JAZZ PIANO で行こう

ヤノテルの音楽ブログです。ジャズピアノの研究・指導・作曲・ライブをしています。音楽が人生の喜びです。

フォルテのピアノライブの楽しみなこと

2016年06月28日 | ライブコンサート

ピアニズムという言葉があります。これは演奏を最大限

研ぎ澄まされたものにするためにピアノの技術を高めること

と定義してもいいでしょう。

どんな音楽においても、心と技術は表裏一体のものであって、

バランスが大切です。単に技術が高いだけでは、すばらしい音楽を作り出す

ことは不可能で、また熱い魂があってもそれを裏打ちするピアノの

表現力がなければ、聴衆を感動させることは難しいです。

最後は楽器ですね。楽器がよくなくてはだめです。

ピアノは楽器のコンディションで出てくる音楽が大きく変わりますし、

ぼくは出てきた音に反応して次の音を紡ぎ出していくので、

その出てくる音や鍵盤のタッチ感にすごく影響を受けます。

幸い、ピアノフォルテにあるベーゼンドルファーは

鍵盤に一定の抵抗感があり、弾いていて実に気持ちが良いのです。

また自分の意志を強く持って

パッセージを弾きだすとそれを実に確実に受け止めてくれます。

反対に、曖昧なフレーズははじかれてしまいます。

実にかしこい楽器です。人格を持った楽器です。

自分が持っているYAMAHA C3X SHももちろん

長時間練習するようになって、とても音は馴染んできました。

ただ、YAMAHAはヤマハであってそれ以上以下でもありません。

とても真面目な日本人技術者によって作られた楽器です。

とにかく真面目、実直、誠実、素直、安心感。YAMAHAのグランドピアノは

どちらかと言うとSteinwayと同じで、弦と響板が作り出す音を強い金属フレームから

押し出してくる明るい音が取り柄です。

その点、ベーゼンドルファーはどちらかというとその構造からして、

木質感の強い楽器の特徴があって、鍵盤の木質感やタッチ感

鍵盤の柔らかいのに一定の固さがある感じは

他のピアノにはない特徴です。(構造についてはまた別の機会に書きます。)

6月25日のライブではベーゼンドルファー嬢は、

最初の何曲かは素晴らしくいい音を立ててくれていましたが、

20分位してから、突然音が曇ってしまいました。

ちょうど、コルトレーン作曲のGIANT STEPS を演奏はじめた途端

音が前に出なくなってしまったのです。彼女はコルトレーンが嫌いなのでしょうか。

当日、この梅雨時期で湿気の問題があったのかもしれませんが、

突然そうなったので、ちょっと驚きました。

お嬢はなかなか気難しいのです。

お嬢の機嫌は突如としてかわるので弾きながら心配になりました。

いくら強く鍵盤を叩いても音が立ち上がってこないのです。

ただ、その後はまた機嫌が治ってきて、ぼくの音楽を作るのを

おおいに手助けしてくれました。

実はA LITTEL HAPPINESS IN THE POCKET は

まだ創作中でいろいろ変化しているのですが、

ライブ当日は自分の教室でYAMAHAを使って練習していました。

いろいろ弾いてみて、新しいアイデアもでてきて、

それをどう組み立てようかと弾いては見たのですが、

結局、ライブ本番でぶっつけでいってみようと

決めていました。

そして、本番では実にうまくそれがつながって演奏できたので、

これはしてやったりと思いながら弾いていました。

録音はしておりませんでしたが、そのとき弾いたものは

しっかり頭に入っています。

いずれにしろ、毎回、ライブでこのベーゼンドルファーを

弾くのが楽しみでやっているようなものです。

もちろん、ライブの後、何人かの見知らぬ人から

絶賛の感想を頂いて、それは一番励みになります。

また来月聞きに来るからといってくれました。

そういうお言葉が演奏のエネルギーになっているのは

もちろんのことです。最初に何曲かスタンダードの

曲を弾くのですが、むしろオリジナルの曲を

気に入ったと言っていただけるのが

一番励みになります。

どんどんオリジナルの曲を作っていこうと

思っています。

 

 

 

 

 

 

 


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