さて、今回は社長様に人間としてどおなの?と真剣に問い質したいテーマです。
「ジクロロメタン」
今年に入って騒がれました、印刷会社における胆管癌発症の一因とされている有機溶媒だそうです。
報道が始まった頃のわたくしは40㎞程離れた工場に派遣され、食堂でお昼ご飯を食べながらテレビを見ておりまして…
「身近にこんなのがなくて良かったなぁ~」
と、完全に他人事として眺めておりました。
実際は数年来社内で使い続けていて、身近に存在していたのです…
(わたくしはほとんど触れず、パートさん達は毎日使用しておりました。)
気が付いたのは、報道が始まって2ヶ月程経過して、ようやく会社に戻ってからでした。
我が相棒が、メンテナンス作業が終わった治具に対してマーキングしておいた油性ペンを消す為に、洗浄液の瓶の蓋部分をペコペコと押してウェスに洗浄液を付けていた時でした。
普段は温厚な社長様夫人がその様子を見つけると、
「◯◯くん、洗浄液を使う時はマスクした方がいいよっ」
と、珍しくキビキビと指示をします。
普段は滅多に作業指示はしない方なので、違和感を感じた訳でした。
何事だ?と相棒と目を合わせます。
午後4時が過ぎ、社長様ご夫妻が定時を迎え帰宅されましたので、早速 洗浄液の元瓶ラベルに記載された
「ジクロロメタン」
で、ググってみました。
出るわ出るわ…印刷会社の報道やら厚生労働省の取扱い注意事項など、ヤバそうな記載が沢山並んでいます。
よくよく読んでいくと、
「ジクロロメタン」
自体が発癌性を指摘されていて、取り扱いには記録簿での管理が必要(30年保管)・排出廃棄に関しても厳しく制限される、等々 危険物として認識した上で作業する必要のある危険な有機溶媒であるとの事でした。
先程の相棒に対する態度と、数日前にパートさんから聞かされていた話から、社長様ご夫妻は事実を認識した上で隠していると確信しました。
(しかし、このように危険な液体でマジックペン如きを拭き取るなんて…しかもそれを得意気に作業指導されていた社長様…全くもって馬鹿野郎だね~。)
わたくしが派遣先から会社に戻る前、パートさん達には社長様から次のような…
「この洗浄液はもう買わないから、ある分だけ使い切ったら終わりだから。」
との指示が出ていたそうなのです。
完璧に「ギルティ」です。
わたくしは早速相棒に、皆の作業台にある洗浄液の小瓶を集めさせて、全てを元瓶に回収しました。
元瓶の蓋は再度開封しないようにテープでグルグル巻きに固め、蓋の上部にはワンピースに出てくるジョリー・ロジャーを書いて注意喚起を促しておきます。
(悪戯心がフツフツと…)
更に元瓶のラベルにある、
「発がんのおそれの疑い」
この注意書きを赤マジックペンで囲み 更なる注意喚起を促しておき、元の保管場所へと戻しておきました。
この危険な役目、すでに社長様とは険悪な関係となっていたわたくしにしか出来ない役目です。
どうせなので社長様にはハッキリとわたくしの仕業と判るようにしておいてさしあげる必要がございました。
(勘ぐりが酷いお方ですので他に類が及ばぬように…)
こんな危険物、何故すぐに使用中止としないのかは明らかです。
理由その1.自分で見つけ出した最良の洗浄液が危険物であった事は公にしたくないと云う、己のプライドを守るため。
後日、わたくしの居ない休憩室にて、
「ジクロロメタンは印刷会社のヤツとは関係ないから」
と厚生労働省ですら断定出来ていない事を、ヌケヌケと話していたと教えてもらいました。
理由その2.瓶が残っている分を使い切らないと、お金がもったいないので使い切りたいから。
安くない液体なので、ケチケチ根性を発揮。
後日書きますが、下らないモノには金をかけ、大事なモノにはとんと理解が及びません。
結局は、「プライド&お金」と「従業員の健康」を天秤にかけて、己の「プライド&お金」が重かった訳です。
(というか…天秤にかけるまでもなく即断即決、愚問ナリヤです。)
正直…再び心の底から軽蔑…
元々、ジクロロメタンを使ってもベンジンを使っても、焼き付いている汚れは除去出来ないのです。
(社長様にこの辺を話してもご理解は頂けません。)
下らないプライドのせいで、従業員に今後数年間も身体の心配をさせる無神経さには、心底腹立たしさを覚えました。
使用環境は印刷会社のように劣悪ではなく、吸入する量も極々微量ですが、確実に危険因子を触れたり・吸い込んだりしますので、癌が発症する可能性が生じるのは確かです。
それと、危険性をキチンと説明した上で作業注意点並びに適正な作業指示をしてから使用するならば、わたくしもあまり文句は言いません。
翌週、保管場所を見たらジクロロメタンの瓶の姿は消えていました。
( ̄∀ ̄)
パートさんには二度と使わないように相棒から話しておいてもらいましたので、洗浄液の小瓶が空なのに気付いた社長様夫人が補充しようとして見つけたハズです。
どおりで…朝から社長様の機嫌が悪い日がありました。
(してやったりです!)
