白い花の唄

笛吹カトリ(karicobo)の日記、一次創作SF小説『神隠しの惑星』と『星の杜観察日記』のブログです。

もろびとこぞりて (その6)

2024年12月27日 14時59分50秒 | 星の杜観察日記
 一同は母屋を出て、まず水を汲みに行った。幅広いなだらかな石段を下りて、大きな鳥居をひとつくぐる。「夕方、北の石段から上がって来たんだろう? あっちは裏門、こっちが表門だ。参拝者はだいたいこの西の大鳥居の方から来る」 きさが紀野に説明した。「英一、桂清水はわかるか?」「はいっ。べんてんさまのおみず、ですよね」「よく知ってるな。この水が湧き出している真っ黒な切り株は、雷で . . . 本文を読む