ミシン目騒動

2008年07月29日 14時26分41秒 | Weblog
息子が合宿に出掛けたので,私もお暇をもらい,
京都に住む友人Tの家へ遊びに行った。

彼女とは高校の同級生で,
一度しか同じクラスになったことはないがなんだかとてもウマが合い,
休みになると時間を作って会って近況を報告し合っている。

彼女が昨年新築したお宅へお邪魔するのはこれが初めて。
お手洗いを借りて中へ入ると,ドアの外からTが
「ミシン目見てや!ミシン目!」
と叫んでいる。
ミシン目?何?

出てTに何のことか尋ねると,
トイレットペーパーのミシン目のことだ,
と彼女は言う。
それでも私は何のことやらさっぱりわからない。

Tは話し始めた。
大学生になって間もない頃,
私が一人暮らしをするマンションへTが遊びにやってきた。
お手洗いを使って出てきたTに,私は
「トイレットペーパーはミシン目のところで切り取るもんや。」
と注意をしたらしいのだ。

Tは言った。
「女の子はそういうところへも気を遣うのが大事,って教えてもらって,
すごく納得したんよ。それからずっと,トイレットペーパーを切り取る時には
いつでも,あさひの顔が浮かぶんよ。」

えぇー・・・
あのー・・・これっぽっちも記憶に無いんですけど・・・
最近どんどん昔の記憶が怪しくなっていて,
「またか」という情けない思いでいっぱいになる。

また,人がトイレへ入った後をチェックして,
ペーパーの切り取り方なんかに
難癖をつけていた自分というものにも愕然とする。

いやいや,それよりも何よりも,今,現在の私は
ミシン目なんか何のお構いもなしにテキトーなところで
「ビリッッ」
と豪快に破いちゃっているのである。

あぁ,それなのに,そんな私のしょーもない一言を真に受けて
20年以上もミシン目,ミシン目,と気にしていたTが不憫でならない。

T宅から帰って以来,私はミシン目が気になって仕方なく,
トイレットペーパーを見るたびにTの顔が浮かぶ。

遠く離れた場所でトイレットペーパーを見ては
お互いの顔を思い浮かべるTと私っていったい・・・

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前世の話

2008年07月15日 08時52分58秒 | Weblog
このブログにたびたびコメントを投稿してくれる
「背番号25」さんは仕事仲間である。
彼女とは歳も近く,またほぼ同時期に県外から嫁いできたことなど
いくつも共通点があり,仲良くさせてもらっている。

「背番号25」さんと,「前世」の話になったことがある。
彼女が言うには
「ウチの娘の前世はどこかの国のお姫様だったんじゃないかな。」
ということらしい。

なぜそう思うかという根拠を聞いてみると,これがなかなか興味深い。
まず娘さんは,人から呼び捨てにされたり
「アンタ」など,代名詞で
呼ばれるのをひどく嫌う,ということ。
「背番号25」さんが娘さんに
「アンタねぇ・・・」と言おうものなら,
「私には『アンタ』じゃなく,ちゃんと名前がありますッ」と
ムッとして抗議するらしい。

また,従弟がたまにやってきて,おじいちゃんおばあちゃんの関心がそちらへ
傾くと,ひどく不機嫌になるらしい。

そういえば娘さんは美しいものがすごく好きだし,
美容院で髪をきれいに整えてもらうのも好きだなぁ。
色もピンク色とか大好きだし。
いろいろ思い当たるフシが次々と出てくる。

次は私の前世の話なった。
私にも何か前世を紐解くキーワードはないものか,と考えてみる。

ずっと気になっていたのは,なぜか「川」に昔から心惹かれることである。
大きな川のそばへ行くと,その流れをずっと見ていると心が落ち着く。

カヌーも昔から一度やってみたい,とずっと思っていた。
学生時代に一度本気で手を出しかけたが,おばあちゃんに
「あさひちゃん,お願いだからそんな危ないことはやめて。」
と懇願されやむなく断念。

「私の前世は,何か『川』に関係してると思うんだよね。」
と言うと,「背番号25」さんは素っ気なくボソリと

「カッパかカワウソじゃないの。」
とつぶやいた。

おいおーいッ,自分の娘は「どこかの国のお姫様」で,
なんで私は「カッパかカワウソ」やねーん

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トホホな息子

2008年07月10日 08時35分19秒 | Weblog
中1の息子は若干変わっている。
過集中とでもいうのか、
いったん何かに集中すると,他の事が頭に入らなくなる。

何かを一生懸命考えていると,手に持っているものを
よく置いてきたり,失くしてきたりしてしまう。
一昨日も,駅へ水筒を置き忘れてきたところだ。

水筒を忘れる程度のことはまだよい。
何かを考えて込んでいて,交通事故にでも遇うのではないか,と
夫も私も小さい頃からずいぶん心配したものである。

話は変わって主婦のみなさん,子どもにお弁当を持たせるのに,
夏場は傷まないか心配ではありませんか?
なので,私はお弁当のふたの上に,
ケーキ屋さんで貰う,保冷剤(写真参照)を2つのせて,
弁当袋に入れてやる。
たぶん,みなさんもされたことあるのでは?

