2021年の4月現在、NHKの月曜の23時15分から、あの「ウルトラQ」の4Kリマスター版が放送されている。
我が家のテレビは4Kに対応したテレビではないが、普通に放映は見れるし、しかも画面は十分にきれいだ。
半世紀も前の作品とは思えないほど。
ウルトラQといえば、今に続く「ウルトラシリーズ」の原点になった特撮ドラマだ。
ウルトラシリーズの最初の作品が、ウルトラQだから。
ウルトラQ以後のウルトラシリーズと、このウルトラQが決定的に違う点は、Qには巨大ヒーローが出て来ないということ。
そう、巨大ヒーローであるウルトラマンやセブンなどは出て来ない。
作品はバラエティに富んでる作品で、中には心霊的だったりミステリー的なものもあれば、風刺的なものもあるし、童話みたいな逸話もある。もちろん巨大怪獣が出てくる回もある。
巨大怪獣みたいなものがでてきても、この作品では人類の味方をしてくれる巨大ヒーローはいないから、すべて人間が解決したり対処したりすることになる。
巨大ヒーローが出てきて悪い怪獣や宇宙人をやっつけてくれるパターンに慣れている視聴者にとっては、「ここで他のウルトラシリーズのように巨大ヒーローが出てきてくれたら、こんな怪獣やっつけてくれるのに」などと思ってしまう人もいるかもしれない。
中には、巨大ヒーローが出てこないことに物足りなさを感じる人もいるかもしれない。
だが、人類が知恵を出し合って、なんとかするというパターンは、巨大ヒーローが出てこない分だけスリリングで面白いのだ。
「人類がどんなピンチになっても、ウルトラマンやセブンが出てきてくれれば、解決してくれるさ」みたいな安心感(?)がないぶんだけ、余計に。
とはいえ、当時Qに熱中し、やがて終了し、その後新たなウルトラシリーズでウルトラマンが始まった時には、それまで巨大怪獣が出てきて人間が対処するのに大きな不利感を感じてたぶんだけ、巨大怪獣に負けないサイズの巨大ヒーローであるウルトラマンが登場したことに、大きな安心感を感じた覚えが私にはある。
「もう大丈夫だ」と思って。
ただ、やがてはそれが当たり前になってしまうと、巨大ヒーローが出て来なかったQのスリリング感が恋しく感じたこともあった。
私はこのドラマをリアルタイムではほとんど見れなかった。
当時我が家ではテレビは一台しかなく、父が仕事から帰ってきたらチャンネル権は父にあったからだ。
当時父は、裏番組の「アップダウンクイズ」というクイズ番組が好きで、いつもこれを見ていた。
なので、幼少の私は「Q」はリアルタイムでは見れなかったのだ。
Qを見た同級生や近所の子供たちがQの話をしてると、仲間に入れず、羨ましかったのを覚えている。
「アップダウンクイズ」があるばかりに自分はQが見れない・・・・そう思っていたので、私はアップダウンクイズが嫌いだった。
世間ではQはかなり話題になっており、当時の子供たちは大半がQを見てたような印象があった。
街の玩具屋に行けばQに出てくる怪獣のおもちゃやプラモデルが大人気だったし、本屋などに行けばQの「ソノシート(薄いレコードみたいなもの)」が店頭で飾られていた。
だからQを見れないことに当時の私はジレンマを感じていたと思う。
結局、リアルタイムでは見れなかったが、本放送終了後に違う時間帯でQが再放送され、私はそれに飛びついた。
リアルタイムで見れなかったぶん、再放送でリベンジした気分だった。
再放送のおかげで、私もQを見ることができた。
やっとこれでQの話に入れるとも思った。
Qには私はそんな思い出がある。
だいぶ前のことになるが、まだ衛星放送なるものがなかった時代に、テレビの深夜の時間帯に何十年かぶりにQが再放送されたことがあった。
確か「泉麻人のウルトラ倶楽部」という枠での放送だったと思う。
エッセイストの泉麻人さんが進行役を務めた深夜番組で、たしか「ウルトラQ」と「ウルトラセブン」がその番組枠の中で放送されたはずだ。
その時間帯は忘れたが、確か深夜1時以後の時間帯だったと思う。
完全に「子供の頃にウルトラを見てた大人たち」にターゲットを絞った枠だった。
その「ウルトラ倶楽部」での再放送のおかげで、私は当時のVHSビデオデッキで、首尾よくウルトラQを録画することができた。
