先月送られてきたSPIDER-MAN関連のコミックブックのラストはAmazing SPIDER-MAN (“ASM”) 910(16)号。読み終えたのでレビュー。
添付画像はGiuseppe Camuncoliの描いたdemonized variant。SPIDER-MAN が悪魔化したらどうなるかってやつ。正直どうでも良い。通常版を買うべきだった。
筋書をZeb Wells 、画をEd McGuinness、インクをCliff Rathburnがそれぞれ担当。
今回も粗筋を手短に紹介。悪落ちしたBen ReillyがPeterとの因縁を勝手に思い込んだ過去。そしてPeterとChasmと名乗るBen Reillyの対決がメイン。最後Chasmは騙してPeterを忘却界へと追いやった。
気に入った台詞やシーンを紹介。粗筋にも書いたようにBenは過去の記憶を完全に自分に都合の良いように改変している。確認のため、もう一度ASM894号を読み直してみた。もうこの段階でBenは洗脳されていてPeterを悪者扱いしていた。確かに薬品のプールの中にBenは落ちたが、Peterと争った末のこと。また、その前にPeterの記憶をシェアするというもうわけのわからない衝動にBenは憑りつかれていた。読み見直してみると、薬品のプールに落とされてさらに悪人に磨きがかかるというのは、BATMANの宿敵Jokerを意識しての設定だな。
戦闘中のPeterのBenに対する台詞。”You have to remember that I’ve been doing this longer than you, Ben.” これはオイラが常々思っていることを裏打ちしている。ヒーローはその経験から強くなるべきで、力を得たからと言ってそうやすやすとその力を使いこなせるわけはない。
この後の展開は面白い。薬品で得たChasmとしての力と魔術の力でPeterと対等に戦うことが出来ている。ここはOKでしょう。Benの台詞。”My Spider-sense started playing offense.” Spider-senseは本来危険を予知するものなのだが、Benのそれは危険を除去することまでしてくれる優れモノになったわけだ。理屈はわからないが面白い。
X-MENの住む木の家をクリスマスツリーに例えた忘却界の女王Madelyn。彼女の部下となったHarrow’s Eve がVenomを蹴落としたのを見ての台詞。”You look the perfect Grinch.”最近ではGrinchは映画にもなっているので日本人にも馴染みがあると思うが、クリスマスが気に食わない妖怪。この台詞には思わずニヤリとした。
Peterに忘却界へ送れと言わせたBenの汚い罠は悪人らしい。Peterが望まないと行けない忘却界は魔法っぽくて好き。招き入れないと家へ入れない吸血鬼のような。