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黒南風

2016-07-09 09:48:33 | 日記
黒南風
黒南風の浪累々と盛り上がる    河野 眞 
黒南風や楽器の手入れ念入りに      拙

黒南風 梅雨時の暗く陰鬱な空模様の時に吹く湿った南風をいう。

傘を差してもびっしょり。昨日は体感的に今年一番の集中的な豪雨だった。九州の西海上に発生した低気圧が通過したためだ。宮崎市ではあちこちの側溝から水があふれた。
 下水管の雨水処理が追いつかないためだ。道を走る車は高速度でワイパーを動かしても視界が利かない。水がたまった道路はハンドルを取られそうだ。市街地から大淀川の堤防へ回ってみたが、猛烈な雨の中でも野外で何らかの作業に従事する人がたくさんいた。
 雨がっぱを着て水門を操作する人、超早場米が倒伏してないか見回る農家、看板を飛ばされないようにくくりつける工事関係者、慎重に走行するバスやタクシーの運転手、恨めしそうに天を仰ぎながらバイクで出前に出かける食堂店主。
 予想していたので驚かなかったが、あらためてそれぞれの職種が持ち場を守ることで社会が回る仕組みを心強く思った。手前みそながら新聞記者も飛び出した。よほどの天候でない限り、職場か自宅待機の仕事はざらにない。こんな時こそ出番の多い仕事もある。
 つらくても仕事だから当然、という思いはある。だが社会的な使命感が背中を押すのも確かだ。国民の権利である選挙も、政治を回すにはそれくらい責任感を持っていい。明日は参院選の投票日だ。特に若い有権者には投票を訴えたい。
 英国のEU離脱を問う国民投票では、残留派が多い若者の投票率が低かったために離脱派が勝った。自らの将来を決める選挙で棄権をすれば後悔する。勉強や遊びの延長のように政治にも関わりたい。社会人としての持ち場が見えてくる。

                                宮崎日々新聞より