しかし、直接何も言ってこないのは、やはり真実をご存知だからでしょう。
少しでも罪悪感を増幅させる事ができていれば、わたくしとしては大満足です。
次回は、環境問題について考える、
「代替フロンガス」
についてです。
----------------------------------------
以下、2013年6月13日付けの追記でございますが、「ジクロロメタン」使用による労災が認定されました。
その記事の紹介でございます。
宮城、愛知の3人を労災認定へ=印刷事業所の胆管がん—厚労省
時事通信6月13日(木)21時36分
印刷会社の従業員らが相次いで胆管がんを発症した問題で、厚生労働省の検討会は13日、宮城県の印刷事業所で働いていた30代と40代の男性従業員2人と、愛知県の事業所で働いていた40代の元男性従業員1人について、労災認定することを決め、各労働局へ認定手続きを指示した。
大阪市以外では初の認定となる。
検討結果によると、愛知県のケースは洗浄剤として「ジクロロメタン」を約12年間使っており、高濃度の状態でさらされたと認定された。
ジクロロメタンが原因で労災認定されるのは初めて。
[時事通信社]
との事でございます。
ようやく社長様の妄言が証明され、少しだけ気が晴れた感じでございます。
明日の朝、ご挨拶に伺おうかな…。
2013年6月13日 深夜に記す。
「ジクロロメタン」
今年に入って騒がれました、印刷会社における胆管癌発症の一因とされている有機溶媒だそうです。
報道が始まった頃のわたくしは40㎞程離れた工場に派遣され、食堂でお昼ご飯を食べながらテレビを見ておりまして…
「身近にこんなのがなくて良かったなぁ~」
と、完全に他人事として眺めておりました。
実際は数年来社内で使い続けていて、身近に存在していたのです…
(わたくしはほとんど触れず、パートさん達は毎日使用しておりました。)
気が付いたのは、報道が始まって2ヶ月程経過して、ようやく会社に戻ってからでした。
我が相棒が、メンテナンス作業が終わった治具に対してマーキングしておいた油性ペンを消す為に、洗浄液の瓶の蓋部分をペコペコと押してウェスに洗浄液を付けていた時でした。
普段は温厚な社長様夫人がその様子を見つけると、
「◯◯くん、洗浄液を使う時はマスクした方がいいよっ」
と、珍しくキビキビと指示をします。
普段は滅多に作業指示はしない方なので、違和感を感じた訳でした。
何事だ?と相棒と目を合わせます。
午後4時が過ぎ、社長様ご夫妻が定時を迎え帰宅されましたので、早速 洗浄液の元瓶ラベルに記載された
「ジクロロメタン」
で、ググってみました。
出るわ出るわ…印刷会社の報道やら厚生労働省の取扱い注意事項など、ヤバそうな記載が沢山並んでいます。
よくよく読んでいくと、
「ジクロロメタン」
自体が発癌性を指摘されていて、取り扱いには記録簿での管理が必要(30年保管)・排出廃棄に関しても厳しく制限される、等々 危険物として認識した上で作業する必要のある危険な有機溶媒であるとの事でした。
先程の相棒に対する態度と、数日前にパートさんから聞かされていた話から、社長様ご夫妻は事実を認識した上で隠していると確信しました。
(しかし、このように危険な液体でマジックペン如きを拭き取るなんて…しかもそれを得意気に作業指導されていた社長様…全くもって馬鹿野郎だね~。)
わたくしが派遣先から会社に戻る前、パートさん達には社長様から次のような…
「この洗浄液はもう買わないから、ある分だけ使い切ったら終わりだから。」
との指示が出ていたそうなのです。
完璧に「ギルティ」です。
わたくしは早速相棒に、皆の作業台にある洗浄液の小瓶を集めさせて、全てを元瓶に回収しました。
元瓶の蓋は再度開封しないようにテープでグルグル巻きに固め、蓋の上部にはワンピースに出てくるジョリー・ロジャーを書いて注意喚起を促しておきます。
