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札幌・円山生活日記

自家焙煎珈琲の老舗喫茶店~「カフェランバン」~

1977年創業の老舗喫茶店「カフェランバン」。札幌における自家焙煎珈琲店の先駆けの一つです。創業以来の一番のこだわりはスモーク臭を出来るだけカットし珈琲本来の旨味・香りを引き出す独自の焙煎技術だとか。落ち着いた店内で古き良き時代の空気を感じながら旨味と香りたつ珈琲がいただけます。

この店は三浦綾子氏の代表的小説「氷点」にも登場する旭川の老舗喫茶店「ちろる」のマスターが修行をした場所です。先般「オレンジのレアチーズケーキ」をいただいた「珈琲とほころび Cafune(カフネ)」のご店主が修行をしたという有名喫茶店 「北地蔵」とともに札幌における自家焙煎珈琲の先駆けの店で「ちろる」のマスターも主に焙煎技術を教わったとか。旭川市旭山動物園」の後に「ちろる」を訪れた際にマスターから紹介され長らく訪問の機会を伺っていましたが、今般「狸小路商店街」界隈で所用があったため念願の訪問となりました。場所は「狸小路商店街5丁目」ブロック裏手で商店街の1本南の通りに南向きに面した入り口があります(地図)。


「カフェ ランバン」の外観。1997年(平成9年)に第8回「札幌都市景観賞」を受賞しているそうです。

店頭。“煎りたて、挽きたて、おとしたてのネルドリップコーヒー”が拘りです。
ドアノブがコーヒー豆デザインです。ここにも珈琲愛を感じます。

店内に入ると先ずコーヒー器具や豆のディスプレイが並びます。店で取り扱う‘幻のコーヒー’と呼ばれるジャコウネコのコピ・ルアク(コピ・ムサン) はじめ世界でも珍しい希少なコーヒー豆がサンプルとして置かれています。


店内。ダークブラウンの色調で統一された落ち着いた内装の店内は古き良き時代の空気感じる‘THE喫茶店’って感じの良い雰囲気です。

コーヒー豆は販売しておりカウンターに並びます。
カウンター上には希少豆や今月の新豆などのメニューが置かれています。先ほどの‘幻のコーヒー’インドネシア スマトラ島コピ・ムサン(天然もの)は1杯2,000円、最も高いのはパナマ エスメラルダ農園ゲイシャ種(2021オークション ロット)で1杯2,200円。


店の中ほどから店頭方向を見たところ。先ほどまで窓際の一番奥の席で女性1人が1杯のコーヒーを熟飲されていました。

メニューです。コーヒー・紅茶には大雪山の“天然水”を使っているそうです。なお“ケーキ、トースト、サンドイッチ(フードメニュー)のみの販売はしておりません”だとか。珈琲店ですから当然かも知れません。“純喫茶です”。
ストレートコーヒーメニュー。豆によっては浅煎、中煎、深煎、極深まで4種の焙煎度を選ぶことができ夫々の違いを楽しめるようです。

妻が注文した本日のサービスコーヒー「パナマ グリーンバレー農園 ゲイシャ種」。店の方に「朝煎りでお勧めは?」と聞いたところ通常1杯1,400円のところサービスで1,000円になっていると勧められました。食事ものは「サンドイッチ(タマゴ)」700円。
先ずはこの炭酸水を飲んで口中をフレッシュすることを勧められます。コーヒーの旨味と香りをより楽しむためだそうです。初めての体験です。
「パナマ グリーンバレー農園 ゲイシャ種ウォッシュド」。カップは大倉陶園製の「大倉の白」。柑橘系香る紅茶のような清々しい飲み口です。

珈琲豆の解説を店の方が持ってきてくれました。勉強になります。

「サンドイッチ(タマゴ)」は誠実な味です。


私の注文のセット。
コーヒーは「深煎りが良いのだけれど・・」と言うと今月の新豆「エチオピア イルガチェフェ G-1 ウェギダ・ブルー ナチュラル」800円を勧められました。炭酸水を飲んで口中をフレッシュした上で味わいます。解説を見つつ飲むとそのような気にもなりますが深い濃厚な味わいを楽しませていただきました。
「エチオピア イルガチェフェ G-1 ウェギダ・ブルー ナチュラル」の解説です。

「厚切りトースト」600円には茹で卵とジャムが付きます。なんて言うかコーヒーに意識が集中してあまり味の印象がありません。普通のトーストだったと思います。なお店の方に「旭川の“ちろる”のマスターに紹介されたのだけれど・・」と聞くとご年配のマダムがお越しになり「そう“ちろる”さんですか。宜しくお伝えください」とご挨拶いただきました。今度旭川で“ちろる”へ行く機会があったらマスターに報告します。

創業以来45年の歴史と珈琲愛を感じる店で「こんな店があるんだ!」です。希少な品を含め世界中から厳選して輸入した高品質な珈琲豆、それを創業以来の拘りの技で焙煎し挽いて丁寧におとす伝統、そしてレトロ感溢れる店内の上品な雰囲気、老舗の純喫茶とはこういう店なのでしょう。スイーツの美味しい今時のカフェも良いですが「カフェランバン」には古き良き老舗の空気をばんばん感じます。珈琲好きの友人を「こんな店があるんだぞ!」と案内したくなる店でした。大変勉強になりました。ありがとうございました。

「カフェランバン」
〒060-0063 北海道札幌市中央区南3条西5丁目20
TEL : 011-221-5028 FAX : 011-221-5027
営業時間:日〜金曜日 8:00~19:00(ラストオーダー18:30)
     土曜日 8:00~21:00(ラストオーダー20:30)
※閉店時間はその日により前後する場合がございます。
http://www.ranban.net/index.html
(2022.5.17)

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