ラブ★コンLOVE (LOVE×3館)

ラブ★コン 大谷×リサの2次創作
(たまに他の漫画もあります)

正義の味方も風邪はひく

2011年12月09日 05時22分25秒 | 高校時代(つき合い後)

寒い。

身を切るような寒さで思わずオレは身震いをした。

たしか今年の夏 猛暑っちゅうもんがあって熱中症云々やった
だから地球温暖化の煽りやと思い冬は絶対に寒ぅないと思っとったのに

まぁ 冬は寒いから冬や。

『はぁ… 今日めっささぶいなぁ大谷。』
『せやなぁ こんな日は くいっーっと』

『おねえさん熱燗1つーーーーーーって』
『小泉 オレら未成年や(笑)』

『って大谷がゆうたんやんかぁ』

なんていつもアホ話をしながらオレらは一緒に帰っとった。
今まで中尾らと4人で帰るんが定番やったのに

オレと小泉が付き合いだしたとたん
中尾らは 気ぃきかけて?別々に帰るという事になっとった
まぁ 誰にもからかわれずに小泉と帰れるんやから…

『なぁ 大谷ほんまに寒ぅないん?大丈夫?』

小泉が聞くのも無理ないと思う。
今日の尋常のない寒さと反比例したオレの薄着…。
我慢すれば出来るぐらいやと心の中だけでつぶやいた。

『ぜんぜんさぶないでっ(笑)』

『すごっ あたしなんか寒死にしそうやのに…』

『おまえと一緒にすんなっ。こっちはバスケで鍛えとんねん。』

『そっか せやんなぁ 大谷すごっ♪』

オレは心の中でガッツポーズをする。
やっぱ男として『大谷凄い』と言われるんはめっさ嬉しい。

そんな事を思いながら橋を渡っとると…

『なぁ 大谷?』
『んっ?』

『あれなんやろ?』

小泉が指差した方向を見ると…
誰かがケンカしとるらしく 大きな声で罵りあっとる
財布がどーとか 金がどーとか…

しかも その声は聞き覚えのある声。

オレらは河原に降りて声の主を確認した。

…深川遥。

こいつにはかかわりたくない。
回れ右をしようとした時 小泉はオレの手を引っ張った。

『大谷 どうしよ。』
『どうしよって…』

『遥1人に2人やで止めんなあかんやんっ。』

正直めんどいしこいつにはかかわりたくない。
んやけど 小泉の幼馴染みやし たまーにええ事もゆうし

ここで見捨てたら男がすたる。

『小泉は ここでおとなしく待っとってくれ。』



『だから オレの財布返してくれ。』

『せやから深川のなんかしらん』
『証拠あるんか 遥ちゃーん(笑)』

『中のお金はどうでもええから 財布返してくれ』

『あはははは 知らん知らん』

遥vs2人。

それにしても 3人ともめっさ背でかい。

『ちょ…おまえらナニしとんねん。』

『お…大谷っ お前には関係ない。』
『オレも関係しとうな…まぁ ええやんけ 通りかかったんやし』

突然登場したオレに相手も一瞬ひるんだ。

『なんや お前 遥の友達か?』
『友だちちゃうわっ ただの知り合いじゃ』

『で知り合いがなんや?』

『1人に2人がかりってオトコらしゅうないやんけ』

遥によると…
移動教室の時に置き忘れたサイフをこいつらが持ってたの見たらしく
返してもらおうとしとったらしい。
(遥が座っていた席にこいつらがおったらしい。)

やっと見つけてこの河原で話し合い?をしようとしていた。

『だから オレらが持ってた証拠なんかないっちゅうねん。』
『遥ちゃーん 寝言は寝とる時にゆえやー』

『だから オレ見てんっ』

話は平行線。
どうやっておさめたらええんやと思っていた時

小泉が走って来た。

『遥 あそこの岩にあるんあんたの…』

サイフちゃうん さっき右の人が捨てたの見たって言おうとした小泉を
当事者である右の男が遮る。

『うっさいなっ 外野はだぁっとけっ!!!!』

と一言叫んで小泉を振り払う。
その腕が小泉に見事命中してもた。

『きゃぁ…!!『小泉 あぶないっ!!!!』』

よろけた小泉に必死に手をのばした。

『リサ みじんこ あぶないっ』と遥の声がする。

そんで…




『ぶしゅんっ!!!!ぶぇっくしゅんっ』

『大谷ぃ 大丈夫?』
『んー 頭がクラクラする。と思う。』

せやねん。あの時 小泉の後ろは川やってん。
よろけた小泉に手を伸ばして オレは小泉の身代わりとして川に落ちた

幸い深さもなかったけど 脳震盪起こして…
深川遥に助けられたというみじめなエピソードがあっただけ…

『今年 最初の風邪や…。受験終わっててよかった。』
『うん。よかった。けどこんな寒い日にあんな川に落ちたら…』

『確実に凍死するかもって思った。』

オレは その時の冷たさを思い出して ぶるっと身震いをする。
それを見た小泉がすまなそうに頭を下げた。

『ほんま ごめん あたしのせいで…』

泣きだしそうな顔の小泉を見て思わずその頭をぽこっと叩いた。

『アホ…んなん 気にせんでええねん。』
『けど 待っとけ言われたのに…』

『だから…』

オレは右手で小泉の手を握りしめた

『… 小泉が無事やったからええねん。』
『大谷…』

小泉は ぽっと頬を赤く染めオレの手の平に空いてる手を重ねた。

『ほんま ありがとうっ…めっさ嬉しい。これお礼♪』

チュッ…。

頬にやわらかいもんが下りてきて音を立て離れた。
あかん…それだけやのに段々と熱が顔に上がってきた。

『あれ? 大谷大丈夫?顏さっきより赤いで 熱あがった?』
『ん…』

『あたしがうるさいから?帰ろっか?』

あかん帰らんといてくれ…
もう少しだけ… そう小泉の耳元にささやくと

オレより真っ赤になった小泉がコクンっと頷いた。


END




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