(悪戯心がフツフツと…)
更に元瓶のラベルにある、
「発がんのおそれの疑い」
この注意書きを赤マジックペンで囲み 更なる注意喚起を促しておき、元の保管場所へと戻しておきました。
この危険な役目、すでに社長様とは険悪な関係となっていたわたくしにしか出来ない役目です。
どうせなので社長様にはハッキリとわたくしの仕業と判るようにしておいてさしあげる必要がございました。
(勘ぐりが酷いお方ですので他に類が及ばぬように…)
こんな危険物、何故すぐに使用中止としないのかは明らかです。
理由その1.自分で見つけ出した最良の洗浄液が危険物であった事は公にしたくないと云う、己のプライドを守るため。
後日、わたくしの居ない休憩室にて、
「ジクロロメタンは印刷会社のヤツとは関係ないから」
と厚生労働省ですら断定出来ていない事を、ヌケヌケと話していたと教えてもらいました。
理由その2.瓶が残っている分を使い切らないと、お金がもったいないので使い切りたいから。
安くない液体なので、ケチケチ根性を発揮。
後日書きますが、下らないモノには金をかけ、大事なモノにはとんと理解が及びません。
結局は、「プライド&お金」と「従業員の健康」を天秤にかけて、己の「プライド&お金」が重かった訳です。
(というか…天秤にかけるまでもなく即断即決、愚問ナリヤです。)
正直…再び心の底から軽蔑…
元々、ジクロロメタンを使ってもベンジンを使っても、焼き付いている汚れは除去出来ないのです。
(社長様にこの辺を話してもご理解は頂けません。)
下らないプライドのせいで、従業員に今後数年間も身体の心配をさせる無神経さには、心底腹立たしさを覚えました。
使用環境は印刷会社のように劣悪ではなく、吸入する量も極々微量ですが、確実に危険因子を触れたり・吸い込んだりしますので、癌が発症する可能性が生じるのは確かです。
それと、危険性をキチンと説明した上で作業注意点並びに適正な作業指示をしてから使用するならば、わたくしもあまり文句は言いません。
翌週、保管場所を見たらジクロロメタンの瓶の姿は消えていました。
( ̄∀ ̄)
パートさんには二度と使わないように相棒から話しておいてもらいましたので、洗浄液の小瓶が空なのに気付いた社長様夫人が補充しようとして見つけたハズです。
どおりで…朝から社長様の機嫌が悪い日がありました。
(してやったりです!)
しかし、直接何も言ってこないのは、やはり真実をご存知だからでしょう。
少しでも罪悪感を増幅させる事ができていれば、わたくしとしては大満足です。
次回は、環境問題について考える、
「代替フロンガス」
についてです。
----------------------------------------
以下、2013年6月13日付けの追記でございますが、「ジクロロメタン」使用による労災が認定されました。
その記事の紹介でございます。
宮城、愛知の3人を労災認定へ=印刷事業所の胆管がん—厚労省
時事通信6月13日(木)21時36分
印刷会社の従業員らが相次いで胆管がんを発症した問題で、厚生労働省の検討会は13日、宮城県の印刷事業所で働いていた30代と40代の男性従業員2人と、愛知県の事業所で働いていた40代の元男性従業員1人について、労災認定することを決め、各労働局へ認定手続きを指示した。
大阪市以外では初の認定となる。
検討結果によると、愛知県のケースは洗浄剤として「ジクロロメタン」を約12年間使っており、高濃度の状態でさらされたと認定された。
ジクロロメタンが原因で労災認定されるのは初めて。
[時事通信社]
との事でございます。
ようやく社長様の妄言が証明され、少しだけ気が晴れた感じでございます。
明日の朝、ご挨拶に伺おうかな…。
2013年6月13日 深夜に記す。
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