アトリエ 籠れ美

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平成27(2015)年5月4日より

独自技法追究(第91回旺玄展出品作含む)その5

2024-11-04 03:00:00 | 絵画制作記、スケッチ記、版画制作記
 現在制作中なのはF20号の風景画とF6号の人物頭部、そして来年の第91回旺玄展出品作のF50号の裸婦の3点(いずれも油絵)。


 さて先月終了した第23回旺玄会東京支部展ですが、ここに出品した自作のF8号2点、「伊邪那岐(いざなぎ)」「伊邪那美(いざなみ)」、いずれも肩から上の、事実上頭部を描いた作品ですが、問題が発生しました。

 いざ展示してみると、油絵の絵具層が薄いせいか、下地層が透けて見える。当然、自宅ではそうは見えなかったわけで、おそらくは会場の照明がLED(未確認ですが)だったせいかと思われる。

 焦った私。こんなことってあるんだ。幸い、作品自体は好評だったようで、話題になった模様。しかし作者としてはそんなどころではなく、内心穏やかでない。まずい、、マズいじゃん。



 というわけで、思いっ切りのちゃぶ台返し。

 この独自技法追究、自作の下地層、および描画層を厚くする、ということに傾注することにしました。

 いきなり全然違うテストになってしまい、話が違いますが、緊急事態ゆえやむなし。

 とはいえ、これさえ解決してしまえば、私の油絵の技術的問題は一切なくなりますし、これはこれで独自技法追究ということになりますので、まあいっかと。

 具体的な解決策はわかっており、従来の下地層に一層分を加え、描画層に使う筆は、いつものハードリセーブルではなく、豚毛筆を使えばいいだけ(仕上げはハードリセーブルでも構わない)。

 早速実行に移しており、先行するF20号とF6号では一層加えた下地が完成しており、この上に豚毛筆で描画していく段階に、後発の来年の第91回旺玄展出品作はすでに木炭デッサンを終えており、油絵具を使っての制作に入ってます。



 もうね、アルバイトの日も連日深夜3時に起床して描いておりましたの。

 少々寒くなってきていますが、暖房を入れれば大して寒くなく、いやむしろ暑いくらい。

 前夜は夜8時か9時に就寝という。

 かんがん飛ばして制作した結果、今はどの作品も指触乾燥待ち。週末には再開できるでしょう。

 もう本当に待ったなしですから。

 必要な油絵技術、自分が欲しかった、望んできた技術は手に入れたので、あとはこれを最大限に活用して作品を仕上げていくのみ。

 ちょっと大問題が発生しましたが、理論的には解決済み。あとは実践するだけです。



 付)よってF50号(縦)は、予定通り後発にすることができました。公募展出品作なだけに、失敗したくないので、ちょうどよかったです。

 注)繰り返しますが、でも時間がない。来年の4月末までに仕上げねば(搬入は5月8日、9日の予定になってます)。

 蛇足)いよいよ来年で全て決着させます。時間かかりすぎ、と思いきや、大体油絵って20年はかかるそうで、それならぴったりですね。

 28歳で地元の絵画教室に通い始め、最初の5年間は透明水彩ばっかりでしたので、教室で油絵を描き始めてからちょうど20年になります(現在私は53歳)。

 まるで「宇宙戦艦ヤマト」みたい。完成したら、時間なくてすぐに飛び立たないと、発進しないといけないという。余裕、全くなし。

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