昭和四十一年三月、一年生から四年生の各クラスでは、六小へ移る子どもたちとの
お別れ会が開かれていました。五年生はあと一年で卒業なので、全員四小に
残ります。夢のクラスでは、お別れ会に何をやろうかとみんなで話し合い、劇と
人形劇をやることにしました。夢は人形劇組になり、画用紙と割り箸で作った
手作りの人で、日本の民話から”かもとりごんべえ”を演じました。お別れ会が
終わったあと、夢は四小に聞いてみました。
「お別れ会、どうだった?」
「うん、そうね。みんな、なかなか上手だったわね。夢ちゃんのやまいも役も、とっても
よかったわよ。ごんべえに、ズルズルって引っ張られるとこなんか。」
「ウフフ、そう?なら、よかった。」
夢は四小の言葉を聞いて、うれしそうに言いました。