からの要望を受けて、メーカー各社が、避難所などに液体ミルクを提供していて、その数は、これまでにおよそ3万本に上ります。

メーカーのもとには、被災した人から「水が止まっても使えて重宝している」といった声が寄せられていると言います。

また、今回の地震を受けて、被災地以外でも、自宅などに液体ミルクを備蓄しておきたいというニーズが高まっていて、メーカー各社が対応に乗り出しています。

「明治」は、1月に入ってからの注文が、前の月のおよそ2倍で推移していることから、生産日数を増やしているほか、「江崎グリコ」も、1月上旬の出荷額が前の年の2倍あまりに増えていることから、生産計画を前倒しして対応している、ということです。
液体ミルク、保存性高めるには
 液体ミルクの工場 群馬県伊勢崎市赤ちゃんに、常温でも与えられる液体ミルク。

どうやって保存性を高めているのでしょうか。

今回、私は、群馬県伊勢崎市にある、明治の工場を取材で訪れました。商品製造ライン外から雑菌を持ち込まないよう、ヘアネットや白衣を身につけ、手洗いに消毒、服についた細かなほこりを落とすなどの対応をした後、製造現場の中に入らせてもらいました。

生産工程は、まず乳糖などの原材料をお湯でとかし、缶に充填しふたをします。

ふたをされた缶は、工場内のラインを流れながら、缶のまま加熱処理で殺菌され、完成です。この会社は、頑丈なスチール缶に入れたあと殺菌することで、保存性を高めることができたと話しています。

各社によって工程は異なりますが、国内で販売されている液体ミルクは、9か月から1年半、保存が可能となっています。
きっかけは東日本大震災や熊本地震
授乳のたびに作る、という作業を省くことができる液体ミルク。

国内で広く知られるようになったのは、東日本大震災や熊本地震などの災害がきっかけでした。東日本大震災 仙台市の避難所(2011年3月14日)当時は、国内での製造・販売が認められていませんでしたが、断水などが続く被災地に、海外から支援物資として送られ、その利便性の高さが注目を集めました。

災害時の必要性に加えて、その手軽さから、共働き世帯などからも商品化を求める声が高まり、2018年8月に、国内での製造・販売が解禁。

その後、乳業メーカー各社が、相次いで商品を発売しました。
備蓄率は徐々に伸びるも…
液体ミルクの製造・販売が国内で解禁されてから5年あまり。

粉ミルクに比べると割高な価格もあって、普段使いをする家庭は限定的とみられていますが、災害に備えて、各地の自治体が備蓄する動きは徐々に広がっています。

去年6月から7月にかけて、メーカーなどが全国1741の自治体を対象に行った調査によると、半数近い、47.5%の自治体が「みずから購入して液体ミルクを備蓄している」と回答しました。

このほか、メーカーや小売店などと災害時に提供してもらう協定を結んでいる自治体も含めると、全体の72%が災害時に液体ミルクを確保できる状態にしているということです。

一方で、残りの自治体にとって、備蓄にあたっての課題は何なのか。

調査では、ほかの備蓄品に比べた、賞味期限の短さを挙げる回答が多く寄せられました。

複数年の保存が可能なことが多い、ほかの備蓄品に比べると、液体ミルクは、賞味期限切れで廃棄する可能性が高いため、備蓄に二の足を踏んでいることがうかがわれます。

また、メーカーによると、粉ミルクに比べて、液体ミルクは、保管スペースをより広く確保する必要があることも課題になっているということです。

このうち賞味期限の課題について、備蓄を始めている自治体の多くは、期限が迫ったものは廃棄せずに、希望する施設や団体に配布するなどして有効活用し、代わりに新しいものを備蓄することで、対応していると言います。

また、メーカーは、備蓄のすべてを液体ミルクにするのではなく、粉ミルクも一緒に備蓄することで、課題の解決につなげてほしいとしています。明治 乳幼児ミルクのマーケティング担当 江原 秀晃さん
「備蓄する場合、保管スペースや予算に限りがあるので、全部を液体ミルクにするというのは難しいと思うが、例えば災害発生直後の期間は液体ミルク、その後の分として粉ミルクを備蓄するなど、使い分けをすることで備蓄率をどんどん上げていってほしい」
日頃の備え、改めて考える機会に
今回の地震では、道路が寸断されて孤立状態が続いたり、断水が長期化したりするなど、日頃からの備えの必要性を改めて考えさせられました。

私自身も、子どもが生まれて、初めて液体ミルクの存在を知り、防災リュックの中に保管しています。

自治体での備蓄も重要ですが、それぞれの家庭によって必要なものは異なるので、いざ災害が起きた時に、どういう事態が想定され、どういうものを手元に備えておく必要があるのか、各家庭で考えておく必要があると感じました。
災害時の液体ミルクの飲ませ方
今回の取材では、災害時に、哺乳瓶の洗浄や消毒などができない時、液体ミルクをどう飲ませたらいいのか、メーカーの担当者に教えてもらいました。使うのは使い捨ての紙コップで、以下のような流れで赤ちゃんに飲ませます。【1】コップ半分の高さまでミルクを注ぐ

【2】赤ちゃんを布やタオルで包む

【3】よだれかけをあごに挟む

【4】赤ちゃんを抱っこする

【5】コップを赤ちゃんの下唇にあてる

【6】コップをゆっくり傾ける哺乳瓶と違って、たくさんの量が流れ込んでしまうおそれもあるので、「飲ませる」というより、赤ちゃんの唇をミルクでぬらすぐらいの感覚で与えるのが、コツだそうです。

