白い花の唄

笛吹カトリ(karicobo)の日記、一次創作SF小説『神隠しの惑星』と『星の杜観察日記』のブログです。

もろびとこぞりて (その2)

2024年12月19日 13時32分19秒 | 星の杜観察日記
 関東での仕事を2、3済ませて新幹線で南下した紀野を、駅の北口でピックアップしたのは、年齢不詳性別不問国籍不明な麗人だった。細やかなプラチナブロンド、狼のようなアイスブルーの虹彩、細身だが均整のとれた体躯、洗練された身のこなし。「紀野さんですな。大宮司さんに頼まれてお迎えに来ました」 綺麗に洗車された白のステーションワゴンから降りて来た人物を見て、紀野は思わず声が出た。 . . . 本文を読む
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もろびとこぞりて (その1)

2024年12月19日 00時23分23秒 | 星の杜観察日記
 クリスマスをあと3日に控えた日曜日、競馬場はバラエティーに富んだ服装の人々で賑わっていた。まずは普通にカジュアルな冬服の人々。ダウンジャケットやウールのコート、マフラーやニットキャップなどで防寒している。その他にいかにも競馬オヤジな面々ももちろん多い。コーデュロイやツイードのジャケットでおめかししていたり、ジャージやナイロン素材の作業服だったりするが、特筆すべきは帽子の着用率である . . . 本文を読む
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