小倉唯さんが今までにない「汚い声」に挑戦しているという、ショートアニメ『幼女社長R』。
第二期の9話目にして、ようやく彼女が演じる、岡野RAUが登場しました。
演じているのは、大人の前と裏とで人格が(声色も)極端に変わる子役、RAUちゃん。
収録が昨年前半だったことから、共演している日高里菜さんとは別録になってしまったようです。
先に声を入れていた唯さんの演技を聞いての、里菜さんの感想は…
「なんかやりたい放題やな(笑)」とのことで、先日あった番組関連のトークイベントでは…
「ホントにちゃんゆいが声入れたのかどうか、いまだにちょっと疑っているところがある」と。
確かに、基本的には「かわいい声」が得意、というパブリックイメージがありますが…
小倉唯CVの「低音ボイス」の役は今までにたくさんありましたし…
「悪役」に振り切った演技も、とても上手にこなして来ました。
(『ブラッククローバー』のヴァニカ役や、『アキバ冥途戦争』の薫子役など)
でも、このRAUちゃんの声は、その中のどの役の延長線上にもない、新境地な気がします。
もちろん声優さんの価値は、いろんな声色を作って幅広い役を演じることでは決まりません。
基本的に同じような声で演じていても、大事なのは「芝居」そのものの内容が良いかどうかで…
こういう役ならこの人、というイメージが確立していて、柄が強いというのも、声優として強力な武器です。
むしろそのタイプの声優さんのほうが、主人公やヒロインなど、メインどころを任されることが多いかも。
でも、声の幅が広くて器用なタイプは、サブキャラ、バイプレーヤーとして使いやすい声優さんになります。
この法則?は、普通の役者さんにも当てはまりますね。
前者は主役を任されることが多くて、後者は演技派のバイプレーヤーになるという。
唯さんは、若いころは前者だったのが、年を重ねるとともに、後者にシフトしてきているのかも。
彼女自身、声優は大勢のチームの中の一員として自分の職掌を全うする、職人みたいな仕事で…
それに対してアーティストは「自分の個性」を表に出して行く仕事、と言っていますから。
ただ、主役を張るタイプは人気の移り変わりに左右されるので、長続きするのはより難しいですけれど…
バイプレーヤーは、地味に息長く活躍する人が多いので…
唯さんには、職人肌のバイプレーヤーとして、これから息長く活躍してくれることを期待しています。
目だって輝くのは、アーティストとしてステージの上で出来ることですからね。
では、唯さんの「汚い声」演技の番組をリンクしておきます。ショートアニメなので5分余りの短いものです。
ニコニコ動画ですので、見られない方はごめんなさい。