アメコミとラーメン

Peter Parkerの両親の死(…のようなもの)、1994年のSPIDER-MAN



今回は、Amazing SPIDER-MAN (”ASM”)388号についてレビュー。

筋書きをDavid Michelinie、画をMark Bagleyが担当。3話完結の話の最終話なのだが、別にその前の話を読まなくても良いかな。Sanches博士の発明を変装の名人Chameleonが盗んで、若返りの機械を開発。これは人の若さのエネルギーを吸い取り、そして、別人にそのエネルギーを注入するもの。SPIDER-MAN ことPeter Parkerから盗まれた若さのエネルギーを注入された、もう一人の悪人、年寄りのVultureが若返ってしまうのだ。

この当時のSPIDER-MANでは、彼の両親が生きていることになっていた。若さを奪われたPeter は両親に自分がSPIDER-MAN であることを告げてしまう。そこから、SPIDER-MANとChameleon、Vultureとの戦いに発展する。

いつものように、好きなシーンについて書いていこう。面白いのは、Peterの両親がロボットで、かつ無意識にChameleonの命令に従っていたこと。さらにSPIDER-MANの正体がわかった途端に、組み込まれた彼の命令が作動しSPIDER-MANの正体をChameleonに教えようとする仕組みであること。結構手が込んでいて面白い。

May伯母さんだけが、Peterの両親が胡散臭いことに気付いているのだが、Peterさえ信用しなかったことを謝るシーンは良いな。PeterはMay伯母さんのことをアルツハイマーと疑ってさえいたのは笑える。

何と言ってもクライマックスは、ロボットでありながらもPeterの母親のロボットが、Peterを最後まで助けるところ。本物以上に本物になりきっていたのかもしれない。そのことをChameleonは故障しているとあっさり片付けていたけどね。

一方気に入らないのは、Bagleyの画かな。人物の画があまり良くないんだよね。Bagleyファンには申し訳ないけど。

オマケの話が2話収録されている。両方とも筋書きはMichelinieが担当。最初のVenomの話はRon Lim、その次のCardiacとChanceって悪人の話の画はLarry Alexanderが担当。

Ron Limは結構日本でも人気がある人なのだが、これまた、おいらは好きではない。むしろ、Larryの画の方がまともで好きだな。

Venomの話は、ちょっと面白いかな。薬物中毒だけど、がんばって社会復帰しようとしているChuckにVenomが教えを請うもの。

ラストシーンは苦いな。Venomがお礼にChuckにお金をあげる。しかし彼がそのお金を使って買ったものは、薬物だったってオチ。

最後のCardiacは前回レビューしたSuperior SPIDER-MAN 7、8号に登場した悪人というかVigilante。この悪人が登場した話を同時期に読んだのは偶然ながら感慨深い。ちなみに前回のレビューは、以下を。
http://green.ap.teacup.com/amecomitoramen/866.html
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