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発表から発売までえらく時間がかかったNon-stop SPIDER-MAN 1号、2号を読み終えたのでレビュー。
筋書をJoe Kelly、画をChris Bachalo、インクをTom Townsend他、オマケの画をDale Eagleshamがそれぞれ担当。添付画像は、1号のWrapped Round Variant。Bachaloの手によるもの。こういう手の込んだ表紙は大好き。製作時間かかっている感があって貴重。また、2号の普通の表紙はDavid Finchの表紙も迫力があってなかなか素敵。
定石の粗筋紹介。Peterの大学院の仲間が麻薬中毒で死亡。しかし、彼は成績優秀で麻薬に手を出すような人間ではない。調査をする彼だが、正体不明の集団に襲われる。2号ではSPIDER-MANに加えネットメディアのNorah Wintersが参戦。
この新シリーズ、タイトル通りアクションを売りにするらしい。1、2号を読んだだけだが、Marvelの狙い通りの作品に仕上がっていると思う。Non-stopまでは言い過ぎかな。何故なら、アクションの現在の間に、どうして今のアクションに至ったのかという過去が時々挟まれているから。
SPIDER-MANのWisecrackingは健在。マスクを被った敵の冗談も面白いな。Kellyは元々Amazing SPIDER-MAN (“ASM”)の筋書担当者だったので、水を得た魚だね。Bachaloも度々ASMの画を描いてきたので、違和感はない。今までアクションシーンが得意って感じじゃなかったが今回の画が凄いな。例えばビルから降り注ぐ破片を、SPIDER-MANが蜘蛛糸を使って来るんで、下にいる人の安全を図るシーンなんかはよく考えられていてとても好き。
2号でもZapata Brothersなるメキシコのプロレスラーのような悪人が執拗にSPIDER-MANとNorahを追いかけるシーンは映画を観ているようだ。追手をまいたと思ったのも束の間で、彼等が目の前に現れるなんて良いね。
現行のアメコミ全般と比し、読む文字が多いのも良いな。一昔前に戻ったみたいだ。
死んだAustinという学生の彼女(?)Kellyから、電話で、”I took the A-plus. I don’t feel right.”と言われる。最初ピンと来なかった。彼女も学生でA plusと言えばテストの成績が良かったのに、何で気分が悪いの?何のことはない。A plusは麻薬の名前だったんだね。
友達のKelの病室に現れたNorahを見た友達がPeterに”Friend or GTFO?”と問いかけPeterが”A little bit of both.”と答える。GTFOがわからず、調べたが、Get the fuck outの略らしい。知らんよそんなの。Peterの答えも気が利いているな。
謎の麻薬A Plusを流通させているのが、どうもはマイノリティに対する偏見を抱いている連中だったりするのが、今時の話題で妙にリアルだな。
また、その麻薬どうやら使用者の知性を奪って廃人にする、もしくは殺してしまうような麻薬なのは、Dan Slottが考えたnanobotみたいなのは、許せる範囲のパクリか。目的が違うからね。いや待てよ、Doc Ockも絡んでいるのか。