きいろをめでる

黄瀬、静雄、正臣の黄色い子達を愛でる同人二次創作短編小説中心。本館はAmebaです。

ふううー

2010-06-18 21:18:12 | 日記
やっちまった感満載ですね!!←

うん知ってる…
黒バス小説がみんな中途半端だってことくらい知ってる…
でも!さ!!!!!!!
26さんとやり取りしてたら静正書きたくなっちゃったんだwwwwww

メール小説ぶちったのは、
ただ単に
あの敗戦ネタやりたかった…いあ、
やらなきゃなと思ったからです。

まだまだ続くよ。


ああでも若干、
デュラのほうがネタづまり気味です。。。
原作読まなきゃなぁ。
今度買って来よう。
お金ないけど。



カラオケいきたいなあ~
誰か行きませんか

逃げないで(静正)

2010-06-18 20:25:45 | 小説―デュラララ
「待ちやがれぇぇぇこの野郎ォォオォオ!!!!!!」
「怖いなぁ静ちゃん、やめてよも~」

喧騒の響く、日の落ちた池袋の街で、そんな声が聞こえてきた。

通行人は、またか、とでも言いたげにその二人を見た。

平和島静雄と、折原臨也。

見る度見る度、平和島静雄は折原臨也を追い掛けている。

その理由は―――まあ、彼ら通行人という一般人には、わからないところではあるのだが。


そうこうしているうちに、臨也が路地へ逃げ込み、静雄もそれを追ったので、二人の姿は見えなくなってしまった。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆




「待てッ・・・このっ」

入り込んだ路地は案外狭くて物が多く、場慣れしているらしい臨也への距離はなかなか縮まらなかった。

だがそれもつかの間、少し開けたところで、じりじりと近づいていく。


「そろそろ疲れてきたし、ここいらで・・・」
臨也が何か呟くと、急に角を曲がった。

それを追い掛けようとすると。


「あれ、静雄さん」
臨也とは違う意味で聞き慣れた声が聞こえた。

――紀田正臣。

見かけたその姿に、つい立ち止まってしまう。

「最近会ってなかったけど、元気ですか?俺、会いたかったんです」
「ああ、そ、そうか・・・」

毒のない笑顔と『会いたかった』の言葉に、頬が緩みそうになった。

しかし。
「あーでも、俺忙しいから、これで・・・」
と言って、背を向けた。

いざ走り出さんとしたとき。
「・・・行っちゃうんですか?」
正臣が、服の裾を控えめに掴んでいた。
寂しげに上目遣いで聞いてくる。

(うっ・・・)
正直、この手のことをされると全く太刀打ちできなくなる。
よりによって、正臣。

どうしようもできなくて迷っていると、今度は静雄の手を軽く握りながら、言葉を続けた。
上目遣いで。
静雄は赤面する。というか、赤面せざるを得ない。とにかく心臓が高鳴っていた。

「今度会えたらたくさん話をしたいなとか思ってたんすけど・・・あ、でも静雄さん、仕事忙しいんですよね、すいません引き留めちゃって」

そういって俯き、手を離した。


でも。

「いや、もういいんだ」
「え?」
「どうせ仕事じゃねぇし・・・本当の仕事は終わってるし・・・その、俺もお前と一緒にいたほうが楽しいし・・・」

最後のほうが聞き取れなかったが、正臣が笑顔を明るくする。
その笑顔にまたやられそうになった。


「でも、ここじゃちょっとな・・・どこか移動するか?」
「オレ、静雄さん家に行ってみたいです」
「は!?」
取り出しかけた煙草を、一瞬落としそうになる。
「行ったことないし・・・それに、静雄さんと二人で話したいし」
「おい・・・・・・」

不覚。
きてしまった。

「何しちまうか、わかんねぇぞ・・・」
「いいですよ、むしろ大歓迎です」
言葉の意味をわかっているのかいないのか、いや、高校生だ、前者であろう。
噴いてしまいそうになるのをなんとか堪えた。

「・・・しゃあねぇな、連れてってやるよ」
「やったー!静雄さん大好き!!」
「おいっちょっ何言ってんだよ!!」

完全に正臣のペースに取り込まれる。

そんなことも楽しく思え、今日ばかりは正臣に免じて臨也は放っておこうと、会話を楽しみながら自宅の方向に足を向けた。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆




「上手くいったなぁ・・・」
一人パソコン前で呟く男。

「絶妙かつ絶好かつ最高のタイミング・・・そして予想と寸分違わぬ反応・・・まさに計画通り!! 静ちゃんのリアクション、間近で見たかったなぁ~」

悲しいかな彼には話し相手はいなかったが、本人は気にしていなかった。

「二人は、セッティングした人に感謝すべきだよ・・・全く、二人とも楽しんじゃって薄情だなぁ・・・まぁ、逃げ切れたからいいんだけど」


静雄と正臣が出会うように仕向けた張本人―――折原臨也は、上手くいった計画に、ほくそ笑んだ。

次は何をしてみようかと、考えを張り巡らせながら。




そんなこととは知らないから、静雄と正臣は幸せな時間を過ごしたのだけれど。