アルファロメオと小倉唯

母が癌を患いました

母の胸の様子を見るCTでたまたま発見された肝臓内の異物、腫瘍と思われたものを、さらに詳しく検査した結果が出ました。

肝内胆管癌、という種類の癌らしいです。

ただ高齢の上、体も不自由で、今のところ自覚症状が何も無いため、本人にこの段階で告知するかどうか、と医師に訊かれて、私はしなくてもいいと思うと答えました。

医師も「私もそう思います」と。

手術は高齢で弱っている体への負担が大きいので、しないことをお勧めしますと。

抗がん剤の使用と、併せての放射線治療も、本人がつらくなってQOLが下がるだけなので、しないことに。

放置した場合の5年生存率はほぼゼロに近いらしいのですが、何分にも歳がもう87ですし。

何かするとかえって余命を縮める可能性がある上、本人もつらく苦しい思いをするというので、痛みや黄疸などの症状が出た場合だけ、緩和ケアをしてくださいとお願いしました。

医師には「お優しいですね」と言われましたが、毒親であった母への孝行心というよりは、隣人としての人道的な思いやりと言った方が良いかと思います。

本人への告知はとりあえずしなかった一方で、父にはやはり話したほうが良いと思い、昨日話したのですが…

反応は薄く「そうか」と。

それより「今歯が痛くてしょうがないんだよ」ということでした。

そして今日、代車で歯医者の急患に連れて行ったのですが…

もう、母の癌のことは一日できれいさっぱり忘れていました。

いやなこと、聞きたくないことをシャットアウトし、忘れるために認知症になったのかもしれません。

体の痛みに弱いだけでなく、精神的な負担にも弱い、正直言っていくじのないところがある父なので、もう外界のマイナスな情報はすべて消し去る方向に精神が働いて、結果ぼけてしまったのかなと思います。

なので私は今日体調が悪いのですけれど、そういうことにも一切関心がなく、父に告げても心配してくれることはなかったです。

とにかく、自分自身に今起きていることだけに関心があって、それにはかなり敏感に反応して、いろいろ要求して来る、という状態。

寂しい気もしますが、限界を超えて長生きし、老いが進むと、こういう風になる人は多いのではないでしょうか。

その上、下のほうもさらにゆるくなって、漏らしても自覚がないらしく、大変臭いのです。

もう外食のお店にも、ちょっと連れて行ける状態ではないですね。周りの人のことを考えて。

父自身も病気が極端に怖い人なので、何かあったときに看護師や医師がすぐ対処してくれるような施設への入所を望んでいるので、また入所申請を出しています。

それもすぐに忘れてしまって、言うことが二転三転してしまうのですが、もう限界なので、出来れば年内にでも入所してもらいたいです。

冷たい息子だと、親戚に言われるかもしれませんが。

母と同じ所だといいなと思います。

最後は近いところで。お互いの老いた様子を見ながら。

いたわり合ってくれるかどうかは、もはや怪しいのですけれど。



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