風の向こうに  

前半・子供時代を思い出して、ファンタジィー童話を書いています。
後半・日本が危ないと知り、やれることがあればと・・・。

風の向こうに(第一部) 其の拾六

2010-02-04 20:46:36 | 大人の童話

昭和四十一年三月、一年生から四年生の各クラスでは、六小へ移る子どもたちとの

お別れ会が開かれていました。五年生はあと一年で卒業なので、全員四小に

残ります。夢のクラスでは、お別れ会に何をやろうかとみんなで話し合い、劇と

人形劇をやることにしました。夢は人形劇組になり、画用紙と割り箸で作った

手作りの人で、日本の民話から”かもとりごんべえ”を演じました。お別れ会が

終わったあと、夢は四小に聞いてみました。

「お別れ会、どうだった?」

「うん、そうね。みんな、なかなか上手だったわね。夢ちゃんのやまいも役も、とっても

よかったわよ。ごんべえに、ズルズルって引っ張られるとこなんか。」

「ウフフ、そう?なら、よかった。」

夢は四小の言葉を聞いて、うれしそうに言いました。

 

 



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