で、大人になってあらためて見返したウルトラQは、やはり面白かった。
単に怪獣をやっつけるだけのシリーズではない点が、あらためて面白かった。
ウルトラQには、今でも人気のある怪獣が多数出てきた。
カネゴン、ガラモン、ケムール人などは、ちゃんとQのドラマを見てことがない人でも、知ってる人は多いのではないだろうか。
私はカネゴンやケムール人などは好きだったが、それに負けないくらい好きだった逸話が「あけてくれ!」「悪魔っ子」などの逸話。
どちらも怪獣は出て来ない。作品としてはミステリーもの。
私にとってはその後トラウマになった逸話だった。
「あけてくれ」は、妙な未来世界のような世界に紛れ込んでしまった男の話。
「悪魔っ子」は幽体離脱する子供の魂が、勝手に歩き回る話。子供の魂らしきものが線路の上を歩いていくシーンなどは、私の夢にまで出てきたぐらいインパクトがあった。
こういう話は、巨大ヒーローの怪獣アクションドラマでは扱えないような逸話。
なんでも「ウルトラQ」は、アメリカのミステリードラマ「ミステリーゾーン」みたいな作品を目指していたらしい。
私は復刻された「ミステリーゾーン」のDVDは何本か持っており、それを見てると、Qが「ミステリーゾーン」にインスパイアされた作品であるのは、わかる気がする。
特に、怪獣が出て来ないQの逸話を見てると。
今回の4Kリマスターでの再放送で初めてQを見る方もいるかもしれない。
そんな人たちが、今この時代に「ウルトラQ」を見て、どんな感想を持たれるか、興味ある。
今やウルトラヒーローたちは、兄弟がいたり、飾りや必殺技が派手だったりするが、そういう作品をウルトラシリーズだと認識している人たちが、全てのウルトラシリーズの出発点となった、このQを見て、どう感じるか。
Q以後の巨大ヒーローが出てくるウルトラシリーズとは一味違った魅力が、そこにあると思う。
その魅力や面白さを理解してもらえたら嬉しい。かつてウルトラQが大好きだった者のひとりとして。
案外、ウルトラシリーズの特撮ドラマなのに、巨大ヒーローが出てこないことに新鮮さを感じるかもしれない。
しかも、内容は怪獣モノだけではなく、ミステリー作品だったり、風刺作品だったり、寓話のような話だったりする、バラエティに富んだ、この特撮ドラマに。
日曜日の夜7時のゴールデンタイム、テレビのチャンネル権は
一家の大黒柱である親父が握っており、ボクの家ではNHKのニュースを
見ることが多く、ウルトラQは途中から見れることが多かったです。
登場した怪獣は、ナメゴン、カネゴン、ガラモン、バルンガが思い出されます。
宇宙の超人の助けなしで、人間の最新の科学力と勇気で
怪獣と必死に闘う姿には、少年の心を打つモノがありました。
昔は、CGなど無く、すべて特撮のセットとスーツアクターだけで
これだけのクオリティの作品を制作した、円谷プロには脱帽です。
アップダウンクイズも、たまに見てました。
クイズの答を間違えたら、一番下までゴンドラが
落とされ、一番上まで行けたら飛行機のタラップみたいな階段で
解答者が降りて来る演出が、懐かしいです。
私はゴジラよりもウルトラQですね。
人間ドラマ的な色も濃くて、子供の私もハマってしまいました。
アップダウンクイズで思い出したんですが、クイズタイムショックってのもありましたね。
纏めて復活して欲しいです。
チャンネル権は、やはり父にありました。
父は裏番組のアップダウンクイズが好きだったので、子供の私はウルトラQは見れませんでした。
逆に、父の帰りが遅い時は楽しみでした。父が帰ってくるまではQが見れましたから。
Qの怪獣は、デザイン的に印象的なのが多かったですよね。
コミカルなルックスのM1号なんてのもいました。
アップダウンクイズの賞品は、ハワイ旅行でしたっけ。1ドルがまだ360円の時代でした。
怪獣が出てこない話もあったので、人間ドラマの要素は大きかったですね。
ウルトラQに影響を与えたアメリカドラマ「ミステリーゾーン」がそうであったように。
タイムショック、ありましたね。
タ~イムショ~ック!という決めフレーズを覚えてます。