もう以前行ったのは何時だったのか忘れてしまったくらいぶりに南紀に出かけた。当時はまだ高速道路が和歌山くらいまでで、それから先は各入江をくねくねと回りくねって先へ進み、ウン、紀伊半島を回るなら電車に限ると思って、今度はもちろん体力が愕然と落ちてしまっているせいが全てだが、電車で出かけた。
しかし、これはこれで和歌山から先は1時間に2本くらいの電車の時間に縛られ、こまごまとゆっくり降りて回ることはできず、和歌山の紀三井寺、和歌浦を回るのは行きはタクシーであったが、帰りはタクシーに電話しても来てくれず、徒歩で大変であった。それにしても杞憂だが、もし本格的な津波が和歌浦に来たら紀三井寺などに避難するとすれば、この階段はとてもじゃないが勘弁して欲しいモノだがいざとなればそんなことは言ってられないのだろう。
これに懲りて、歩くのや電車を待つのに疲れ結局は予定の下車観光をほとんど飛ばしてしまった。
最後の寄り道にした、醤油の香り漂う湯浅から白浜へ向かう電車がトンネルを抜けると、それ程高くない山頂に突然風車群が現れてビックリした。実はトンネルが結構標高が結構高いところなのか、そこから由良、日高、御坊と車窓のかなり近く、遠くにいくつもの風車群が通り過ぎた。
写真は違うが、幾つかの地形は、海、街、線路、急峻な山。山にはミカン畑が続き、山頂には風車という順番で位置している。海岸際に平地が少なく、直ぐに山になっているような感じの地形が多く、少し奥まった山頂でも岬の様な感じになり、風車の風当たりは良さそうだ。
それにしても、風車がこうして次々並んでいる情景を初めて見た。ここらは”風車銀座”とでも言えそうだ。止せばいいのに、電車が通り過ぎる間の短い時間見ていて、その内、目眩、吐き気がしてきて、何となくトンボの気持ちが解るような気がした。(続く)