ブログ再開とか言いながら、またもや更新せずにそのままズルズルと日が過ぎていました。
コロナ禍で世界の有り様が一変してしまってから、もう1年が経ちます。
みんな、本当によく頑張ってここまでやってきたよね…
真夏のマスク着用なんて
「これは一体どういう罰ゲームなのか…?」
と、毎日怒りを覚えるほどでしたが、
今では「新しい生活様式」とやらにもすっかり慣れてしまい、
マスク無しで外出するのはなんだかパンツを履かずに出歩くような気にすらなります(大袈裟)。
さて、そのマスク。
今でこそ不織布マスクが十分に供給されていますが、コロナ禍初期の頃は本当に品薄でしたね。
私などは、はなから不織布マスクは諦めてもっぱら布マスクを愛用していました。
今でも、さほど三密でない場所であれば布マスクです。
同僚や生徒さんのお母さんなどに手の器用な方がたくさんいらして、
おしゃれなマスクを次々といただきました。
また、さまざまな可愛いマスクもあちこちの店頭に並び始め、
それらを買い求めた私はちょっとした「マスク持ち」としてひと財産(?)成していました。
さて、昨年の夏、コロナ第2波が訪れる少し前に実家へ行きました。
私は母に
「おばあちゃんが生きてたら、きっと大量にマスクを作ってあちこちに配り歩いてたやろなー」
と言いました。
と言うのも、私の祖母はたいそう手先が器用で、なんでもミシンや手縫いで縫い上げてしまって
いたからです。
みんなの、エプロン、カバン、巾着袋、ワンピース、ブラウス、帽子なども作っていました。
私が夫の両親に初めて会いに行くときのワンピースも祖母が縫ってくれて、
たいそう気に入ってその後も何度も着たものです。
ですから、この可愛い布マスクブーム、絶対祖母なら乗っからないはずはない、と思い、
先ほどのようなことを母に言ったのです。
すると母は
「おばあちゃん、デイサービスへ行き始めてから、
自分でおしゃれなマスク作ってそれをつけて行ってはったで」
と言うではありませんか!
さすがおばあちゃん、手作りおしゃれ布マスクがこんなに市民権を得る前から既に
そのようにして自分のお洒落を楽しんでいたとは…!!
自分の祖母ながら、あらためてその慧眼さと行動力に感動を覚えました。
そして母は続けてこう言いました。
「今も何枚か残ってるから、欲しかったら持って帰り」
!!!!!
ひゃー!!実物が残っているですと!?
私は母を急かし、タンスの小引き出しからその祖母お手製の布マスクを出してもらいました。
それがこちら。
ベージュ地に小さな水玉模様のとても洒落たマスクです。
しかもちゃんと立体になっている。
なかなかのクオリティです。
聞けば、市販の不織布マスクを分解して調べて型紙から自分で作っていたのだとか。
今でこそ手作りマスクの型紙はネットに上がっていたり本屋さんに売っています。
また作り方もYouTubeで丁寧に教えてくれています。
それらを全部、当時90歳近い祖母がやっていたのかと思うと胸熱ですわ。
まあ、もちろん、祖母、というか祖母の世代の方々からしてみたらそれが当たり前なのでしょうけれど。
同じ柄のものが何枚もあり、私は3枚もらってきて、一枚は義母に、一枚はピアノの師匠に差し上げました。
いろんな人に手作り品をプレゼントすることが好きだった祖母は私が独り占めするよりも
きっと喜んでくれると思ったので。
義母も師匠もたいそう喜んで、毎日のマスクのワードローブの一軍選手となりました。
もちろん私も。
マスクが要らない生活になるのはまだ数年先と言われています。
でももう必須じゃないよ、と言われる時が来ても、コロナ禍以前よりマスクを普通に着用しそうです。
そんな時に、できるだけ長くこのマスクを使い続けられるよう、
丁寧にお手入れして祖母を近くに感じていたいな、と思います。
マスクでお洒落するなんて、ほんと粋ですね〜!