『リサ 腹へった なんか作って?』
起きぬけの一番にゆうコトバがそれなん?
『おはよ リサ昨日は…』とか
『君の作った味噌汁が欲しい』とか
気の利いたセリフ言えんの?
いつからか土曜の夜はあたしが大谷の部屋に
泊まりに行くというルールが出来上がっていた
特別な日曜日
大谷の寝顔にドギドキ
触れる手にドキドキ
今さらながら あたしは大谷の事が好きなんやと
気づかされるそんな週末
『リサっ』
後ろからぎゅっと抱きしめられると
心臓が飛び出そうになった
『ひゃっ』
『なぁ リサなに照れとんの?』
きっと大谷は満面の笑み
口を真横に開いて にぃって笑っとるはず
声聞いてたらわかるもん
『て…照れてへんもんっ ちゅうかあたし料理が苦手で…2つしか作れんねん』
『2つって何?』
『聞いて驚かんといてなっ』
『おぅ』
『カレーとシチュー?みたいなっ』
ぷっ…大谷が噴出した
『リサ それってほとんど大差ないんやけど』
『ちゃうもんっ』
といいつつも
大谷
料理上手な女の子のんがええよなぁ
きれーーーーーーな厚焼とか目玉焼とか…
あたしこれでも練習しとるんやで
小学生の調理実習並みやけど
あぁ完全女の子失格
いや人間失格や
涙目になったあたしに
『カレーとシチュー どっちもスキやしそれに…』
リサがオレの為に作ってくれるんなら
それでもええわ
大谷は満面の笑顔
ビーフストロなんとかも練習しとかんな
あたしはそう思った。
end