書の歴史を臨書する

古今の名磧を臨書、最近は米フツ。
時折、気の向くままに漢詩や詩、俳句などを勝手気侭に書いております。

橋本佐内・元旦試毫

2009-06-06 09:34:16 | Weblog
橋本佐内(1834-1859)
幕末の志士。
幼少より知才豊かで詩文にも長じた。
緒方洪庵、杉田玄白などから儒学、医学、洋学、蘭学を学ぶ。
松平慶永、薩摩斉彬等の幕府大改革を目指したが政争に破れ、
安政の大獄に連座し処刑される。

22歳の元旦試毫に唐の韓愈の詩の一節を書いた。
漢詩への造形の深さを物語る。

聖得知

吉田松陰・書状

2009-06-05 08:39:46 | Weblog
吉田松陰(1830-1859)
幕末の志士、思想家。
若くして兵学を究めたが、国際情勢を知ると共にそれに満足せず脱藩し東北を遊歴する。
脱藩の罪を許され再び諸国を遊歴し佐久間象山に学ぶ。 海外渡航を企て失敗し縛に付く。
萩の野山獄を出て松下村塾を主宰し、高杉晋作、木戸孝允、前原一誠、伊藤博文、久坂玄瑞など多くの俊秀を世に出した。
安政の大獄で連座し処刑される。

凡人にはこのような書は書けない。

此人即佐分利定之助者好読書善詩文

梅田梅浜

2009-06-04 12:18:33 | Weblog
梅田梅浜(1815-1859)
勤皇の志士、儒者。
幼少より文武を好み、
諸地よ遊歴し各地に儒者、思想家と親交を持った。 
藩政批判で士籍を削除された後も、武田耕雲斎、吉田松陰等と尊皇攘夷活動に終始した。
日米修好通商条約に異議を唱え捕らえられ獄死する。
豪快な筆捌きで堅固な意思を示し面目躍如たるものが有る。

和楽

市河米庵

2009-06-03 09:15:57 | Weblog
市河米庵(1779-1843)
巻菱湖、貫名海屋、と共に幕末の三筆と呼ばれる。
宋の米?に私淑し、若くして能書家として知られた。 晩年には書の教えを請うものが5千人に至ったという。
書に関する著書も多く、筆などの書に関する収蔵品も多く、単なる書家に止まらず書学者、収蔵家としても名高い。

読書懐古今

藤田東湖・七言絶句

2009-06-02 08:23:21 | Weblog
藤田東湖(1806-1855)
江戸時代末期の水戸藩儒学者。
文武両道に秀で斉昭の側用人として政治的手腕を発揮した。
攘夷論を主張し多くの門弟を育てた。 梅田雲浜、佐久間象山、西郷隆盛との交じりも深い。

筆を縦横に駆使し、強烈な熱気と気概が感じられる。 

傾来一斗剣菱春
衡破愁城鋭有神

高野長英

2009-06-01 09:29:53 | Weblog
高野長英(1804-1850)
江戸時代後期の蘭学者・医師。
杉田玄白、シーボルトなどに師事し蘭学、医学を学ぶ。
世界情勢を論じて幕府を批判したかどで、
崋山等と共に蛮社の獄にに処せられる。
獄舎の出火に際し脱獄し、
宇和島藩、薩摩藩等の加護を受け各地を転転とする。
自ら顔面を焼いて江戸に戻るが、捕史に襲われ自害する。

五老峰為筆洋蘭為硯池