時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

ノストラダムスは、どこ行った?

2007年04月09日 | 懐かしい系、あれこれ

70年台の中頃、一冊の本が社会に衝撃を与えた。
その本は「ノストラダムスの大予言」。

なかでも、「1999年の7の月に、空から恐怖の大王がやって来る」という「予言」に世界は恐怖した。
1999年といえば、まだ(もう?)8年前のことだから、ノストラダムスの大予言のことを御存知の方はきっと多いだろう。


今でも時々ふと思うことがある。

1999年の7の月、恐怖の大王・・・って、結局一体なんだったんだろう。


この本をリアルタイムで読んだ当時、私には2つの思いがあった。

1つは恐怖。世界は滅亡してしまうのではないかと思った。
恐怖の大王とはきっと核爆弾のことだろうと思った。
私のこの日記を読んで下さってる皆さんも、「恐怖の大王」とは何であるか?を考えたことがある人は多いのでは?
で、人それぞれに「恐怖の大王」を推理し、それぞれの「恐怖の大王」像があったのでは?
宇宙人・・という説もあったし、隕石という説もあったし、天変地異であるという説もあった。
さて、あなたの「恐怖の大王」とは?



で、私の「2つの思い」のもう1つの思いは、「1999年にはまだ20年以上も先のことだ」というもので、20年以上先というのは遥か遠い未来のことに思って、さしせまった臨場感はなかった。

いわば、相反するような思いが私の中にはあった。


その後、時は流れ。

20年以上先なんてものは、あっと言う間だった。
恋をしたり、趣味に没頭したり、酒飲んだり仕事に追われているうちに、気付けば過ぎ去っていた。


1999年が段々近づいてくるにつれ、不安感とともに「あんな予言、インチキだ。当たるもんか」などという「逃避にも似た屈折した(?)思い」があった。
深刻ってほどではなかったが、それなりに心配だった。

ノストラダムスの予言というのは、非常に抽象的。
比喩を多用した難解な言葉で綴られていた。
だから、その予言文は、どうとでも解釈できるものだった。

まあ、そこが救いといえば救いでもあった。

だが、「1999年の7の月」という文は、具体的だった。
ピンポイント的であった。

だから嫌だった。


時は無慈悲に流れ、やがて1999年の7月になった。


・・・・・・?・・・・・!

・・・・・なにも起こらなかった。


もちろん、世界のどこかでは悲劇的な事件は起きていただろう。
でもそういうのは、日常茶飯事でもある。
世界が破滅する・・という規模ではなかった。

1999年の7の月が過ぎ去ってからというもの、ノストラダムスの名前はあまり話題に登らなくなった。
どこかへ行ってしまったかのようだ。


結局、「ノストラダムスの予言」って、なんだったのだろう。
「1999年の7の月、恐怖の大王」って、何だったのだろう。


その後、アメリカの貿易センタービルでの「同時多発テロ」が起きた時、あれこそノストラダムスの予言した「恐怖の大王」だったのだ・・とこじつける人もポツポツ現れたが、いまいち説得力には欠けた。
こじつけだ・・と思う人が多かったからだろう。

1999年の7の月に、あの事件が起きていたならともかく。


大予言が恐怖であるからには、あれだけ年月を特定している以上、その特定した時期に起きねば説得力は伴わない。

でもまあ、外れてよかったんだけどね。


昨今話題の「都市伝説」によると、世界には熱心なノストラダムス信者みたいな人がいて、そういう人たちがノストラダムスの予言を実現(的中)させるために、影で色んな暗躍をして、ノストラダムスの予言通りのことが起きるようにしていた、あるいは起こしていた・・・なんていう話もある。
仮にそうだったとしても、1999年の7の月の疑問は残る。



かつてノストラダムスという人がいた。
彼の生きてた時代の何百年後の20世紀の最後の年に、恐怖の予言を残した。
その予言を知って、恐怖を覚えた人は多かった。
特に20世紀後半に生きてる人にとっては、彼の残した予言は不吉以外のなにものでもなかった。
大騒ぎをしている人もいた。したり顔で、無視する人もいた。

やがてその年はきた。世界に何かが起こるのかと思った。破滅みたいなことが起きなければいいが・・と思った。
だが、通り過ぎた。
で、その後も世界は続いている。

彼のピンポイント的な予言は外れた感がある。
考えてみれば、人騒がせな人だ、ノストラダムスって。
いや、現実には、後世の人間が勝手に騒いだだけのような気もする。

ともあれ、世界は彼の予言に関係なく、その後も日常を重ねていっている。

確かなのは、今の世界が、決して良い方向に向かっているとは思えないということだ。




最近、地球は温暖化していっているそうだ。
そのうち、ノストラダムスの予言にこじつけて、1999年7の月から地球温暖化は加速した・・なんていう人が出て来ないことを願っている。








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