使い捨ての紙コップがあれば、その都度、新しいものを使えるので、清潔な状態でミルクを飲ませてあげることができるということでした。

ただし、飲み残しは雑菌が繁殖しやすいので、飲ませないで捨ててほしい、と話していました。


通常国会きょう召集 「政治とカネ」問題が最大の焦点に

2024-01-26 06:52:25 | ニュース
通常国会きょう召集 「政治とカネ」問題が最大の焦点に
2024/01/26 00:02

きょうから通常国会が始まります。自民党の派閥の裏金事件など、「政治とカネ」の問題が最大の焦点となる見通しです。

通常国会の会期は6月23日までの150日間で、▼能登半島地震への対応や、▼賃上げなど経済対策のほか、自民党の派閥の裏金事件を受けた「政治とカネ」の問題が最大の焦点となる見通しです。

違法な会計処理があった場合に、会計責任者だけではなく政治家も責任を負う「連座制」の導入など政治資金規正法の改正をめぐり、与野党の激しい論戦も予想されます。

裏金事件を受けて、自民党は衆参両院の委員長を務める安倍派議員の大半を交代させる方針で、衆議院・安全保障委員会の簗委員長の後任には小泉進次郎元環境大臣をあてる方向で調整しています。

また、安倍派の世耕前参院幹事長の後任には松山政司元一億総活躍担当大臣の起用が内定しています。


松阪市が料金徴収方針を決めた経緯とは

2024-01-26 06:43:59 | ニュース
松阪市が料金徴収方針を決めた経緯とは
 三重県松阪市は2024年6月から、救急搬送されても入院に至らなかった場合に1人当たり7700円を徴収する方針を決めました。
 
 このニュースに対してはさまざまな反響が寄せられていますが、救急車を要請するか否かはどのように判断すれば良いのでしょうか。
最近は救急車の必要がないのに救援依頼をするトラブルが増えている…(画像はイメージ)© くるまのニュース 提供

 最近はコロナ禍や高齢者増加の影響もあり、救急車の出動が増大し人手が不足する問題が指摘されています。

 総務省消防が公表した資料によると、2022年中の救急出動件数は722万9838件、搬送人員は621万6909人に上り、集計を開始して以来最多を更新しました。

 全国的にこのような状況が続く中、三重県松阪市では2024年6月1日から入院に至らない救急搬送に関しては1人当たり7700円を患者から徴収する方針を示しています。

 松阪市によると、2023年の救急車の出動件数は1万6180件と過去最多を記録したほか、2022年におこなった実態調査では、救急搬送後に入院した患者は平日の昼間で50.6%、夜間で37.1%であり、比較的軽症者の利用が目立ちました。

 松阪市は、このままの状態が続けば必要人に早期治療ができない可能性があるとして今回の料金徴収を決定しています。

 ただし対象となるのは、入院・手術が必要な重症患者を24時間365日受け入れる「二次救急」をおこなう松阪中央総合病院、済生会松阪総合病院、松阪市民病院の3つの基幹病院です。

 また入院に至らなくても、かかりつけ医の紹介状がある場合や交通事故・労働災害の場合、医師が個別に必要と認めた場合などは、料金が徴収されません。

 なお、この7700円は救急車の搬送費用ではなく「選定療養費」と呼ばれるもので、紹介状を持参せずに受診した場合に患者が負担する費用のことです。

 救急搬送にもこの費用負担を導入することで家族による搬送やタクシー利用などがうながされ、救急車の適正利用が進むと期待されています。
 そして、このニュースに対してはSNS上でさまざまな反響が寄せられています。

 肯定的な意見としては「通報者の中には虫刺されや日焼けで119番するような人もいるので抑止力になって良いと思う」「本当に必要な人が救急車を使えるようにしないとね」「搬送にかかる費用や命を、この料金と天秤にかけたら格安では」などの声が聞かれました。

 その一方で、「救急車を呼ぶのをためらう人が出てきそう」「年金暮らしのお年寄りから7700円を徴収するのは可哀想」という声や、「緊急なのか入院が必要かを一般人が判断するのは難しいのでは?」という疑問の声も寄せられています。

 確かに意識・脈がない、息をしていない、大怪我をしているといった場合は迷わず救急車を呼ぶべきですが、それ以外の症状の場合は救急車を呼んでも良いのか迷う人がいるかもしれません。

 松阪地区広域消防組合では、一般人でも救急車を呼ぶか否かの判断がしやすいよう「救急ガイド」をホームページで公表しています。

 同ガイドには15歳以下の子ども、大人、高齢者ごとに救急車を呼ぶべき症状や救急車の呼び方などが掲載されています。

 具体的には救急車を呼ぶべき症状の一例として、大人の場合、突然の激しい頭痛や高熱、顔・手足のしびれ、吐血、便に血が混ざるといった症状が紹介されています。

 さらに、救急車を呼ぶべきか迷った際にはインターネットで消防庁の全国版救急受診ガイド「Q助」や、電話で専門家からアドバイスを受けられる「救急安心センター事業(♯7119)」(ただし対応していない都道府県もあり)などを活用してみても良いでしょう。

※ ※ ※
 全国的に救急車の出動件数が増加し、関係職員の負担も大きくなっています。

 一刻を争う場合はためらわず救急要請すべきであるものの、それ以外の場合には真に必要な状況であるかを考えることも必要といえるでしょう。

関連するビデオ: 救急車呼ぶと有料に? 入院に至らないと「7700円」かかることに 三重・松阪市【#みんなのギモン】 (日テレNEWS NNN)


日テレNEWS NNN救急車呼ぶと有料に? 入院に至らないと「7700円」かかることに 三重・松阪市【#みんなのギモン】