オトコのケジメ2

『あたしの家族大谷の事めっさ好きやし…
　同棲の事も両手あげて許してくれてたし…
　そんなに緊張する必要ないと思うで』

そりゃ

オレが大学生の時一人暮らしを始めて
２年目に小泉が『就職した会社に近い』という理由で
週の半分くらい泊まってて…

いつの間にか部屋の中の半分
小泉に占拠され

去年から一緒に暮しはじめた

その時　おとんに挨拶したけど…

結婚となると別な話やと思う。

『はぁ　あかんやっぱあかん…』

『大谷はうちの家族と初めて逢う訳やないんやし
　そんなに緊張せんでもええやん。』

『だから…今日は特別やねんぞ』

人の気も知らんと小泉は『ネコかぶってもしゃーないやんっ』と返してきた。

ばしっんっ！と言葉の代わりに背中をどついた（笑）


『いたぁー　なにすんのっ　暴力反対っ』

『暴力ちゃうわ　愛情表現や』


そう
愛情表現　表現…

あっええ事考えた


『なぁ　小泉　どうせ頭下げて殴られるんなら…』
『殴られんなら？』

『２人の愛の結晶を…』
『愛のって…』

小泉は身の危険を察したんか後ろに後ずさろうとした
けどオレはそのままベットに押し倒して軽くキスを落す

『お…大谷　ま…まってっ…』


小泉は真っ赤な顏をしてオレの胸を押し抵抗しとる

『またへ『待ってっーーなぁ大谷想像してみてっ』』

『想像？』

『大谷にかわいい娘が出来たとして…』

『ん』

『その子が高校に入って彼氏が出来て…覚悟が出来てても　娘さんをオレにくださいなんて言いに来たらどうする？』

『しばくっ！！』

『せやろ　そしたらその挨拶の時彼氏とこんな事になってたらどう思う？』

こんな事というのは…
今オレがしようとしていることである

『しばいてもたりひんぐらいやな。』

『せやろっ　ほなどいてっ』

ぽんっと肩をたたかれたんを合図に素直にどいた

『あー大谷　もうこんな時間やっ　はよ準備して』

『わっわかった　けど…』

小泉の耳にしっかり囁いたんは…

『帰ったら続き　しよ　なっ　』
『うっ　大谷のすけべっ』

『はいはい　オレはすけべですよっと…』

狼狽える小泉を笑いながら見て
オレは一張羅のスーツに着替えた。


いくでぇー

小泉家

かかってこんかいっ（笑）



ＥＮＤ

★★★

＜おまけ＞

その日の小泉家の朝

『おとうさん　朝食べんと元気でないですよ』
『なんか食欲が…』

『今さらリサの結婚に反対とか…』
『するわけないやろ　相手は大谷くんなんやから』

『そうですね　大谷くんですものね』
『反対にほんまにリサでええんか』

『大谷さん　ねえちゃんにメロメロやし…』

『ははははは　リサにメロメロって奇特や男やな』

『そうですね（笑）』

『なぁ　おとん　もし大谷さんとねえちゃんでき婚やったらどうする？』


ぶーーーーーーーーーーーー

おとんがお茶を噴出した

『きたなっ『おとうさんっ』』

『まぁ可愛い孫…もええもんやろな』