いつもの如く御用達から到着したアメコミの中で真っ先に読むのはAmazing SPIDER-MAN (“ASM”)。今回は813(12)号、814(13)号。(カッコ内は筋書担当がNick Spencerになってからの号数。8から始まる所謂Legacy Numberが今月どのコミックブックにも出てない。これ続けて欲しいんだけどな。と思ったら814号には出てきていてホッとした。)
添付画像左は813号の表紙。この表紙は、ASM 318号でTodd McFarlaneの作品(画像右)へのHomage。号数が百の位と一の位が逆になっていて、凝った演出。この演出だけ考えてもLegacy Numberは必要だね。
筋書を前述のSpencer、画をRyan Ottleyが担当。
粗筋をさらっと紹介。元新聞社の発行人J Jonah Jameson (“JJJ”)の元にニューヨーク市長のKing Pinから長年の功績に対する表彰式の招待状が届く。会場の前でJJJとSPIDER-MANは悪の遊園地Murder Worldの主催者Arcadeの罠に嵌る。前回のブログで黒幕をScorpionと勘違いしていたが、他にいた。光文社版SPIDER-MANに出てきた新聞記者Foswell(彼はJJJの代わりに銃で撃たれ死んでしまった)の息子だった。
黒幕繋がりで、Spencer担当後から伏線で進んでいる謎の黒幕の手下Task MasterとBlack AntによってScorpionが捕まっちゃうオチも良し。
813号で面白かったシーンや台詞。まずJJJがいつものように、今回の誘拐事件をSPIDER-MANの責任だと糾弾したのに対する、SPIDER-MANの答え。”Did you hear that mystery voice, “”This is your story.”?” JJJにとって客観的な証拠等何の意味もないのが笑える。さらにその後も話をすり変えちゃう。流石。ちょっとどこかの国の論理と似ている。
もう一つ台詞は書かないが、KingpinがそのJJJの自尊心をよく理解しているのが面白いな。沢山の客をホテルに待たせ、今か今かとJJJを待ち受ける彼の傲慢さが描かれたコマは大好き。
ASM 814号に移って、後半非常に好きな台詞が出てきたので紹介。まず、自分の過去の発言が結局Foswellの子供を傷つけてしまったことに意気消沈していたJJJに対するSPIDER-MANの台詞。”You’ll drive yourself crazy thinking about who you were yesterday when that really matters is who you are today.” 全ての贖罪の気持ちで押し潰されそうな人へのメッセージだね。
もう一つ、この事件の前は表彰されることに浮かれていたJJJが表彰の主催者King Pinに対して放った台詞が気持ち良し。”You are nothing but a crook.”マスコミの人はこうあるべし。何でKing Pinがニューヨークの市長なんだかわからないけど。今のアメリカやそれに日本もか、ブレグジットだってそうだけど、非論理的なことが起こってしまう浮ウを描いているのか。この設定は全然バカバカしくない。
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