昨日のプロ野球オープン戦。
”日本のエース”大谷が、
好調の巨人打線にまったく付け入るスキを与えない見事なピッチングで、
格の違いを見せつけました。
今年4年目の大谷にですが、
全くその進化のスピードは、
加速することはあっても減速することはありませんね。
今年は、
投手ではぜひ15勝以上を期待していますし、
更にバットの方でも”魅せて”くれることを期待しています。
大谷には”完黙”だった巨人打線でしたが、
昨日は9回に大爆発。
あの大田が試合を決める決勝の3ラン。
前日2年目のホープ・岡本が4安打と見事な活躍を見せ、
さすがに黙っていることが出来なかったのでしょう。
最後に意地の一発をたたき込んだということです。
巨人はなんだか、
岡本や重信などの若きニューフェースたちがレギュラー争いに参戦して、
非常にいい流れで調整・底上げが出来ているように感じます。
立岡や大田が、
目の色を変えて打席に立つ姿がありますね。
ともすれば淀んだ感じになっていた空気が、
今年はなんだか一掃されている感じです。
片岡やら村田やら、
投手でも内海やらの『実績はありながら、淀んでいる』ベテラン陣も、
尻に火が点きかけていますね。
この激烈な競争こそ、巨人の伝統というものです。
さてこの日、
横浜ではDeNAのドラ1・今永が好投を見せましたね。
彼の力から言えば当たり前と言えなくもありませんが、
横浜には待望久しい『大卒ドラ1でのローテ投手』です。
毎年それを期待して獲得して、
いつしかファンのため息を誘う存在になっていた『横浜の即戦力ドラ1投手』でしたが、
いよいよ今年は10勝級投手のお目見えといったところでしょうか。
なんだか彼の場合、
ストレートが唸って伸びてくる印象がありますので、
期待も大きいですね。(故障する前の大学3年時しか見たことがないので、現在の力は測りかねますが。)
それに引き換え・・・・・・
といってはなんですが、
一昨日の日ハムvs巨人戦を見ていて、
日ハム・斎藤のピッチングに、
何とも言えない悲しみを感じてしまいました。
『甲子園の大ヒーロー』そして『六大学に君臨した大投手』だった彼。
その頃から、
『プロでは果たしてどうかな?』
ということが言われてはいました。
数多くのウォッチャーや解説者などから、
速球の質や、変化球のキレなどが『プロとしては物足りない』と言われていたのは、
承知していました。
しかしそれでも、
『あれだけの舞台で最高のピッチングを続けてきた勝負強さとクレバーさは、何物をも凌駕するはず』
という思いがワタシの中に会ったのもまた事実。
”高校野球命”であるワタシにとっては、
高校野球のヒーローは、
なんとなく『身内気分』で応援してしまう癖があり、
しかも彼は『西東京の大ヒーロー』ですから、
思い入れも満点。
なおかつ大学野球でも神宮のヒーローでしたから、
現在に至るまで、
1軍でその姿を見ることは少なくなった今でも、
気にし続けていることは確かです。
そのあたりは、
同期でドラ1入団した西武の大石を見るのとは、
だいぶ違う見方になっています。
大石の場合は、
『学生時代からの思い入れ』はほとんどない選手なので、
どうしてもなんだか『批判的な見方』になってしまう自分がいます。
まあ、ワタシがファンである西武の選手だっていうのも関係してますがね。
どうしても”自分のチーム”の選手の評価は、
辛口になってしまうものです。
その斎藤。
一昨年、昨年等、
たまにそのピッチングを見ることはありましたが、
『う~ん、これじゃあ厳しいなあ』
というのが毎回の”ワタシの感想”でした。
そして昨日。
巨人戦でのピッチングを見ましたが、
残念ながらプロの1軍で投げられるレベルにはないというぐらい、
球の質もキレもコントロールも、
すべてが厳しいピッチングでした。
決して層が厚いとは言えない日ハムの先発陣ですが、
到底その6枠、7枠に食い込んでこれそうなピッチングではありませんでした。
しかし。
ボコスコに打たれる中、
彼のマウンドを務めるその姿に、
なんだか【ヒーローの誇り】みたいなものも感じることが出来ました。
何だかその姿を見ていて、
『あの日』の斎藤を思わずにはいられませんでしたね。
あの日、
斎藤は超満員の甲子園球場で、
堂々と”マーくん”田中投手と投げ合い、
そして勝ち、歓喜の雄たけびをあげました。
カッコよかったなあ。
その後、世界のステージで堂々と戦い続けるマーくんと、
道はかなり違ってしまいましたが、
高校野球ファンにとって斎藤投手は、
まだまだまぎれもない【ヒーロー】です。
あの清原が、
あんなことがあってもなお、
瞼の裏から完全には消えていかないのと同様、
斎藤もまた、
いつまでも瞼の裏に残り続ける人なのです。
一昨日のピッチングを見て、
『何とか頑張ってくれ』
という気持ちは、
完全に消えました。
しかし斎藤は、
また野球のシーンに、
高校野球や大学野球のステージに、
今度は指導者として戻ってきてくれるはず。
そんなことを、
複雑な感情がこみ上げながら見ていた、
一昨日の野球中継でした。
ワタシや多くの高校野球ファンにとって特別な存在の『ハンカチ王子』。
プロの生活を納得いくまで送って、
引き際は彼らしく、鮮やかに爽やかに。
そう思わずにはいられません。
一方、
元SBの松中選手が、
引退を決意して記者会見を行いました。
正直、
あまり好きなタイプの選手ではなかったので、
あまり感慨はありませんでしたが、
全盛期はいいバッターでしたね。
2000年~2005年ぐらいの全盛期の頃、
SBの一番のライバルだった西武は、
よく彼に打たれました。
その思いしかありません。
選手生活の晩年、
いろいろなもめ事を良く起こしていたなあということも、
思い浮かびます。
『扱いにくいベテラン選手』になっちゃうと、
やっぱりオファーとかは来ないもんなんだなあと、
そんな思いもあります。
人間引き際も、大切です。
ご苦労様でした。
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