東京六大学野球は、
明治と立教の『決戦』に、
月曜日ながら14,000人の観衆を飲み込み、
大いに盛り上がりました。
『勝ったほうが優勝』という、
文字通りの『決戦』を制したのは、
やはり優勝経験豊富な明治でした。
前週の結果を受けて、
この明立戦は『勝ち点を挙げたほうが優勝』ということになりました。
両大学が意地と誇りをかけて激突したこのカード。
第1戦は明治が柳の好投で2-0と先勝しますが、
第2戦では立教が連投となった田村の好投で5-2と取り返し、
まさしく昨日の第3戦は『決戦』となりました。
球場の雰囲気も良くて、
まさに神宮の森が『なぜ学生野球の聖地といわれるのか』を体現したような、
この日となりましたね。
昨日の第3戦。
両チームともにエースを先発に立てて臨みました。
明治はもちろんエースで主将の柳。
そして立教は、リーグ戦中盤から完全にエースとしてその役割を担ってきた田村がなんと3連投の先発マウンドへ。
柳も田村も、
走らない速球に何とか折り合いをつけて、
粘りに粘って相手に点を与えないという、
実に『大学野球のエース』としての矜持を感じさせてくれるピッチングでした。
両校打撃陣にも硬さが見られた試合が動いたのは6回裏。
表の攻撃で立教が1死満塁という絶好の先制のチャンスを逃したすぐ後、
明治が先制点を挙げます。
しかし7回の表に立教がすかさず反撃。
エース田村のタイムリーで同点に追いついて、
スタンドの盛り上がりは最高潮でした。
『ひょっとしたらこのあたりで澤田の投入か?』
と思いましたが気をよくしている田村が続投。
明治は2死1・2塁のチャンスをつかむと、
善波監督はここで勝負手。
好投の柳に代えて代打に宮崎を送りました。
宮崎は期待に応えて、
センターへ歓喜の勝ち越しタイムリー。
加勢も続いて明治は一気に3-1と立教を突き放しました。
8回からは”154キロ男”星が見事に立教の反撃を抑え、
明治は一昨年秋以来、38度目の優勝を飾りました。
エースで主将の柳が、
『苦しい時は俺がやる』
とばかりに好投を見せて、
優勝の原動力となりました。
見事なピッチングでした。
明治は今季、
本当に苦しみながらつかんだ栄冠でした。
昨年は大黒柱の高山(現阪神)らを擁して常に本命視されていながら、
春・秋ともに優勝を逃すという悔しい思いをしました。
そして迎えた今季。
決して前評判は高くありませんでした。
案の定、
今季最初のカードである東大戦では、
第1戦を1-0、第2戦は2-3と、
苦しい苦しい立ち上がりとなってしまいました。
『東大相手に勝ち点を奪うのに四苦八苦している』
とファンにはささやかれたりもしたものです。
しかしながらこのカードで勝ち点を奪うと、
後は明治の真骨頂である『人間力の野球』の真価を見せて、
すべてのカードが第3戦に持ち込まれる苦しい戦いを、
ことごとく制して5カードすべてに勝ち点を奪いました。
今年のこの明治。
決して圧倒的な力を持っているわけではないですが、
『究極の野球チーム』
ではないかと思っています。
慶応1回戦は9回に追いつき引き分けに持ち込み、
法政戦は3試合とも大熱戦で、なんとか勝ち切りました。
早稲田1回戦のサヨナラホームランというのもありました。
そしてこの立教3回戦での劇的な勝利。
善波監督のコメントにもありましたが、
監督冥利に尽きる戦い、
監督冥利に尽きるチームでしたね。
おめでとうございます。
大学選手権は、
なんと1981年以来35年間も優勝がありません。
81年のチームと聞いても、
ピンときませんね。。。。それぐらい長い年月です。
なんとか優勝旗を、
昨年の早稲田に続いて六大学に持ってきてほしいものです。
さて、
『今世紀初めての優勝』を狙い、
昨日もスタンドにたくさんのOBが詰めかけた立教。
残念ながらあと一歩届かず、
美酒はお預けになりました。
今季の戦いぶりを振り返ると、
苦しい中に確かな足跡を残せたと思います。
1年時からエースを張り続け、
今季は主将に就任した澤田。
この澤田が八面六臂の活躍をすれば……
というシーズン前の目論見は外れ、
澤田はシーズン中ずっと不調にあえいでしまいました。
しかしそこで現れたのが、
同じ4年生の田村。
高校時代は、
澤田が大阪桐蔭のWエースとして春夏連覇を達成すれば、
田村は1年生の時から”甲子園のヒーロー”として報徳のマウンドを守り続けるという、
同じ近畿地区でしのぎを削った好投手同士でした。
この二人が同じ縦じまのユニフォームを着るということに、
『立教ファン』のワタシは胸を躍らせたものです。
あれから3年の歳月を経て、
二人はワタシが思っていた以上の成長を遂げ、
立教を六大学リーグ優勝に手が届くところまで、
引っ張り上げてきました。
今季は最初の法政戦で先勝の2回戦、
5回まで4-2でリードしていたにもかかわらず雨でノーゲーム。
気持ちの切り替えが難しかった翌日の再試合を落として、
結局勝ち点を落とす厳しい形でのリーグ戦突入でした。
それでもそこから巻き返して、
早稲田、東大、慶応を連破。
明治との決戦にこぎつけました。
『革命を起こす』
と臨んだこのリーグ戦で悲願達成はなりませんでしたが、
革命成就の一歩手前までやってきて、
『立教ここにあり』
を見せてくれました。
澤田や田村が最後のシーズンを迎える秋、
いったいどんな姿を見せてくれるのか、
また楽しみが増えました。
今季の東京六大学春季リーグ戦は、
時ならぬ『東大旋風』に沸いた戦いでした。
東大のエース宮台は、
早稲田、明治の強力打線を相手に9回まで0封という好投を見せると、
立教、法政からは見事に勝ち点を挙げ、
話題を独占しました。
東大は久しぶりにリーグ戦3勝。
勝ち点までもう一歩と迫っています。
秋は宮台に続く先発投手を整備できれば、
5大学に十分対抗できるという確信を、
チーム関係者は持っているのではないでしょうか。
ということで、
来週の早慶戦を残してはいますが、
明治の優勝で六大学春季リーグは幕を閉じます。
一方で大混戦となっていた首都大学リーグでは、
昨日『1試合プレーオフ』が行われ、
日体大が筑波大を下して優勝を成し遂げました。
台風の目となっていた筑波、
惜しかったなあ。。。。。。
”戦国東都”でも、
先週首位を快走していた国学院大が最後に勝ち点を落として、
自力優勝の目が消滅。
ディフェンディングチャンピオンの強豪・亜大が最後に浮上してきました。
各地で熱戦が繰り広げられている大学野球春季リーグ戦。
『梅雨の祭典』全日本大学野球選手権まで、
カウントダウンが始まっています。
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