息子が週末に帰省していました。
というわけで、父も呼んで横浜のスカイビルの中で、4人でご飯しました。
「北海道」というお店。居酒屋かな?
ラーメンサラダ。
刺身盛り合わせ4人前。
ジンギスカン煮込み
北海道ソフトクリーム。
居酒屋といっても私はオレジュー。運転があるので。
友達と飲んでも座持ちがいいらしく喜ばれる息子ですが、家族で飲んでも話が上手で楽しく盛り上げてくれます。
父もとても嬉しそうでした。
とにかく息子が帰ってくると、雰囲気がパッと明るくなって、賑やかです。いつもいてくれたら…
なんて言わずに、ちゃんと子離れしないとですね。
今回、研究で使うハイスペックのPCを買ったので、また荷物が多くなって…
帰りはペッピーノさんで彼のアパートまで送りました。
息子としては、PCを使った合成のシミュレーションや、数学的な反応の予測などを研究に取り入れて…
研究室全体の作業をより効率化することを提案したくて、新しいPCを買ったらしいのですが…
指導教授は比較的保守的なタイプなのか、消極的らしいです。
なので、実際に成果を上げて説得しようという心づもりみたいですが、何しろ怖い先生なので…
説明しようとすると、緊張で口の中が渇いて、思ったことの半分ぐらいしか説明できなくなると。
あのおしゃべりが。
よほど恐ろしい教授なのでしょう。
プレゼン、うまく行くといいね。
ところで、今回の帰省で初めて知ったのですけれど…
息子のいる研究室では、あらゆるレポートや、作業報告、個別のブリーフィングなど、すべてが英語なんだそうです。
ラボのメンバーの中に、日本語がほとんど出来ない外国人がいる、というのもあるそうですが…
日常的なレポートの根拠として添付を求められる論文もすべて英語なので、いちいち訳すのが面倒だそうで。
「そもそも薬学に限らず科学の論文なんて、何人が書いたものだって全部英語なの、常識でしょ!」
と言われても、こちらはもとが純粋文系なのでね。わからない。薬学の論文なんて1本も読んだことないし。
(読んだってわかるわけない)
彼がもともと英語は得意なのは知っていましたけど、専門的な論文をがんがん読みこなし…
報告書や研究の進捗レポートも、すらすら書きこなせるほどの英語力があったとは。
「本当に必要に迫られたら、誰だって覚えちゃうよ。ボートの上から海に突き落とされたら、泳がざるを得ないでしょ」
と、息子。
まあ、確かに。カンボジアのアンコールワットの周りで、絵葉書を買ってくれと観光客に寄って来る少年少女も…
学校に行っていないのに、英語だけはかなり流ちょうに操れる、と聞いたことがありますからね。
科学は世界共通のものだし、地球上のどこでも通用する普遍性がなくては「科学」とは呼べないから…
日本人しか読めない日本語で書いたものは、論文とさえ言えないものだというのは、わかります。
でも同じ大学の研究室でも、とりあえず大学院の修士まで終えて…
日本の製薬会社に、とりあえず就職できればいい、というのが前提のところも多くて、そういう所では…
とくに英語を公用語にしていないようです。外国人もいないし。
海外のパテントを買って来て、市販薬の「商品開発」をするだけの仕事なら、英語は必要ないので。
でも息子の研究室は、あくまでも本物の創薬=一から完全な新薬を研究開発する人を育てるのが前提の所で…
それだと、英語の論文の読み書きができないと、日々の仕事からして話にならないし…
その分野の学会は、発表するのも、聞くのも、質問するのもすべて英語だから、鍛えておかないと駄目なんですね。
それをわかっていたから、彼は日本語で受ける普段の授業も、わざわざ英語でノートを取ったりして…
人知れずコツコツ努力してきたのでしょう。
そこまでして、どうしてもやりたい「創薬」という学問分野に出会えたこと。
「ほんとは研究室に寝泊まりして、住んじゃいたい」というほど、心からそれが楽しいということ。
すべて、幸せなことだと思います。
彼の将来が、夢が、目標が、戦争など、上の世代の馬鹿な人間たちの行いのせいで、台無しにならないよう。
ひたすらそれを願います。
ところで外国人と言っても、インド人の研究者が使う英語は…
「インドなまり」が凄まじくて、しゃべられても、最初はまるで分らないんだそうです。
インドは元英国の植民地で、昔から、インドの中だけで発達してしまった英語があるようで…
(ヒンディー語っぽい発音…なのでしょうか)
息子と結構仲の良いインド人研究者とは、最近になってようやく、スムーズに会話ができるようになったとか。
その人の発音のモノマネをして見せてくれましたけれど…
なんか笑っちゃう感じでした。
(ごめんなさい)
本物の「インド式英語」というのを、聞いてみたい気がしますね。