きいろをめでる

黄瀬、静雄、正臣の黄色い子達を愛でる同人二次創作短編小説中心。本館はAmebaです。

Someday,I will #2(火黄)

2010-06-19 23:11:12 | 小説―黒子のバスケ
長く続いた静寂を打ち破ったのは、自宅のインターフォンだった。

(誰だろう・・・・・・)

気にはなったが、動く気力はなかったので、このまま居留守を決め込むことを決意する。

何度かインターフォンが鳴った後、スピーカー越しに聞こえてきたのは、予想していなかった声だった。

『おい黒子、ここで合ってんだよな?・・・は?電話でくらいはっきり話せよ!!』

一瞬にして、目を見開いた。

(火神っち・・・?)

何しに来たのだろうか。

会話の様子から、黄瀬の家を黒子から知って来たはいいものの、裏返った表札や反応のないインターフォンに、不安になり黒子に確認の電話を入れている、といったところだろう。


(でも・・・・・・)

今は、独りでいたかった。

できれば、このまま帰ってほしい・・・


ほしかったのだが。

「あれ、鍵あいてんじゃねぇか・・・おい、黄瀬、いんのか?入るぞ」

入ってきてしまった。


仕方ないから、せめて寝たふりをしてやり過ごそうとした。


進入してきた火神の目線を感じる。

(ばれないかな・・・)


不意に、ベッドの片側が沈んだ。
火神が、ベッドに座ったらしい。

さらに、頭を撫で、髪を梳いてくる。
それがどうしようもなく心地よくて、反応してしまいそうだったけれど、何とかして堪えた。

今起きたら、自分が何をして、火神が一体何と思うかは、わからなかったけど少し恐ろしかった。




.