LOHASなおネエさま

2010年07月30日 21時13分49秒 | Weblog
無事に息子も修学旅行から帰って参りました。
相当はしゃぎまくった様子で,ぐったりしている。
「あーあ,これで楽しみにしてた事がひとつ終わったな・・・。」
とつぶやいていた。
そうなのだ,息子よ,旅行は計画している時が一番華なのだぞ。

さて,今日午前中の仕事と午後の仕事の間に中途半端な空きがあり,
私はいろいろ用事を済ませに外へ出た。
銀行へ行ったり,お盆に帰省する時の新幹線のチケットを取ったり。
その帰り道,ふと見ると「LOHAS ショップ」なるものができていた。
(正確な名前は覚えてないけど)
要は,オーガニックな製品をあれこれ販売しているお店だった。
そこの店先の看板に
「ハンドトリートメント 10分 ¥500」
と書いてあり,目にとまった。
アロマオイルで手をマッサージしてトリートメントしてくれるらしい。
で,そのオイルもオーガニックで純度の高いもの。
10分500円か,気分転換にいいな,と,
京都で散々気分転換してきたばっかりなのに,
ふらふら~っとお店の中へ入ってしまった。
(私は気分転換の合間に仕事をしているのだろうか。)

中には色白の楚々としたおネエさまが二人いてにこやかに応対してくれた。
「あのー,このハンドトリートメントって今すぐしていただけますか?」
「はい,大丈夫ですよ。どうぞ。」
と言われ,案内された。荷物を置き,腕時計などを外すと,
そのおネエさまは
「先にお手洗いへどうぞ。」
と言った。
私はその店へ立ち寄る前に行ったばかりだったので,
「あ,大丈夫です。」
と答えると,そのおネエさまは
「いえ,行っていただくことになっております。」
と決然とおっしゃった。

えっどういうこと
お手洗いへ行っておかないと,効果が激減したりするわけ?
あからさまにたじろいでしまったが,おネエさまのあまりにも毅然とした態度に気圧され,
「は・・・はぁ・・・では・・・」
とお手洗いへ向かった。
そして,とりあえず用をたし,手を洗って出てきた。

この時点で私は完全にこのサロンを疑いつつあった。
どう考えてもハンドトリートメントと,その前に用をたしておかねばならぬことの
因果関係がわからないし,納得できない。
こんな店,飛び込みで入るんじゃなかったーーーと,
半泣きになりそうだった。
さっきまで楚々とした美しいおネエさまと思っていた彼女の事も,
怪しげなカルト教団の人に思えてきた。
言われてみれば,この人たち白装束じゃないか!
(だからなんなの)

でも,やはり止めます,という勇気もなく,もう覚悟を決めて椅子に座った。
台の上に腕を置くと,おネエさまあらためカルト教団員は
私の手にたっぷりのアロマオイルを塗り,ギュッギュッとマッサージし始めた。

しかし,やはりこの納得できない気持ちと,生来の好奇心を抑えきれず,
私は意を決してカルト教団員に尋ねた。
「あのー・・・どうしてハンドトリートメントの前にお手洗いに行かなくちゃ
 ならないんでしょうか・・・」
すると,カルト教団員は
「そうしていただくことによって,オイルがより皮膚に浸透し効果があがるんですよ。
 汗,埃などで手は思ったよりも汚れていますからね。」
とにこやかに言った。

あーーーーーーッそういうことねーーーーッ
「お手洗いに行け」
っつーのは
「手を洗え」
っつーことねーーーーーッ

カルト教団のおネエさま〜(←混ざっちゃってる),
紛らわしい言い方しないでよ〜
私は行きたくもないトイレに行って無理くり絞り出したじゃないか!

それから後は,実に気持ち良くハンドトリートメントを施していただき,
すべすべの手とゼラニウムの清々しい香りにうっとりして
悦にいっていたあさひなのでした。

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