多くのジャズピアニストは
多かれ少なかれ、ビル・エヴァンスや
キース・ジャレット、チック・コリアなどの
ピアノの天才の影響を
受けているもので、
これはしょうがないことです。
星座でいえば、一等星みたいなものです。
燦然と光り輝いています。
またクラシックでいえば、
リストやショパンの華麗な演奏は
その曲の流麗さもさることながら、
手の大きさが物を言うことも事実です。
私も含めて、多くの日本人でコードとして、
10度離れた音を押さえることが
できる人はかなり手の大きなピアニストで、
恵まれた手を持っている人です。
では、手の小さな日本人ピアニストが、
演奏においてだめなのかというと、
そんなことはありません。
手の大きさよりも、音楽性のほうが
圧倒的に大切だからです。
相撲においては重量別の差はまったくなく、
200キロを超える巨漢の関取を
舞の海秀平さんがあらゆる手を駆使しながら
牛若丸が弁慶を倒すがごとく、
まさに名前の通り舞うがごとく土俵で
巨漢の関取をなぎ倒すのを
見るのは実に爽快でした。
10度の和音は低音域においては、
重厚さを出すにはいいですが、
それだけのことです。
10度一気に弾けなければ
分散和音を使えばいいのです。
特にDanny Boy のようなゆったりとした
曲においては10度の和音が絶対必要ということは
ないのです。
要は和音感を大切に、自分なりに素敵な和音進行を
考えればいいのです。
冒頭掲げた楽譜は最初の叩き上げの楽譜なので、
現在はだいぶ和音も変えました。
また、ある程度楽譜ができてからは、
自分の耳を研ぎ澄まして和音進行を少しずつ変えて
いきます。確かに流れはキース・ジャレットの
アレンジを踏襲していますが、あくまでも
キース先生の感性も取り入れながら、自分の
感性をプラスしていくわけです。
それによって、自分独自のDanny Boy が
完成できると思うのです。
何度も何度も弾いていく中で、たった1音を
変えるだけで大きくニュアンスが変化します。
それが和音のもっている醍醐味でもあるし、
怖いところでもあります。
楽譜にコードネームはもちろん後付しますが、
(これはベース奏者と一緒に演奏するときは
おそらく役に立つと思います。)
またコードネームをつけることで、
キース先生のアレンジをさらに深く学ぶことができます。
録音できたらアップしますので、
よかったら聞いてみてください。
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