先日,弁当箱を洗おうと,息子の弁当袋を開けると,
朝,2つ入れたはずの保冷剤が,3つに増えていた…

失くしたのならわかるけど,増えてるってアンタ…
いったい誰の保冷剤まで持って帰って来たんだよ…

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乳がん検診

2008年07月03日 08時26分26秒 | Weblog
以前から,乳がん検診に行かねばと切に感じていた。
というのも,小さい頃からの大親友,Tちゃんが数年前に乳がんを患い,
その時に,この病気は決して他人事ではないなぁ,とつくづく思ったからである。

その時にTちゃんから
「あさひちゃん,お願いだから,必ず定期的に検診に行ってね。」
と言われていたにもかかわらず,私は,断片的に仕入れた知識のみで
いたずらに検診を怖れ,今の今まで先送りにしてきていた。

春頃から,なんとなく左胸に違和感を覚え,ずっと不安だった。
でも検査,とくにマンモグラフィーが怖くて,勇気が出ずにいた。
やっと,腰をあげかけた矢先に,以前書いた,息子の友達のお父さんが
その乳がん検診の先生だったことがわかり,出鼻をくじかれてしまって
いたのである。

このマンモグラフィーとは,女性にはおなじみだと思うけれど、写真の機械のことで,
台の上に乳房を載せ,板のようなもので挟んでぺったんこにして(!),
X線写真をとるものである。
ね…男性のみなさん、これだけ聞くと怖いでしょう?

幸い,車で5分のところに,市民病院で乳腺の先生をされていたかたが
GW明けに新しく開業されたので,勇気を出して先日行ってみた。

開業したばかりだけのことはあり,中も明るく美しく,気持ちよい。
中待合室というところへ通される。
「これに着替えてくださいね」
とケープとガウンを手渡される。
着替えると,奥が応接室のようになっており,そこでソファに座って待つ。
看護師さんがやってきて,
「では,今から検査についてのDVDを観ていただきますね。
約8分ほどです。」
とおっしゃった。

DVDで,マンモグラフィーの検査の方法が詳しく説明された。
・・・怖い・・・やはり怖い・・・
乳を挟んでぺったんこにするだなんてッ
「元々ぺったんこだろッ」
と言われればミもフタもないが,
いや,もう,アナタ,尋常じゃなく
「ぺったんこ」
なのである。
まるで「のし餅」のよう。

ソファの上で私はワナワナと震えだした。
小声で
「怖い・・・怖い・・・」
とブツブツつぶやく。

その時,私の脳裏にある光景がフラッシュバックした。
この姿は,先日,予防注射に連れて行った時のうちの「みど」と
まったく同じではないか!

あの時,「みど」を「ヘタレ」扱いしたことを,
今更ながらひどく後悔する。
ましてや,「みど」は,人間ではないわけだから,
今から何をされるやらワケが分からず,さぞや怖ろしい気持ちだったことだろう。

私は小声で
「みど,ゴメンネ,みど,ゴメンネ・・・」
と囁きながら,看護師さんが呼びに来てくれるのを数分待った。

カチャとドアが開き,看護師さんが入ってきた。
ひゃー,いよいよである。

マンモグラフィーの前に立ち,私のワナワナは最高潮に達した。
グィーンと板が乳に寄ってきて,徐々に圧がかけられていく。
ぎゃぎゃーッ,と思ったとほぼ同時くらいに
「ハイ,いいですよー。」
との声。
あれ?もう終り?

そうなのである,私は,もっと鋭い痛みが長く続く,と想像していたのだが,
そのようなものではなく,わきの下を強く抱えられたような鈍痛で,
それもほんの数秒。
で,角度を変えてもう1枚でそれを両乳房なので,
合計「ぺったんこ」が4回。
これで終了である。

案ずるより産むがやすし,とは言うが,私のワナワナは何だったのか,
というくらい,意外に大丈夫だった。

安心するのもつかの間,その後,触診と,エコーが待っている。
触診は,乳房だけでなく,首の下なども調べられる。
乳がんはリンパへの転移も心配な病気らしい。

次のエコー。
診察台で横になり,エコーの時におなじみの,あのぬるぬるした
液体を塗られる。
そして,機械をその上にあてて診ていくのである。

これ,きっとお医者さんも気を遣ってくださってるんだろうけど,
診察室を暗くしてくださっての検査。
しかし,暗い部屋で,変なもの塗られて機械を乳に当てられてる姿は
「変なプレイ」
以外の何物でもなく,客観的にその光景を想像で俯瞰した私は
泣きそうになってしまった。
そんなコト想像する私が変態なのか?

そんなこんなで,無事に検査はすべて終了。
結果は,
「全く何の問題もないですよ。」
とのこと。
嬉しい・・・本当に嬉しい・・・
いたずらに,心配して,悩んでいた自分が馬鹿だった・・・

これを読んでくださってるみなさん,
乳がん検診は怖くありませんよ。
大丈夫です。
「変なプレイ」
を楽しむつもりで,是非行ってみましょう!!
自分の健康のため,自分の大切なまわりの人のためにも,ねッ!
コメント (8)
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